前節は、首位の日テレ・ベレーザを向こうに回し「勝ちに行った試合」（三上尚子監督）だったが、0対3で敗れてしまったジェフユナイテッド市原・千葉レディース。相手のプレッシングと質の高いプレーに押されはしたが、「上手くボールを奪えたり、前からプレスをかける中で相手のミスを誘えた部分は出来ていた」（三上監督）場面も多くあり、ショートカウンターからチャンスを創出していたことも事実であり、少なくはないプラス材料だ。

“自分たちの時間”を有効に使わなければ、勝敗を左右する潮目は変わってしまう。ジェフレディースとしては、ボールを奪った後、攻撃に人数をかけるなど攻撃の時間を増やして行くことが大切になる。
上野紗稀主将は「攻め込まれて、ボールを奪ったあとの、攻撃に行けない部分を修正していきたい」と話した。

今節の対戦相手である、ノジマステラ神奈川相模原は、勝点10を積み上げ、現在6位（2勝4分2敗）に位置。2016シーズンでは、なでしこリーグ2部で無敗で優勝（14勝4分）し、１部昇格を果たしてきた。
8節・浦和レッズレディース戦は1対0で敗れはしたが、7節・日テレ・ベレーザ戦では、粘り強く試合を進めスコアレスドローに持ち込んでいる。

その中でも、チーム得点王の南野亜里沙はフォワードとしての能力を兼ね揃え、中盤の田中陽子は多彩なキックで攻撃のタクトを振るう。また流動的に動き回る吉見夏稀にも注意が必要だ。

勝点1差で追う7位のジェフレディースは、この直接対決を制することで確実に順位を上げて行きたい。

ディフェンスの要である櫻本尚子は言う。
「（日テレ戦では）ボールを奪い切ることが出来なかった。（ノジマ戦では）ポゼッションを高め試合を握って行きたい。監督からも『出来たこと、出来なかったことはあるが、一歩ずつ積み重ねて行こう』という話がありました。今季の目標である二桁勝利を達成するためにも次は絶対に勝ちたい！」

相手は攻撃的で勢いのあるチームだが、失点(11失点)は決して少なくない。
ジェフレディースとしては球際で負けないこと、そして相手のマークを剥がして裏のスペースを徹底して狙うことで得点を生み出したい。

何よりも「組織となって戦いたい」（山根恵里奈）と言うように、チーム一丸となって戦う姿勢を押し出すことが重要になる。

この日は、フクダ電子アリーナでトップチームも公式戦（ロアッソ熊本戦）が予定されているが、クラブＷ勝利を目指し秋津から蘇我に吉報を届けたい。