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試合日程・結果

2015 SEASON MATCHES試合日程・結果

好転のチャンス。



徳島ヴォルティスをホームに迎えた第27節は、前半終了間際に奪った谷澤達也のゴールをチーム全員で守り抜いて1-0で勝利。7月4日の第21節FC岐阜戦以来、約1ヶ月ぶりとなる勝利にフクアリが沸いた。

この日、関塚隆監督は「全体をコンパクトにして攻守を展開する」という狙いから、フォーメーションを4-4-2に変更した。森本貴幸とネイツ ペチュニクを最前線に配置するこの布陣は、ジェフにとって大きなプラス効果をもたらした。8分には右サイドの井出遥也から中央の佐藤健太郎にパス。これをダイレクトで縦に入れ、テンポのいい攻撃で敵陣を深くえぐった。森本とのタイミングが合わずゴールラインを割ったが、森本が縦に動き、前線でキープしようとすることで生まれる“深さ”と“タメ”によって、チームにはこれまでになかった“余裕”が生まれた。谷澤が言う。

「モリ(森本)が入ると前線でタメができるので、今日はそれが大きかったですね。あそこでワンテンポ(時間を)作ってくれたことで、いつものジェフに戻ったという感覚はありました。そのワンテンポが本当に大きな違いになるので、今日はモリの存在感を改めて感じた試合でもありました」

先制ゴールが生まれたのは33分。井出が仕掛けた左サイドの攻撃から、中村太亮がクロス。井出のトラップは大きくこぼれたが、これに反応した谷澤が思い切り良く右足を振り抜いた。ボールは美しい弧を描いてゴール右隅に吸い込まれ、ジェフが待望の先制点を奪った。

後半は相手にボールの主導権を握られる苦しい時間が続いたが、それでもチームは最後まで集中力を切らさなかった。佐藤勇人が振り返る。

「セカンドをボールを拾うことを強く意識し続けました。相手にボールを持たれる時間が長くて厳しい試合でしたけど、自分の中では受け身の守備だけにならないように、相手がボールを下げたら少しでも押し上げたり、ボールを奪いに行くんだという姿勢や点を取りに行くんだという姿勢を相手に見せなきゃいけないと思っていました。試合の終盤は、本当に、ずっと叫んでいました。みんなで声を出しながらやれたので、集中力を維持することができたんじゃないかと思います」

ポゼッションで相手を圧倒したわけでも、ダメ押しとなるゴールを奪って勝ったわけでもない。それでも、守勢を強いられながらも手にした「勝点3」には大きな意味がある。6試合ぶりにピッチに立った森本が言う。

「ピッチに立っている僕らも刺激や変化が必要だと思っていました。そういう意味でも、この勝点3は本当に大きい。次のセレッソ大阪戦でもしっかりと結果を残したいし、連敗を取り返すためにも、ここからまた勝利を積み重ねていきたいと思います」

第27節終了時点の順位は7位。首位の大宮アルディージャには「23」、2位のジュビロ磐田には「9」と大きく水をあけられている。ようやく“変化”の兆しが結果となって表れたからこそ、ここからが本当の勝負だ。セレッソ大阪と対戦する次節に、その思いを全力でぶつけなければならない。

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