第27節ロアッソ熊本戦は、フィニッシュの精度を欠いて0-0の引き分け。リーグ戦3試合連続のドローに終わったジェフは、J1昇格プレーオフ出場圏内の6位に位置している。

「遠くまでサポーターに来ていただいて、勝利をプレゼントできなくて残念に思います。前節と同様、チャンスはありましたがネットを揺らせなかったというのが正直なところです。0-0が続いていますが、これをどういうふうに勝利に持っていくかというのが、次に向けてチームでやることかなと思っています」

関塚監督は無念のドローをこう振り返ったが、切り替えて向かうべき「次」はすぐにやってくる。対峙する相手は、同じ千葉県を本拠地とする柏レイソル。天皇杯3回戦で「千葉ダービー」が実現した。

J1で6位に位置する柏とは、例年どおりリーグ戦開幕直前の「ちばぎんカップ」で対戦した。前半終了間際に先制点を奪われたジェフは、後半にケンペスのPKで同点に追いつく粘りを見せた。試合はPK戦の末に敗れたが、90分の勝負では1-1。プレシーズンマッチであったことを考慮しても、十分に通用することを示した。

とはいえ、チームとしての成熟度を格段に増した現在の柏が、強敵であることは間違いない。

戦力は充実している。レアンドロや工藤壮人はシュートの正確性だけでなく、見事な献身性で守備面でもチームのサポートを欠かさない。高山薫は圧倒的なスピードと体力を武器に、90分間ピッチを駆け回る。キャプテンの大谷秀和と栗澤僚一が中盤を締め、鈴木大輔と増嶋竜也を中心とする最終ラインは堅守を誇る。

この試合のポイントは、サイドの主導権争いとなるだろう。柏のストロングポイントは両サイドのダイナミックな攻撃参加にある。右サイドの藤田優人、左サイドの橋本和は積極的に高い位置をとり、精度の高いクロスを供給。対するジェフも、左サイドの中村太亮と右サイドの大岩一貴の頻繁な攻撃参加を特徴としている。どちらがサイドの攻防を制するか——。その結果がそのまま試合の主導権争いに直結する可能性は高い。

リーグ戦では引き分けが続くジェフ。宿敵相手の「千葉ダービー」に勝利し、重苦しいムードを一気に吹き飛ばしたい。

前節の結果

柏2-0神戸

柏レイソル　第20節神戸戦布陣

ジェフ千葉　第27節熊本戦布陣

最近の戦績
07/23　広島5-2柏
07/27　清水3-0柏
08/02　柏4-1川崎
08/09　横浜2-2柏
08/16　柏2-0神戸


最近の対戦
2011/02/20　柏0-1千葉（ちばぎんカップ）
2012/02/26　千葉0-1柏（ちばぎんカップ）
2013/02/17　柏0-3千葉（ちばぎんカップ）
2014/02/16　千葉1-1（PK4-5）柏（ちばぎんカップ）