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2014 SEASON MATCHES試合日程・結果

「プラン」を崩され、手痛い連敗


 松本山雅FCの反町康治監督は、試合後の会見でこう言った。

「正直、(ジェフの監督交代によってサッカーを)ガラッと変えられたら、こちらのゲームプランが無になってしまう可能性はありました。ただ、そうではなかったので、ある程度はゲームの中でフレキシブルにやるとしても、最初のプランどおりに進めることができたかなと思います」

 一方、ジェフの斉藤和夫監督はこう試合を振り返る。

「立ち上がりの数分で失点をしてしまい、ゲームプランが崩れてしまった。それが一番大きかったという気がします」

 松本がプランどおりに進め、それによってジェフはプランを崩された。その結果が、0-1というスコアに表れている。

 暫定監督が指揮を執る新体制下での初戦、スタメンには前節までと同様の11人が顔を並べた。GKは岡本昌弘、DFは右から大岩一貴、キム ヒョヌン、山口智、中村太亮の4人。中盤にはボランチに兵働昭弘と佐藤健太郎が位置し、2列目には右から井出遥也、大塚翔平、谷澤達也が並んだ。1トップはこの日もケンペス。故障明けの森本貴幸はベンチスタートとなった。

 対する松本は3バックの布陣。GKは村山智彦、最終ラインには飯田真輝、大久保裕樹、犬飼智也が並び、右サイドに田中隼磨、左サイドに岩沼俊介が位置。中央にはアンカー気味の位置に岩間雄大が入り、中央では喜山康平と岩上祐三がバランスを取りながらカウンターの起点を作る。前線はサビアの周囲を船山貴之が衛星的に動くスタイルで、2人にボールを預けてカウンターを仕掛けるスタイルを徹底した。

 結果的に松本の決勝点となる4分の失点は、ジェフにとってあまりにも手痛い一発だった。

 立ち上がりの2分、ジェフは前線でボールを奪われてロングボールを放り込まれると、走り込んだ松本のFW船山をキムが倒してPKの判定。厳しい判定だったとはいえ、これを船山に決められ、開始直後の4分で失点を喫した。

 このゴールで「プランどおり」の試合展開となった松本は、守備ブロックを固めて追加点を狙う得意のパターンを徹底した。ボール支配率で上回り攻勢に出るジェフ、守備を固めてカウンターを狙う松本という構図で試合は進んだが、ジェフはラストパスからフィニッシュまでの精度を欠いて攻めあぐねた。

 結果的に、ジェフは最後まで相手の守備ブロックを崩すことができなかった。

 60分には井出に代えて田中佑昌を投入。64分には大塚翔平に代えて森本貴幸を投入し、攻撃に変化を加えて相手ゴールに迫った。さらに80分には佐藤健太郎に代えて田代真一を送り込んだが、いずれも松本の守備を打破する特効薬とはならなかった。唯一の決定機は、森本とケンペスのコンビネーションによって生まれた作り出した74分の攻撃だ。しかしこれも、相手GKのファインセーブに阻まれてゴールに結びつけることができなかった。

 シュート本数は松本の「8」に対して「22」。ボール支配率でも圧倒的に上回り、常に主体的にボールを動かして相手ゴールに迫った。しかし、「22」のシュートはすべてが相手を崩したことで生まれたものではなく、相手の巧みな守備に“打たされた”ものも多い。それも含めて、結果的には相手のプランどおりの展開で手痛い黒星を喫した。

 前節の北九州戦に続く連敗となったジェフは、13位に転落。次節は7月5日、アウェーの大分トリニータ戦に臨む。

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