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2016 SEASON MATCHES試合日程・結果
劇的逆転弾で6試合ぶり白星
劇的な逆転劇だった。
「連敗中で、チームとしては苦しい戦いでした。しかし、ひとつになって、先を見て、きっかけを作るために、とにかく勝利を追求しました」
関塚隆監督がそう語ったチームの姿勢は、後半アディショナルタイムの逆転ゴールを生んだ。途中出場の井出遥也が左サイドからクロスを上げると、同じく途中出場のオナイウ阿道が打点の高いヘディングシュートでゴールをこじ開ける。試合終了のホイッスルはそれからすぐに鳴り、選手たちはピッチに倒れ込みながらそれぞれに安堵の表情を浮かべた。
3連敗と追い込まれた状況で迎えたこの一戦、関塚監督はシステムの変更に踏み切った。
GKは佐藤優也。最終ラインには右サイドから北爪健吾、丹羽竜平、イ ジュヨン、若狭大志、阿部翔平が並び、中盤はボランチに山本真希と富澤清太郎、右に町田也真人、左に長澤和輝が位置。最前線中央には船山貴之が入り、ボールを保持している攻撃時は両サイドが高い位置を取って3バック気味に、逆に守備時は最終ラインに5人が並び、サイドのスペースを消した。
「サイド攻撃を強調して戦おう」という指揮官の狙いは、立ち上がりの5分、先制点という形で実る。
カウンターから右サイドに展開すると、タッチライン際を駆け上がった北爪がクロス。待ち構えた町田が鮮やかなボレーシュートでネットを揺らし、幸先よく先制点を奪った。船山が振り返る。
「初めてのシステムだったので、多少は戸惑いもありました。ただ、先制点を取れたことが大きかったし、流れも良かったと思います」
直後の11分、ジェフは相手のFKから早々に同点ゴールを喫したものの、この日のチームには、ショッキングな失点で大きく崩れる“もろさ”はなかった。流れは相手に傾きつつあったものの、我慢の時間帯を切り抜けて1-1のまま前半を終了。試合後の選手たちは、口々に「気持ちが切れなかった」ことを勝因に挙げた。山本が言う。
「僕たちのやろうとしていたことが、ハマったりハマらなかったり、その繰り返しの中で、気持ちを切らすことなくプレーすることはできたと思います。今日は、失点してしまった後でも気持ちが折れるような雰囲気はありませんでした」
後半の失点は70分。途中出場の重松健太郎にゴールを割られ、残り20分で1点のビハインドを負うことになる。関塚監督は73分に山本に代えてオナイウ阿道、83分には船山に代えて井出遥也を投入。81分に丹羽のゴールで同点とするとさらに攻勢を強め、5分間のアディショナルタイムも攻撃の姿勢を崩さなかった。その姿勢が、劇的な逆転弾を生んだ。
試合終盤まで最前線で走り回った船山が言う。
「もちろん課題はあります。ボールの回し方も、サポートのタイミングも、なかなかうまくいかなかった。今は何より勝つことが大事だけど、決して気持ちのいい勝ち方ではなかったので、しっかりと課題を修正して次の試合に臨みたいと思います」
6試合ぶりの白星をターニングポイントにしなければならない。次節は20日(水)、苦手とされる敵地での連戦で、なんとしても「連勝」という“きっかけ”を掴み取りたい。
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