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試合日程・結果

2015 SEASON MATCHES試合日程・結果

相手を上回る“気持ち”。



フクアリに東京国際大学(埼玉県代表)を迎えた天皇杯1回戦は、前半に1ゴール、後半に2ゴールと計3ゴールを奪ったジェフが無失点で快勝。9月6日に行われる2回戦に駒を進めた。

この日の相手は大学生であるから、ジェフにとっては「格下」と言っていい。しかし、トーナメント形式の一発勝負では何が起こるか分からず、この大会では過去にいくつもの「ジャイアントキリング」が起きている。だから、たとえ相手が大学生でも簡単な試合はない。振り返れば、そのことをチーム全体でしっかりと理解していたからこその「内容」と「結果」だった。

前半のジェフは、ボールを回しながら相手の様子を根気よく観察した。なかなか縦パスが入らない展開に「もの足りなさ」も感じさせたが、ボランチとしてスタメン出場した田代真一の言葉を聞くと、その時間こそがジェフにとって必要だったことが分かる。

「ブロックを作って引いてくる相手に対して、焦れずに戦うことが大切だと思っていました。ボールを動かして時間を作る、それによって相手を走らせることも大事だったので、悪くなかったと思います。もちろん、欲を言えば相手のブロックを1枚はがすプレーがあれば良かったと思いますけど、それができなくても我慢して続けることが大事。そういう部分は、今日はできていたと思います」

軽率なミスからピンチを招くこともあり、もちろんその点は改善すべきポイントだ。だが、ボールを動かし、相手を走らせることが“ジャブ”として効力を発揮すると、ジェフの攻撃にもリズムが生まれてくる。35分には左サイドで町田也真人が起点を作り、水野晃樹がミドルシュート。相手に当って跳ね返ったところを、安柄俊が強烈なシュートでゴールにねじ込んだ。

後半はさらに、攻撃のテンポが上がり、縦パスが通るようになる。追加点は64分。途中出場の松田力がクサビの縦パスを受けると、安とのワンツーで前を向いてラストパス。相手最終ラインの背後に抜けた町田が飛び出したGKの脇の下を冷静に通した。さらに、79分には右サイドでパスを受けた水野が一瞬のスピードで縦に仕掛け、マイナス方向へクロス。これを安が鮮やかなボレーシュートで決めてリードを3点に広げる。この時間帯になると東京国際大学の足は止まり、ジェフは“縦”と“横”をうまく使い分けて相手ゴールに迫った。

「こういう試合の難しさを感じたか?」。田代にそう問うと、頼もしい言葉が返ってきた。

「大学生は『食ってやろう』という気持ちで向かってくるので多少のやりづらさはありますけど、自分たちは普段それほど試合に出ていない選手も多いので、同じように強い気持ち、ハングリーな気持ちを持っている選手が今日のピッチに立っていました。だから、相手の気持ちに押されるようなことはなかったので、落ち着いて戦えました」

2回戦の相手は、明日行われる「FC岐阜vs関西学院大学」の勝者。どちらが相手でも、勝利を目指して戦うのみである。

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