松本山雅FCを相手に敵地で奪った勝点3は、ジェフを4位に押し上げた。開幕4試合の戦績は、3勝1敗。掴みつつある確かな手応えが結果に表れていることが、チームの士気をさらに高めるモチベーションとなっている。

迎える第5節の対戦相手は、ザスパクサツ群馬。開幕からの2連勝を飾った群馬は、第3節のセレッソ大阪戦、続く前節のカマタマーレ讃岐戦で連敗を喫したものの、“群馬のレジェンド”服部浩紀監督が率いるチームは堅守速攻を武器に好調を維持している。

同じく負けなし、第3節終了時点で3位につけたカマタマーレ讃岐との対戦は、先制点を奪いながら逆転を許し黒星となった。立ち上がりは風上に立った群馬がサイドを起点に攻勢を強め、31分には自陣からの縦パス1本で決定機を作るとFW常盤聡が流し込んで先制。試合終盤、システムを変えて圧力をかけてきた讃岐に対し、守勢を強いられた群馬は76分に同点弾を許し、その3分後にはセットプレーから逆転弾を喫した。

今シーズンの群馬は、ジェフと同じく戦力の大幅な入れ替えを敢行。昨シーズンはルーキーながら13得点を記録した江坂任をはじめ、19名の選手を放出した。新たに加わったのは、讃岐戦でゴールを奪ったFW常磐やDF坪内秀介、DF舩津徹也らベテラン勢を中心とする21選手。昨シーズンから指揮を執る服部監督の下、新たなチームを構築しようとしている。ボールを奪ってから縦に速く攻める得意のスタイルは、ジェフにとって警戒すべき正攻法だ。

ジェフは前節、J1昇格争いのライバルである松本山雅FCに敵地で快勝。押し込まれる時間を組織的かつ粘り強い守備でしのぎ、奪った1点を全員で守り抜く完封勝利は大きな自信となった。

キャプテンの佐藤優也が言う。

「個人としてもチームとしても、失点をゼロで抑え、それを続けていけているというのは、自信になって良いことだと思っています。一人ひとりが責任感を持ってプレーしていることが、最後の最後まで守り切れている要因だと思います」

最前線で攻撃陣を牽引する船山貴之も、「連勝したことが大きい」と手応えを口にした。

「勝点を連続して積み重ねていくためには、連勝は絶対必要。相手もホーム開幕戦でスタジアムの雰囲気も良かったので、それに負けずに勝利できたのは自信にもなりました」

押し込まれる時間が長かったことを考えれば、もちろん内容的には未完成な部分もある。しかし何より大切な“結果”を手にしたことで、チームにポジティブな雰囲気が漂っていることは間違いない。第6節のC大阪戦に向けて弾みをつけるためにも、この試合で勝点3を奪い、まずはホームでの連勝記録を伸ばしたい。


関塚 隆監督
群馬さんもプレシーズンから調子を上げてきており、攻守にわたって狙いとするところをブレずにやっているチームなので、それに対して我々も、ホームですし受け身にならず、自分たちで仕掛けていきたいと思います。（群馬は）前線から非常にアグレッシブですし、ボールを取ったら縦に速いです。そういうアグレッシブさやスピードに面食らわないようにするのが大事です。タレントというか、各ポジションにポイントとなる選手もいますからね。松下裕樹選手はビルドアップやシュート、長短のパスがあり、彼がボールを持つと（周りの選手が）走ります。あと小牟田洋佑選手はポストプレーや、ボールの収まりどころもあるし、やはり“形”のあるチームだなと思っています。

佐藤 優也
個人としてもチームとしても、失点をゼロで抑え、それを続けていけているというのは、自信になって良いことだと思っています。一人ひとりが責任感を持ってプレーしていることが、最後の最後まで守り切れている要因だと思います。
群馬も開幕してから調子が良さそうでしたし、またブロックをしっかり作ってくる相手なので、焦れずに我慢する時間帯は多くなるのではないかと予想しています。そういうときにしっかり我慢をして3連勝につなげていければいいなと思っています。（ギラヴァンツ北九州、東京ヴェルディでチームメイトだった）常盤聡選手はとても難しいシュートを決めてきますし、このあいだの試合（カマタマーレ讃岐戦）でもしっかりとゴールを決めていました。個人としてもやられたくないという気持ちはもちろんあります。

小池 純輝
群馬は得点も取れていますし、勢いがあるというイメージです。高橋駿太選手や瀬川和樹選手といった選手は、ボールを持ったらすごく上手なので、自由にやらせたくないです。ここまで2連勝のあと2連敗という戦績なので、ここで連敗を止めるつもりで来るでしょうが、当然それはさせません。自分としてはサイドで優位に立ちたいというのがあります。松本戦でも（長澤）和輝が内側に入って、僕自身はサイドでスペースに走るという形ができていました。その中で得点チャンスもあったので、ああいう場面で決めて、早い段階で先制点を取れればと思います。
古巣戦とはいえ、一緒にプレーした選手は松下裕樹選手くらいですが、群馬（在籍時：ザスパ草津）はシーズンを通して初めて試合に出ることができたという、自分にとってターニングポイントになったクラブです。群馬サポーターの前でのプレーは楽しみですし、勝ちたいです。

船山 貴之
（松本戦の勝利は）連勝したということが一番大きいと思います。勝ち点を連続して積み重ねていくためには、連勝は絶対必要なものなので。相手もホーム開幕戦でスタジアムの雰囲気も良かったので、それに負けずに勝利できたのは自信にもなりました。（川崎フロンターレから一緒に移籍してきた）マサキ（山本真希選手）が決めたのも嬉しかったですね。
群馬戦は（流通経済大学の先輩・清水慶記選手、同級生・石川大徳選手がいて）面白い試合になると思うので、良い試合をしたいです。（石川選手とは）大学で4年間一緒にやっていて仲も良かったし、そこを狙っていきたいです。清水さんも足元がうまい選手ですが、特にいろいろ考えず、普通に点を取っていけたらと思います。


［前節の結果／群馬］
群馬 1-2 讃岐


［前節の布陣／群馬］


［前節の布陣／ジェフ］



［最近の戦績／群馬］
02/28　群馬 4-0 岐阜
03/06　群馬 2-1 金沢
03/12　C大阪 1-0 群馬
03/20　群馬 1-2 讃岐


［過去の対戦成績]
13/08/21　千葉 2-2 群馬
14/05/03　千葉 3-2 群馬
14/10/26　群馬 1-2 千葉
15/05/31　群馬 2-0 千葉
15/07/12　千葉 1-2 群馬