私自身は初めての「ちばぎんカップ」でしたが、まずは千葉銀行様のおかげでこのような試合ができることを感謝したいと思いますし、千葉県のサッカー界を盛り上げるためにも、とても素晴らしい大会であると実感しました。午前中は悪天候だったのですが、本当に多くのサポーターの皆さんがスタジアムに駆けつけてくださり、非常に素晴らしい雰囲気を作っていただきました。感謝したいと思います。

試合の内容については、我々が目指す好守一体のサッカー、我慢するところは我慢する、攻撃になったらゴールに向かうという部分をキャンプから作り上げてきて、選手たちが一つになって戦ってくれたと思います。相手の攻撃陣は非常に強力でしたが、それを抑えながら、うまくゲームをコントロールできたことは自信につながると思います。内容的に詰めるべきところはありますが、一つひとつの試合をとにかく全力で戦いながらシーズンに向けて準備していきたいと思います。

―― 3得点はすべてセットプレーから生まれました。

セットプレーのトレーニングに時間を割いてきたわけではありませんが、キッカーの選択とゴール前への入り方などについては、レイソルさんより準備ができていたということなのかもしれません。我々は、キッカーと中で合わせる選手のタイミングが良かったということもあると思います。このあたりは、これからもっと積み上げていくべきところですが、3点取れたことは非常に良かったと思います。

―― ここまでのチーム作りにおける手応えは？

沖縄のキャンプでチームがやろうとすることを落とし込み、宮崎ではそれを実戦に落とし込むという作業をしてきました。非常に貴重なゲームを経験できたと思うのですが、（結果がついてきていることについては）一人ひとりがしっかりと狙いを持ったプレーを積み上げてきているということだと思います。

―― 「内容的に詰めるべきところ」とは？

一つは、柏の、縦パスが入った瞬間の攻撃のスイッチの入れ方ですね。我々がそこでボールを奪うことができても、すぐに奪い返されてしまうというシーンが何度かありました。しっかりとシュートまで持っていく攻撃をしたいと思いますし、相手がブロックを組んでいてもそれができるようにならないといけない。攻撃を仕上げるというのが、一つの課題です。それから、サイドを崩されて危ない場面を招くこともありましたが、昨シーズンよりも「体を張って守る」ということを徹底しているので、選手たちは非常に良くやってくれたと思います。ただ、“シュートを打たせない守備力”というのも、もっとつけていかなければいけないと思います。

押し込まれる時間が長い展開でしたけど、みんなが集中力を切らさずに体を張っていたと思います。特に、相手の11番（ディエゴ オリヴェイラ）は対応するのが難しい選手でしたね。ただ、その時間帯を耐えて1-0で前半を折り返したことで、試合を優位に進めることができたと思います。

プレシーズンマッチで結果が出ていることについては、もちろんポジティブに捉えていいと思います。ただ、リーグ戦が始まれば相手も変わるし、当然、“J2のサッカー”の中で勝負しなければならない。プレシーズンマッチではJ1の鹿島にも柏にも勝つことができましたけど、それはJ2とは全く異なる話なので、もう一度気を引き締めて開幕を迎えたいと思います。

リーグ戦では、相手に分析される状況の中でチームとしてどう戦うか。今日はそういう試合ではなかったんですが、セットプレーからでも決めるところでしっかり決めるという去年からの課題をクリアできたことは良かったと思います。とにかく今年は勝ち切るということにこだわってやっているので、そういう気持ちを結果で示さないといけないと思います。

今日の試合だけを見れば、自分たちの狙いどおりの戦いができました。ただ、リーグ戦が始まって相手がJ2のチームになると状況が変わるので、特に、ボールを持った時にどうするかということに取り組んでいかなければならないと思います。

（勝利した気持ちを）勝つということはいつもいいことですし、結果だけでなく内容もすごくよかったので非常にうれしいです。大事なことはチーム全員がここまで準備してきたことを発揮できたことが、それが大きかったと思います。

（前半を振り返って）立ち上がりは少し様子をみながらという感じの入り方で、チャンスを作っても決められないシーンもありました。それでも諦めなかった。その次、決めようという姿勢でいたので多くのチャンスを作れたと思います。そして前半にリードできたことで、そのあと落ち着いたゲーム運びができたと思います。

（得点シーンについて）練習でもやっていたことで、ニアとファーに入る選手が大事だと。あの場面では自分はファーに入ったのですが、誰かに当たったボールがこぼれてきて、それを決められたので良かったです。

（フクアリの雰囲気は）サポーターという存在は非常に大事だと常に自分に言い続けているのですが、彼らの後押しの強さというものを、今日ピッチの中で戦っているとき強く感じました。そのおかげで勝てたと思います。

得点を取れたことでホッとした部分もあります。しっかりと準備をしてきたので。こぼれ球でしたけど、久々にゴールネットを揺らすことができたので、嬉しかったですね。（ユースまで在籍していた）柏は、古巣と言えば古巣なので、なおさらです。（エウトンとの2トップは）悪くなかったと思います。それほど多くコンビを組んでいるわけではないので、これからさらに、お互いのいいところを理解し合ってプレーしたいと思います。

ここまで結果が出ていますが、むしろ、その状況のほうが不安かもしれないですね。「勝てるだろう」という気持ちで開幕を迎えたら、足下をすくわれると思います。そういうことがないように、残り2週間でもう一度厳しく練習する必要があると思います。