アウェイで愛媛FCと対戦した第33節は、試合終了間際に同点弾を喫して2-2のドローに終わった。土壇場で勝点2を失ったショックは決して小さくないが、順位はJ1昇格プレーオフ圏内の6位と勝点差「2」の7位に踏みとどまっている。

試合後、関塚隆監督は険しい表情で振り返った。

「前半はチームが眠っていた印象を受けた。後半は少しエンジンがかかって逆転することができたが、京都戦と同じように最後に追いつかれてしまった。まだまだ甘いところがあるので、それをしっかりと詰めて次の試合に向かいたい」

指揮官が言及したチームの「甘さ」については、多くの選手も口を揃えている。町田也真人は言う。

「後半のサッカーは良かったし、逆転できる力もついていると思う。でも、（第30節）京都戦のように最後の最後で勝点2を失ってしまう。まだまだ詰めが甘いチーム。しかし、下を向いても仕方ない。すぐ次の試合がやってくるので、しっかりとコンディションを合わせて臨みたい」

大岩一貴は守備の修正点をこう話した。

「終盤はラインが下がってしまっていた。前から行って押し返すような守り方をしても良かったと思う」

東京ヴェルディとは第3節にアウェイで対戦し、1-1のドローに終わった。細かいパスワークから縦に速い攻撃を仕掛けるスタイルに手を焼くと、53分にセットプレーから失点。試合は0-1とリードされたまま試合終盤を迎えたが、90分に山口智が執念の同点ゴールを頭で叩き込み、勝点1をもぎ取った。

現在20位に位置する東京Vは、第31節終了後に監督交代を発表。ユースの監督とトップチームのコーチを兼任していた冨樫剛一が新監督となった。新体制の初陣となった第32節はカターレ富山に敗れたが、前節はアウェイでアビスパ福岡に勝利。久々の勝利で手にした自信と、J2残留へ向けた気迫を全面に押し出してフクアリに乗り込んでくるだろう。

痛恨のドローに終わったネガティブな雰囲気を一掃すべく、ホームでなんとしても勝点3を手に入れたい。

関塚隆監督
「愛媛戦は前半に良い形をいくつか作って「これはいけるな」という雰囲気になった矢先に相手にリズムを持たれてしまった。決してふわっと試合に入ったわけではないのですが、あそこで決め切ってウチが主導権を握らなければいけないと思います。そこのところはもう少し研ぎ澄まされてほしいなと思いますね。
（東京ヴェルディは）内容を見るとすごくボールも走りますし、スピード感もある。そこをしっかりと抑えられるかは我々にかかっている。自分たちがどういうメンタルでプレーをやりきれるかです。
連戦の3戦目ですから、90分しっかりと動ける体を作りたいと思います」

谷澤達也選手
「（愛媛戦はゴールを決めましたが）シュートチャンスの数に対して、ゴール数が足りていないと思います。チャンスでもっと決められるようにしたいです。
最後の部分であのような形で失点してしまうのは、決してそのシーンだけの問題ではありません。体力を考え、縦に行くのか横に繋ぐのか、そういった90分を通じたゲーム運びをする必要もあるのではないかと感じます。
ヴェルディは昔から個のイメージが強いです。今は若い選手が多いですが、やはり個の技術は高いと思いますね」

山口智選手
「ヴェルディは若い選手が多く、やや荒削りながらもアグレッシブさがある印象です。特に縦への意識は高い。監督が代わって危機感もあると思いますし、それによって輝いている選手もいると思います。ずっとアカデミーでやってきた監督ですからね。
コンディションは問題なく、今のところ順調にきています。自分が入って存在感を出し、チームに良い影響を与えなければいけないと思っています。残り試合も少なくなってきていますし、責任感をもってやりたいです」

高木駿選手
「東京ヴェルディは自分が育ったところでもあるので試合に出たいですし、負けたくないですね。監督もアカデミーから知っているので意識はします。
ただし、どのような試合であっても勝たなければいけないので、そういう意味ではいつもとは変わりません。ヴェルディっぽい選手というか、自由にプレーさせたら怖い選手が多くいるので、球際へのプレッシャーが大事だと思います。攻めてナンボというチームスタイルなので、それをやらせないようにしたいですね」



前節の結果
福岡0-1東京


東京ヴェルディ　第33節福岡戦布陣


ジェフ千葉　第33節愛媛戦布陣


最近の戦績
08/31　岐阜3-0東京
09/06　東京0-1讃岐
09/14　栃木3-2東京
09/20　東京0-1富山
09/23　福岡0-1東京


最近の対戦
2012/09/23　千葉2-2東京
2013/06/29　千葉2-1東京
2013/09/23　東京1-0千葉
2014/03/16　東京1-1千葉