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試合日程・結果

2014 SEASON MATCHES試合日程・結果

苦しみながら手にした勝点3



 「内容」は決して良くなかった。それでも、PKで奪った1点のリードを最後まで守り切り、何としても手に入れたかった勝点3という「結果」は大きい。5試合ぶりの勝利によって、ジェフは順位を7位に上げた。

 この日のシステムは4-4-2。GKは岡本昌弘。DFは右から大岩一貴、キム ヒョヌン、山口智、中村太亮の4人。中盤はボランチに兵働昭弘と佐藤健太郎が並び、右に井出遥也、左に谷澤達也が位置。2トップにはオナイウ阿道と森本貴幸が入った。

 決勝点となる先制ゴールは、立ち上がりの8分に生まれた。左サイドでパスを受けた中村太亮が中央に短いパスを送り、並走した谷澤がダイレクトで縦へつなぐ。すると走りながらシュートモーションに入った森本が相手DFに倒され、PKを獲得。これを森本自らが決めて幸先良く先制点を奪った。

 しかし、このゴールで意識が守備に傾いたのか、ジェフは中盤の主導権を握られて防戦を強いられた。細かくパスをつなぐ水戸に対し、チーム全体が自陣に引いたジェフは受け身に回る。リードを保って折り返したものの、前半の劣勢は「3対7」というシュート数にも表れていた。

 後半も苦しい展開が続いた。

 54分にはジェフの左サイドを崩され、あわや失点という決定的なピンチを招く。61分にも左サイドを、さらに直後の62分には右サイドを崩されるが、いずれもゴール前でGK岡本を中心とする守備陣が死守。結果的には、この時間帯に粘り強い守備で失点を回避したことが勝利につながった。

 関塚隆監督が動いたのは63分。先制点を奪った森本に代えて山中亮輔を投入すると、74分には兵働に代えて町田也真人を投入。ジェフはその後もピンチを招いたが、GK岡本を中心に何とか守り切り、試合終了のホイッスルを迎えた。90分間で水戸が放ったシュートは、22本にも及んでいた。

 試合後、関塚監督はこう振り返っている。

 「今日はチーム全体で『何とか勝とう』という気持ちが出た試合だった。キレイな勝ち方ではないが、やはりこれがベースになると思う。3人目の動きが絡む攻撃を狙っていたので、その形で先制できたことが良かったですね。天皇杯の柏レイソル戦でできたことが、(前節)ファジアーノ岡山戦ではできなかった。そういう意味でも、今日は『戦う』という気持ちが表れた試合でした」

 今季のリーグ戦は残り13試合。プレーオフ出場圏内からも外れている現状を考えれば、苦しみながら手した「結果」には大きな意味がある。

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