セレッソ大阪をホームに迎えた第5節は、壮絶な打ち合いの末に4-4のドロー決着。勝点「1」を獲得したジェフは、順位を2位とした。

中3日で迎える今節は、敵地で京都サンガF.C.と対戦する。J2で5年目を迎える今シーズンは、昨年までタイの強豪チョンブリFCで指揮官を務めた和田昌裕監督を招聘するなど、体制を刷新。主力メンバーも大きく入れ替わっている。

チームを去ったのはFW三平和司やドウグラス、MF工藤浩平、横谷繁といった実績のある選手たちだ。それでも、ベテランから若手まで計14人の新戦力には、チームのレベルを引き上げる顔ぶれがそろっている。

中でもこの一戦で注目を集めるのは、昨シーズンまでジェフに所属し、チームを統率していたDF山口智だろう。豊富な経験に裏打ちされた守備の職人は、新天地でもディフェンスリーダーとして奮闘している。ジェフを知り尽くすベテランの存在が、大きな脅威になることは間違いない。

中盤には元韓国代表MFキム ナミルとU-22日本代表MF原川力が加わった。3度のワールドカップ出場経験を誇るキムは山口と同様にチームの精神的支柱として機能。愛媛での1年間の武者修行を終えてチームに復帰した原川は、正確なパスで攻撃にリズムを生み出す。クラブが用意した背番号「10」は、21歳になった生え抜きアタッカーへの大きな期待の表れだ。

さらに、前線には昨シーズンにザスパクサツ群馬で14ゴールを決めたダニエル ロビーニョを補強。昨シーズンのJ2得点王である大黒将志とコンビを組む2トップは、リーグ屈指の破壊力を秘めている。

とはいえ、開幕からの5戦は2勝2敗1分で、現在の順位は11位。開幕戦こそ勝利を収めたものの、ジュビロ磐田や大宮アルディージャといった強豪相手に連敗を喫し、なかなか波に乗り切れていない。ジェフがこれまでと同様に素早い攻守の切り替えとハードワークを実現できれば、勝機は十分にある。

中3日で迎える難敵とのアウェイ決戦。チーム一丸となって戦い、白星を持ち帰りたい。

関塚隆監督
―― 中3日で、京都との対戦ですが相手の印象は?
我々の戦いを見直して、必要なものを修正していきたい。どのチームも同じ条件(中3日)で対戦をしていく中で、ピッチで出来ない部分は頭の中で整理しながら試合までには、我々の戦いが出来るようにもっていきたい。(前節の京都は)メンバー的にはセンターバック(のバヤリッツァ)が、一つ前にでていましたね。U22(リオデジャネイロオリンピック・アジア1次予選)から原川力選手も戻ってきています。中2日だったので両サイドハーフも変わっていました。その辺りの構成もどうくるのか?ただ勝利(札幌に勝利)していますし、昇格を狙っている力のあるチームだと感じています。
―― 大黒将志選手について
昨シーズンは26得点をしていますので、彼を警戒しなければいけないと思います。力のある選手、駆け引きをしてくる選手に対して、ディフェンスラインだけではなくチーム全体で、試合をコントロールして攻守一体の形を作っていきたいと思います。
―― 昨シーズンよりも選手たちがタフになっているように思えます
成長がなければ困ります(笑)。個人としてチームとしてまだまだ伸び代があると思いますから追求していきたい。それが結果を伴っていくと思います。今日(3日)もこの強風の中で、集中してよくやってくれていると思うし、コンディションを整えて試合に向かいたい。

北爪健吾選手
―― スタメンについて
可能性がある限りピッチに立つ準備をしています。自分の良さを前面に出せるようにしたい。ここで出せなかったら次はないと思うくらいの気持ちでやっていきたい。そのチャンスを狙って行きたいです。(試合のピッチに立ったら)ボールに多く関わって、自分のストロングポイントを出していきます。チームは我慢する時間帯が出来ていたことで勝ってきました。そして攻撃陣が点を取ってくれていた。とにかく失点をしないようにディフェンダー同士のコミュニケーション、ラインコントロールなどの部分は練習でしっかりとやって、チームの役割を果たしながら自分の色を出して臆することなくプレーをしたいです。チームのために走りたいです。

オナイウ阿道選手
―― 今季初ゴールについて
出場時間が短い中で結果を出せたことはアピールになったと思います。勝てればよかったのですが、試合を終わらせる部分が足りませんでした。それを修正していきたいです。
―― 次節、京都戦に向けて
(京都は)個の力が高く上手い選手が多いと思います。智さん(山口)もいるし、後ろからつなぐこともチームとして良くなっていると感じます。前にも得点王の大黒将志選手もいますし、攻撃力はある。そしてボールを動かすことも上手い。しかし、球際に強く行くことで相手は嫌がると思っていますし、激しくいけばチャンスはうちにきます。(個人的には)積極的に仕掛け、裏を狙って行くことを意識したいです。

キム ヒョヌン選手
―― 前節(C大阪戦)について
2-0まではよかったのですが、1点をシンプルに取られて、そこからチームのバランスが悪くなり失点を重ねてしまい、特にロスタイムの失点はもったいないものでした。あの試合はいい勉強になりました。次に対戦した時には、あのような試合にならないようにしたい。
―― 次節、京都戦に向けて
フォワードの大黒選手の動きに気を付けたい。パスも上手いし、シュートも上手く決める力もっています。そこに気を付けながら、みんなでしっかりと走って守備をして行きたい。
―― 山口智選手について
智さんがいるチームだからという訳ではなく、どのチームにも勝ちたい。頑張りたい。いい試合をしたいです。

前節の結果
札幌1-2京都

京都サンガF.C.　第5節札幌戦布陣


ジェフ千葉　第5節C大阪戦布陣

最近の戦績
03/15　京都0-2磐田
03/21　大宮2-1京都
03/29　京都1-1讃岐
04/01　札幌1-2京都

最近の対戦
2013/04/28　京都3-3千葉
2013/09/15　千葉1-2京都
2014/06/14　千葉3-0京都
2014/09/06　京都3-3千葉