2試合連続の黒星、2試合連続の無得点で迎えた第10節のロアッソ熊本戦は、それまでの鬱憤を晴らす快勝に終わった。結果は4-0。3試合ぶりの無失点というポジティブな内容だった。

関塚隆監督は、前節ジュビロ磐田戦からメンバーを入れ替えた。

フォーメーションは4-2-3-1。GKは高木駿。DFは右から金井貢史、キム ヒョヌン、大岩一貴、中村太亮の4人。ボランチに佐藤健太郎とパウリーニョが並び、2列目には右サイドに田中佑昌、トップ下に町田也真人、左サイドに谷澤達也が位置。1トップにはネイツ ペチュニクが入った。

流れを作ったのは、今シーズン初スタメン・初出場の町田だった。試合開始直後の3分、敵陣ペナルティーエリア内で相手ボールを奪うと、ファウルを誘ってPKを獲得。これをネイツが左隅に決めて、ジェフが幸先良く先制ゴールを奪う。このゴールでゲームの主導権を握ったジェフは、15分に左サイドでFKを獲得。パウリーニョのクロスにキムが飛び込み、ヘディングで合わせて追加点を奪った。

試合序盤の2ゴールで優位に立ったジェフは、その後も積極的な攻撃と安定感溢れる守備でゲームを動かした。対する熊本は、36分、FW嶋田慎太郎に代えて巻誠一郎を投入。前線にロングボールを放り込むシンプルな攻撃に徹したことで、前半終了間際から後半の立ち上がりまで、ジェフが押し込まれる時間帯が続いた。

しかし、迎えた70分にパウリーニョの鮮やかなミドルシュートで追加点を奪うと、流れは再びジェフに傾いた。81分にはキムがこの日2点目となるゴールを奪い、勝敗の行方を決定づけた。

「選手たちが最後まで集中を切らさずに戦ってくれたと思います。2連敗していたからこそ、気持ちをもう一度前に向かせることが大事でした。（スタメン出場した）町田や田中がよくやってくれたと思います」

試合後にそう振り返った関塚監督は、積極的な選手交代で試合を活性化した。59分には町田に代えて田代真一、73分には谷澤に代えて北爪健吾、80分には金井に代えて伊藤槙人を投入。3者の奮闘は、3試合ぶりの無失点に大きく貢献した。

中2日、または中3日のハイペースで行われる連戦は、文字どおりの「総力戦」で乗り切らなければならない。連敗のショックを払拭して勢いを取り戻すためにも、敵地・熊本で手にした勝点3が持つ意味は大きい。

次節は5月3日。ホーム・フクアリに横浜FCを迎える。