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試合日程・結果

2014 SEASON MATCHES試合日程・結果

「気迫」で手にした勝点3



試合後、関塚隆監督は次のように試合を振り返った。

「前半は非常にアグレッシブに相手の高い守備ラインの裏を狙い、良い形を多く作れていました。しかし、だんだんとそれに固執しすぎてしまいました。点を取ってからもボールを動かすことと、またミスが目立ちましたから、そこを改善し安定した戦いをしていかなければいけないと思います」

この日のシステムは4-2-3-1。GKは岡本昌弘。DFは右から山口慶、キム ヒョヌン、大岩一貴、中村太亮の4人。ボランチにはリーグ戦では今シーズン初スタメンのナム スンウと、同2試合目の佐藤勇人が入り、2列目には右に井出遥也、トップ下に町田也真人、左に谷澤達也が並ぶ。1トップには前節に続いて森本貴幸が位置した。

試合は立ち上がりから、中盤でボールを奪い合う激しい展開となった。

最終ラインを高く保って前線から積極的なプレスを掛けてくる岐阜に対し、ジェフは相手DFの背後を狙うパスを多用して攻撃の糸口を探す。その攻撃がゴールに結びついたのは15分。右サイドバックの山口慶が縦パスを入れると、これを中央から右サイドに流れていた町田が受け、縦に突破。グラウンダーの正確なクロスを送り、最後は谷澤が左足で流し込んだ。

狙いどおりの形で先制点を奪ったジェフは、相手の背後を狙う攻撃を続けて追加点を狙った。前線からの積極的なプレスで相手のパスコースを限定し、狙いどころを絞ってボールを奪う。奪ってからシンプルに相手の裏へと放り込む攻撃は有効に機能したかに見えたが、関塚監督が「固執し過ぎた」と振り返ったとおり、リードしている展開での“ゲームの運び方”には課題を残した。29分、GK岡本のファインセーブに救われたFKのシーンも、攻撃を急ぐことで生まれたミスから招いたピンチだった。

それでも、この日のジェフは最後まで気迫のこもったプレーを貫いた。試合後、FC岐阜を率いるラモス瑠偉監督は、ジェフについてこう評している。

「ジェフの選手は気迫が違った。それが大きな差。見れば分かる。気迫で負けた。気持ちで負けていた。内容じゃない」

アップテンポな前半と同様、ジェフは後半に入っても運動量を落とすことなく気迫のこもったプレーを見せた。相手が退場者を出したことで逆にペースを乱される時間帯もあったが、豊富な運動量を保って相手に主導権を譲らなかった。関塚隆監督が「中盤で前線に出て行く動きがほしかった」と話したとおり、佐藤勇人とナムのコンビはその狙いを体現する形で何度も敵陣深くまで進入し、数多くの決定機を演出した。


3分間のアディショナルタイムを経て試合終了のホイッスルが鳴った時、前線でボールを追い続けた町田はグラウンドに倒れ、佐藤勇人は静かに手を叩いた。決勝ゴールを決めた谷澤は「久しぶりでちょっと緊張しています」と笑い、声高に「俺たちジェフ」をコールした。


この勝利で手にした勝点3を「反撃」の一手とすることができるか。佐藤勇人は落ち着いた表情でこう言った。「次の試合で勝点3を取れなければ意味がない」。次節は3日後、敵地に乗り込んで愛媛FCと対戦する。

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