3連戦の2戦目、モンテディオ山形とのアウェイ戦は1-1のドローに終わった。

この日の布陣は前節と同じ。GKは佐藤優也。最終ラインに右から北爪健吾、丹羽竜平、イ ジュヨン、若狭大志、阿部翔平の5人を並べ、ボランチにアランダと山本真希が位置。前線には右から町田也真人、エウトン、長澤和輝の3人が並んだ。

最終ラインに5人を並べる守備的な布陣で臨んだジェフだったが、立ち上がりから山形に主導権を握られた。まずは11分、山形のMF佐藤優平にミドルシュートを放たれると、これはポストに救われたものの、こぼれ球をDF山田拓巳がシュート。佐藤優也が右足に当てるビッグセーブで失点を回避した。

しかし、押し込まれる時間が続いた14分、ジェフは1本のチャンスをモノにして先制点を奪う。右サイドから北爪がロングスローを入れると、相手2人と競り合いながらキープしたエウトンが振り向きざまにシュート。これが山形のGK山岸範宏の脇の下を抜けてゴールネットを揺らした。しかし33分、足を痛めたエウトンはオナイウ阿道との交代でピッチを退く。

先制点を奪ったものの、試合の流れはジェフに傾かなかった。39分には中盤でパスをつながれて決定的なピンチを招くが、これもGK佐藤優也がビッグセーブ。しかし直後のCKを昨シーズンまでジェフでプレーしたDF田代真一にヘディングで押し込まれ、試合は振り出しに戻った。前半を終えて、ジェフのシュートはわずかに2本。1-1のまま試合は後半に突入した。

後半は少しずつ、ジェフが攻勢を強めた。しかしゴール前でチャンスを作ったのは山形のほうで、ジェフはボールの主導権を握りながらも決定機を作ることができなかった。

58分には相手GKのゴールキックからディエゴ ローザにシュートを打たれ、直後の59分にはジェフの左サイドからクロスを放り込まれ、DF渡辺広大がヘディングシュート。いずれもゴールの枠を外れたが、ジェフにとってはピンチが続き、56分に途中出場した井出遥也を起点とする攻撃で主導権を握った後も、相手ゴールに迫りながら決定機を作れない。井出、長澤、町田が絡むパスワークは相手に脅威を与えたが、攻め続けた4分間のアディショナルタイムを含めて勝ち越しゴールを奪うことはできず、試合は1-1のままタイムアップを迎えた。

苦しい流れの中から先制点を奪ったからこそ、なんとしても勝点3を手に入れたいゲームだった。阿部が言う。

「試合の入り方は悪くなかったと思うし、先制点を奪ってから、続けざまにもう1点ということを考えていました。ただ、試合全体を通じてシュート数が少なかったので、そこは反省しなければならないところだと思います」

山本も「勝点3がほしい試合でした」と振り返り、シュート5本に終わったゲームの反省点を次のように話した。

「上位陣との差をつめるためにも勝利が必要な試合だったので、残念です。今日は相手のゴール前に行く回数も少なかったので、もっともっと、ゴールに直結するプレーをしなければいけないと思います」

久々にフル出場したアランダは、チームに求められる“姿勢”について口にする。

「積極的にボールに絡んで、前に向かう。その姿勢を見せることが大切ですし、次の試合も、絶対に勝点3を奪うという強いメンタリティー、勝利に対する執着心を見せなければならないと思います」

次節の相手は、清水エスパルス。3連戦の最後に迎えるホームでの大一番で、なんとしても勝点3を奪いたい。