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2015 SEASON MATCHES試合日程・結果

反撃の一歩。



ホームに栃木SCを迎えた第33節は、FW松田力が奪った2つのゴールによって、2-0の勝利に終わった。ここ数試合、先制点を奪ってからの展開に課題を残していたジェフにとっては、追加点を奪い、無失点で90分を戦い終えるという理想的な展開だった。

それでも、前半は相手に押し込まれる時間が続いた。ジェフは3分に松田力、9分に水野晃樹がシュートを放ち立ち上がりから攻勢に出たが、10分を過ぎると試合は落ち着き、ボールの主導権は徐々に相手へと移った。決定的なピンチを招かなかったとはいえ、サイドから押し込まれてクロスを放り込まれる。懸命にクリアしてもセカンドボールを拾えず、なかなかボールをキープすることができない。“我慢の時間”をどのようにして打開するか。そこがこの試合の大きなポイントだった。

後半、流れを変えたのは2トップの一角を担う松田力だ。

開始直後の47分、カウンターのチャンスから最前線で森本貴幸がキープしてタメを作ると、自ら前を向いて前を走る松田へラストパス。松田はワントラップから豪快に右足を振り抜き、これがゴール左隅に決まって鮮やかな先制ゴールを奪った。

先制したジェフはさらに勢いを増して相手ゴールに迫り、52分、54分と立て続けにカウンターで仕掛ける。圧倒的な攻勢に出たこの時間帯に追加点を奪うことはできなかったが、チームは追加点を奪おうとする気概に溢れ、最終ラインを高く保って攻勢を維持した。左サイドバックでプレーした金井貢史が振り返る。

「2点目を取ることができて、無失点に抑えたことがすべて。いつもと比べて、1点取ってからの時間帯も、ラインを下げすぎずに前で勝負することができた。2点目、3点目を狙いながらもバランスを気にしてプレーしたので、そこはチームとして修正できたのかなという気がする」

78分、関塚監督はネイツ ペチュニクに代えてオナイウ阿道を投入。オナイウは前線で精力的に動き回り、攻撃に変化を加えて存在感を示した。すると80分、追加点はまたしても松田の右足から生まれる。キーパー高木駿からのロングフィードを受けたオナイウがダイレクトで縦に流すと、走り込んだ松田がGKの頭上を越える鮮やかなループシュート。これがゴールに吸い込まれ、ジェフが待望の2点目を奪った。

アディショナルタイムを含めた残りの15分間は、盤石の試合運びだったと言っていい。ジェフは「3点目」を意識しながらも無理をせず、バランスを保ちながら試合をコントロールした。久々の快勝に選手たちの表情は明るく、サポーターも大声援で喜びを表現した。

ラスト9試合――。この勝利を“反撃の第一歩”として、ジェフはより力強く、前に進まなければならない。一意専心。一戦必勝。今こそ力を結集し、次節、首位の座に君臨する大宮アルディージャに挑む。

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