いよいよ開幕する2015シーズン。昨シーズンの悔しさを胸に秘め、悲願のJ1昇格を目指す新生・ジェフの戦いがついに始まる。

敵地で迎えるシーズン開幕戦の相手は、V・ファーレン長崎。昨シーズンは故障者が相次ぎ、終盤の失速によって14位に終わった長崎だが、巻き返しを期して計算の立つ新戦力を獲得した。高木琢也監督体制で3年目となる今シーズンのチームからは、例年以上の充実感が伝わってくる。

ジェフにとって最も警戒が必要なのは、ともに徳島ヴォルティスから加入したボランチの2人だ。背番号10を身にまとうMF花井聖は、加入早々からチームにフィットし、早くも司令塔としての存在感を発揮。一方、激しい守備を持ち味とするMF李栄直は、北朝鮮代表の大型MFとして着実に評価を高めている。

長崎の最終ラインには、若い力が加わった。名古屋グランパスから加入した刀根亮輔は、対人プレーの強さに定評があるファイター。また、昨シーズンは福岡大に在学しながら特別指定選手として3試合に出場した武内大も、同じくハードなディフェンスに定評がある。即戦力と言える2人の補強は、チームにとって大きなプラス材料となっているだろう。

ちなみに、長崎とは2月の宮崎キャンプで45分×4本のトレーニングマッチを行い、ジェフが合計スコア6-1で快勝している。あくまでもチームを作り上げている段階での一戦だったとはいえ、リーグ戦ではいまだ勝利したことがない長崎への苦手意識を取り除けたという点では、意味のある勝利だったと言っていい。

長いシーズンを考えれば“1試合”に過ぎないが、開幕直後からのスタートダッシュが持つ意味は計り知れない。足踏みを続けて低迷した昨シーズンの反省を活かすためにも、敵地とはいえ何としても勝利を手にし、“勢い”を持ち帰りたい。

「一意専心」の思いを胸に、ジェフの新たな戦いが幕を開ける。

関塚隆監督
「開幕戦や最初の3試合から5試合というのは、なかなか他のチームの情報にバラつきがあるので、相手どうこうというより自分たちのやってきたことがどれだけ出せるかという戦いになると思います。また、たとえそれが出せなくても結果を求めて、チームがどれだけ一体感を持ってやれるかというのが大事な要素になってくると思います。
J2の42試合という長い戦いがいよいよ始まりますが、今シーズンはスタートからしっかり戦って、一歩一歩目標に向かって進んでいきたいと思います」

パウリーニョ選手
「今のチーム状況にすごく良い感触があって自信もあるので、早く開幕して早くJ1へ昇格したいという楽しみな気持ちです。チームは全体的に良い形で成長しています。雰囲気もすごく良いですし、元々能力の高い選手が集まっていますから、自信を持っています。
長崎は中盤での運動量がすごく多いですし、パスワークに長けたチームなので、戦いづらい相手です。相手にとってはホームでの開幕戦ですし、なんとしても勝とうとどんどん激しく来ると思うので、ゲーム中に相手の出方を読みながら、試合の運び方を考えるべきだと思います」

大岩一貴選手
「個人的に今の調子がどうこうではなく、やるしかないという感じです。今シーズンは失点を減らすとか試合に勝ちきるという結果で示したいと思っています。チームとしては緊張感も出てきてみんなで戦える準備はできていると思います。
長崎とのトレーニングゲームはトレーニングゲームなので、そのイメージを持って戦ったらやられると思うし、別のチームだと思ってしっかり戦いたいと思います」

森本貴幸選手
「コンディションは良くなっているし、良い準備ができていると思います。システムは去年からやってきている形なので、やりづらさは感じないですし、選手同士のコンビネーションも良くなってきていると思います。全体的にボールを持って前を見る意識は去年より高まってきていると思うし、その中で速攻と遅攻の判断は選手個々の能力によるところは大きいですが、チーム全体でも判断できるようにしていきたいです。
長崎のイメージは前からガツガツ仕掛けてくるイメージですが、それにハマらないように、そしてアウェイの雰囲気に飲まれないように、しっかりと戦っていきたいです」

最近の対戦（リーグ戦）
2013/05/26　長崎2-1千葉
2013/11/10　千葉0-2長崎
2014/03/22　長崎2-1千葉
2014/07/26　千葉1-1長崎