第9節の相手は、前節対戦したFC町田ゼルビアと同様、J3からの昇格組であるレノファ山口。2試合ぶりの白星を目指して、ジェフは敵地へと乗り込む。

第8節終了時点で3勝3分2敗で10位に位置する山口は、ここまで9得点と自慢の攻撃陣が奮起。第7節は敵地でロアッソ熊本に勝利し、2連勝と勢いに乗って前節の徳島ヴォルティス戦に臨んだ。

試合は開始直後の9分に徳島が先制点を奪ったが、山口は相手の堅守に苦戦を強いられながらも徐々に本来のリズムを取り戻し、36分に相手のミスを突いて同点弾を奪取。後半もボールの主導権を握って攻勢を強め、サイド攻撃やセットプレーからチャンスを演出した。逆転へと導く追加点を奪うことができず1-1のドローに終わったものの、4試合負けなしと好調を維持している。現時点のJ2リーグにおいて、最も勢いのあるチームの一つだ。関塚隆監督が言う。

「町田と同じく、山口もJ3を勝ち抜いてきただけのチーム力を持っています。より攻撃的で、流動的なパターンを持っている印象ですし、守備も前線で完結するというストロングなところを持っていると思います」

相手をそう分析し、こう続ける。

「受け身になってしまえば相手にリズムを与えてしまう。後手を踏まないような戦いをすることが大事」

前節、FC町田ゼルビアと対戦したジェフは、まさに後手を踏んでしまったことで先制を許した。時間を追ってリズムを取り戻し、ゲームを優位に進めた後半の戦いぶりを考えれば、アディショナルタイムに追いついたとはいえ「悔やまれるドロー」だった。その結果を踏まえて、キャプテンの佐藤優也は山口戦のポイントを次のように語る。

「情報の少ない相手に対しては相手の戦い方を“見てしまう”傾向にある気がするので、試合への入り方を間違えないように気をつけたいですね。自分たちがアクションを起こすことが大事だと思います」

“自分たちの時間”における内容には、手応えがある。あとはそれを、結果に結びつけるだけ。情報が少ない相手との対戦には特別な難しさがあるが、敵地で白星を勝ち取り、チームの充実ぶりを結果で証明したい。首位セレッソ大阪との勝点差は6、2位町田との勝点差は3。混戦の上位争いに食らいつくためにも、ここで星を落とすわけにはいかない。


関塚 隆監督
前節のFC町田ゼルビア戦については、失点のショックを引きずることなく攻撃に出ることができました。前半に追いつくことができれば逆転に持ち込める内容、パフォーマンスだったと思います。（セットプレーの練習については）プレシーズンではセットプレーからの得点もあったのですが、ここのところありません。キッカーの精度と合わせる選手のタイミングを合わせるため、確認の意味も含めてトレーニングをしました。
町田さんと同じく、レノファ山口FCもJ3を勝ち抜いてきただけのチーム力を持っています。山口さんのほうがより攻撃的で、流動的なパターンを持っている印象ですし、守備も前線で完結するというストロングなところを持っていると思います。対戦経験のない相手なので情報は少ないですが、受け身になってしまえば相手にリズムを与えてしまう。後手を踏まないような戦いをすることが大事だと思います。

イ ジュヨン
町田戦は早い時間帯に失点してしまい、ああいう展開になってもチームとしてしっかり我慢できるようにならなければいけないと改めて思いました。失点シーンは、僕自身がもっと判断を早くしてポジションを修正することができれば、失点せずに済んだと思います。ミーティングや練習を通じて修正することに努めてきたので、同じミスを繰り返さないように頑張ります。
山口については、町田と同じく、コンパクトにグラウンドを使ってスペースを消すサッカーをすると聞いているので、町田戦に似た展開になるのではないかと考えています。相手の情報は少ないですが、特に心配はしていません。ただ、J3から昇格したチームということで高いテンションで臨んでくると思うので、気持ちの面で負けないようにしっかりと戦いたいと思います。得点ですか？　もちろんほしいですね（笑）。セットプレーでは積極的に狙いたいと思います。

佐藤 優也
山口は勢いを持って戦ってくるチームだと思うし、J3の戦いではゴールを量産していた選手が何人かいて、そういう感覚を持っている選手は自信に満ち溢れていると思います。前節の町田戦も、セレッソ大阪戦もそうでしたけど、情報の少ない相手に対しては相手の戦い方を“見てしまう”傾向にある気がするので、試合への入り方を間違えないように気をつけたいですね。自分たちがアクションを起こすことが大事だと思います。
山口とは、ギラヴァンツ北九州でプレーしていた頃に練習試合などで対戦したことがあります。もう昔のことなので参考にはなりませんが、勢いがあるチームであることは間違いないので、気を引き締めて戦いたいと思います。

長澤 和輝
ボランチの庄司（悦大）くんは専修大の先輩なので、楽しみにしています。庄司くんはキックがうまいし、一緒にプレーしていたから分かる部分もたくさんあるので、そこをケアしながら戦いたいと思います。 攻撃については、選手個々が意識を高めてシュートをどんどん打たなければならないと思うので、僕自身も含めて、改善していきたいと思います。（試合の入り方については）相手のサッカーを“受ける”ような形で先制されてしまう試合もあるので、チーム全体で意識する必要があるかもしれません。ただ、相手によって状況は異なるので、どういう展開になっても対応できるようにしたいと思います。


［前節の結果／山口］
徳島 1-1 山口


［前節の布陣／山口］



［前節の布陣／ジェフ］



［最近の戦績／山口］
03/20　横浜FC 2-0 山口
03/26　松本 3-3 山口
04/03　山口 1-0 讃岐
04/09　熊本 1-2 山口
04/17　徳島 1-1 山口


［過去の対戦成績］
なし