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2014 SEASON MATCHES試合日程・結果

初陣を飾る会心の逆転勝利


 一発勝負のトーナメントには、やはり独特の緊張感がある。初戦となる2回戦の相手は、昨季の同大会で「ジャイアント・キリング」を連発したAC長野パルセイロ。
J3では第17節終了時点で2位につける相手との初顔合わせは、両チーム計5ゴールが生まれるスリリングな展開となった。

 きょうのジェフは、快勝した前節大分トリニータ戦と同様の4-4-2の布陣。
GKは岡本昌弘、DFは右から大岩一貴、キム・ヒョヌン、山口智、中村太亮と不動の4人が並び、中盤はダブルボランチに兵働昭弘と佐藤健太郎、右に田中佑昌、左に大塚翔平が位置する。大分戦で2得点を奪った森本貴幸と同じく1得点を奪ったケンペスが2トップを組んだ。

 前節の快勝で手にした勢いは、この試合でも先制点という形で表れた。

 10分、中盤で奪ったボールを兵働が右サイドへ展開すると、コーナー付近でキープした田中がバックパス。 これを受けた大岩のクロスに、森本が飛び込んだ。豪快なヘディングシュートはゴール右に吸い込まれ、理想的な攻撃でジェフが均衡を破る。

 しかし直後の11分、ジェフは最終ラインで回していたパスを相手に奪われると、最後は佐藤悠希に蹴り込まれて手痛い同点弾を喫する。
さらに、39分にはセンターライン付近からのFKをゴール前に放り込まれ、こぼれ球を宇野沢祐次に押し込まれて逆転を許す。
ミスが絡んで逆転を許す展開は、ジェフにとって後味の悪いものだった。

 しかし、後半、ジェフは見違えるような好パフォーマンスで攻撃を強めた。“個の能力”の高さを見せつけたのは、絶好調の2トップだ。

 51分、左サイドを突破した大塚のクロスにケンペスが飛び込んで同点。
鮮やかなダイビングヘッドで試合を降り出しに戻すと、69分には再び森本が逆転ゴールを奪う。
ケンペスが前線からの献身的な守備でボールを奪うと、前線へパス。
これを受けた森本が左サイドを走る大塚を”おとり”にしながらドリブルで中央突破を図り、ゴール中央、ペナルティーエリア外からミドルシュート。
カーブを描いたボールはゴール右隅に吸い込まれ、ジェフが逆転に成功した。

 この試合が初陣となる新指揮官、関塚隆の采配も効果的に機能した。

 56分にはケガを負ったDF山口智に代えてMF井出遥也を投入して攻勢を強め、75分にはボランチを兵働に代えて佐藤勇人を投入し、中盤を活性化させた。
さらに82分にはFW森本に代えてDF竹内彬を送り出し、「逃げ切り」のメッセージを伝える。

 試合後、指揮官は「久々に指揮を執ったので、勝ってホッとしています」と笑顔を見せた。

 「得点の直後に失点をして、リズムをつかみきれなかった。ただ、(就任から)4日間で、選手たちにも戸惑いはあったと思いますが、勝てたことを良しとして次に向かって行きたいと思います」

 前半と後半の“違い”については次のように話している。

 「相手が形を変えてきたので、対応が遅れてしまった。ハーフタイムにそこを修正したことで、うまくいきました」

 昨季の天皇杯で快進撃を見せたJ3の雄・長野を会心の逆転劇で退けて、3回戦へ。
相手は柏レイソル。
2年ぶりの4回戦進出を懸けて「千葉ダービー」に臨む。

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