TOP TEAM選手・試合情報

試合日程・結果

2014 SEASON MATCHES試合日程・結果

「意志」が見えた90分


東京ヴェルディをホームに迎えた第34節、1点を争う激しい攻防は最後までゴールが生まれず、勝点1を分け合うドローに終わった。

試合後、関塚隆監督は悔やまれる勝点1の中にポジティブな要素を見いだしていた。

「選手たちには勝とうとする意志、残り9試合を1試合1試合、勝利で積み重ねていくという姿勢は出ていました。それを次の試合につなげていきたいと思います」

この日のシステムは4-2-3-1。GKは故障欠場の岡本昌弘に代わってリーグ戦デビューとなった高木駿。DFは右に大岩一貴、中央にキム ヒョヌンと4試合ぶりの復帰となった山口智、左に中村太亮が並び、ボランチは佐藤勇人と佐藤健太郎の2人。2列目には右から幸野志有人、町田也真人、谷澤達也が入り、1トップに森本貴幸が位置した。

関塚監督が「動きが重かった」と振り返った前半、ジェフは立ち上がりから東京Vの積極的なプレスに押し込まれ、守勢を強いられた。

ようやく迎えた最初の決定機は21分。混戦からのこぼれ球を佐藤勇人がボレーでゴール前に蹴り込むと、大岩がヒールで流して走り込んだ中村がシュート。この攻撃で勢いを手にしたジェフは、波状攻撃を仕掛けて相手ゴールに迫った。

23分には中村のクロスを森本がヘディングシュート。直後の24分には高い位置でボールを奪い、パスをつないで森本がクロスを上げる。町田がヘディングで流したところに中村が走り込み、シュートを放った。これは相手GKの好守に阻まれたものの、序盤から押し込まれていたジェフがようやくリズムを取り戻した。しかし36分に森本が放ったヘディングシュートも相手GK佐藤優也のファインセーブに阻まれ、スコアレスのまま前半を折り返す。

後半、関塚監督は積極的な選手交代で変化を促した。

57分には幸野に代えて井出遥也を投入。73分には町田に代えてケンペスを投入し、システムを4-4-2にシフトして攻勢を強めた。しかし、東京Vはこれに対応すべく守備的MFの田村直也を投入。ブロックを作る組織的な守備からのカウンターを狙い始める。ジェフは1本のパスミスから、またはセカンドボールを拾われるシーンからピンチを招いた。


試合後、キムはこう振り返った。


「今日は後ろの選手がボールを持った時の前線の動き出しが少なかったように思います。FWへ一発で通すようなボールも少なかったですね。ウチよりも相手のほうがボールを保持していたと思いますし、攻撃のリズムをつかめませんでした」


もっとも、守勢を強いられながらも、守備陣は粘り強い守備で失点を回避した。GK高木が言う。


「東京Vは前半から自信を持ってボールを回していたし、リスクも冒していたと思います。攻撃面ではウチがそういうところを発揮して、もう少しアグレッシブに戦わなければいけないと感じました。ただ、相手のリズムに慣れてからは対応することができていたし、うまく守れていたと思います」


両者とも運動量が落ちてきた試合終盤は、交互にカウンターを仕掛ける展開となった。しかし、最後までゴールは生まれず、スコアレスのまま試合終了。勝点1を分け合う結果となった。


京都サンガF.C.とモンテディオ山形が勝利したことで、ジェフは順位を9位に下げた。残り8試合。集中力を切らすことのできないスリリングな戦いは続く。

PHOTO GALLERY試合フォトギャラリー

写真をクリックすると拡大します