あるテーマについて、どこまでも深く語り合う『JEF TALK』。
今回は特別編として、今季の命運を懸けた名古屋グランパスとの大一番について、
キャプテンとして最終ラインを統率する近藤直也が
チームの意志を代弁し、そして自身の“今”について語ります。

インタビュー・文=細江克弥

完全アウェイ。嫌いじゃない。

近藤直也選手

―― となると、ソワソワしているのはこっちだけか(笑)。でも、5連勝で可能性が見えてきた。相手は名古屋でしかもアウェイ。「平常心」を強調するのは分かるんだけど、この状況で本当に興奮しない? しつこいけど。

近藤うーん、そうね……。ソワソワしないね。うーん、なんでだろ。あのね、たぶん、まだそこまでの状況じゃないんですよ。レイソル時代、優勝するためには勝たなきゃいけない最終節で浦和レッズとやって、それに比べればまだまだ。カテゴリーの問題じゃなく、今のウチは、名古屋に勝ったら昇格が決まるわけじゃないし、まだ先があるから。

―― なるほど。それこそ「経験」がもたらす強さというか。

近藤もちろん、サポーターの皆さんの期待がめちゃくちゃ高まっていることは知っているし、伝わってきますよ。その思いを背負って闘いたい。でも、俺自身にソワソワ感はないですね。自分の中では、ただの1試合。だから、どうせならもっと欲しい。

―― 欲しい?

近藤そう。とんでもない、めちゃくちゃギリギリの状況に直面してソワソワしたい。そんで爆発したい。よく考えたら、やっぱり名古屋戦でソワソワするなんておかしいじゃないですか。若い選手が俺のことを見て、「今日のドゥさん、なんか落ち着きがないんだけど」なんてことになったらヤバいでしょ?(笑)

近藤直也選手

―― 確かに(笑)。

近藤ただ、相手は名古屋だし、いいスタジアムだし、完全アウェイの状態で……俺、そういう雰囲気も嫌いじゃないし。埼スタのレッズ戦だって、めちゃくちゃ燃えるじゃないですか。スタジアムに来てくれるサポーターは多くはないかもしれないけど、その人たちと一緒に“悪者”扱いされながら闘って、最後に勝つ。それって最高。点取ってもしーんとする感じね。

近藤直也選手

―― 明日の試合でも、そんな光景を見たい。

近藤そもそも俺、味方が点を取ってもあまり喜びを表現しないタイプなんですけどね。昔から、「なんで喜ばないの?」と言われ続けてきたんですよ。でも、喜んじゃうと集中が切れちゃいそうな気がして、(キム)ボムヨンみたいにワーッとはならない(笑)。試合終了間際のゴールなら分かるけど、1点取ったとしても、それで勝ったわけじゃないから。これは昔からだから、仕方ないんだけど。

―― じゃあ、もし名古屋戦で点が入った時、キャプテンマークを巻いた背番号3が不自然にはしゃいでいたら、やっぱり平常心ではなく、ソワソワしていたということですね。

近藤まずない(笑)。まずないと思うけど、もしそうだったら「アイツ、ホントはソワソワしてたんだな」と察してください。とにかく頑張りますよ。平常心で。


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