試合の中で、技術的に足りないところはたくさん見受けられました。ただ、天皇杯はトーナメントですから、まずは勝ち上がることが大事だと思います。複数得点を奪い、無失点で終えるという試合を目指していたので、結果がそのとおりになったことが良かったと思います。

――試合終盤に丹羽（竜平）選手と小池（純輝）選手のポジションを入れ替えました。

丹羽にコンディション的な問題があったので、途中出場で元気な小池を最終ラインにおいて、全体を安定させたかったという意図がありました。

――1点目と2点目の間に苦しい時間帯がありました。その要因と、その時間帯を耐えることができた理由についてどのように考えていますか？

まず、その要因として考えられるのは、金沢さんが攻撃に力を入れきたというところです。それから、それによって全体が下がってしまい、奪ったボールを簡単に奪われてしまうというシーンが何回かありました。そういった部分でペースを握りきれなかったと思います。シュートを打たれたり、我々がピンチを迎えましたし、最後はゴールライン上で守ったというシーンもありました。ああいう場面をなくしていかないといけないと思います。ペナルティエリアの外で守備を完結させる。目指すところはそこであると、選手たちにも伝えています。

――前半20分頃、町田也真人選手に出した指示について。

たくさんの指示を出していますのでどの部分のことかは分かりませんが、ハーフタイムに伝えたのは、システム上、互いがマッチアップすることが増えて、いわゆるミラーゲームになるということです。これは、試合前にも、ハーフタイムにも伝えました。前半はシュートも打てないし、打たせないし、面白くない試合だったと思うのですが、そうなることは予想していました。

――後半のうまくいかなった時間帯について、その原因は体力的なところにもある？

体力的なところにもあると思います。体力面で、ウチは他のどのチームよりも秀でているわけではありません。まずはそこが問題であることと、あとは、これまでも何度もありましたが、ボールを簡単に失ってしまう。奪ったボールを数秒後には相手に渡してしまっているという状況が、そういう時間帯を招く要因になっていると思います。そういうプレーを減らさなければ、ゲーム巧者になれないと思います。

監督も言っていますけど、少しずつでも「勝つチーム」になっていくことが大事で、今日のような試合こそ、そういう部分が問われるという気がします。最後の時間の使い方など、細かい部分をチームとしてしっかりと構築していきたいと思います。今日は結果的には2-0というスコアでしたけど、流れの悪い時間帯に、悪いながらも我慢することができた。それは良かったと思います。

一人ひとりの意識やチームとしての形は、少しずつ整ってきていると思います。規律があるから「引く」という場面もはっきりとしているし、守備に関しては、今は前から後ろのポジションまで近い意識を持って戦えていると思います。「みんなでディフェンスする」という意識を持てているし、ちょっとでもサボればやられてしまうことがよく分かっている。その意識を最後まで持てたことが、今日、無失点に抑えられた一つの要因だと思います。

チームでまとまって、この試合は絶対勝ちたいという気持ちでプレーしていたので、（3回戦に）勝ち進めてよかったです。金沢は、技術もスピードも力強さも、前回（1回戦）とは違うということを心構えとして持って、試合に臨みました。（ジェフの）組織を崩された感じはあまりありませんでしたが、試合の中でそういう（危険な）場面は必ず訪れるので、うまく守り切ることができて良かったと思います。チームとして攻撃も守備もできている中で、後ろの選手は前線の選手を信じてプレーできています。1試合を通してブレずに戦えているというところが、得点に繋がっていると思います。

勝利して次に進むことが大切なので、次も勝てるようにしたいです。（試合内容は）先制することもできましたし、追加点も挙げることができました。無失点で抑えることもできたので良かったと思います。（チーム2点目を決めたのは）最後の苦しい時間帯で、相手に点を取られたら同点になってしまうような展開でした。そういう意味でもここで追加点を挙げることができたのは良かったです。今は勝つことが重要で、それが続けてできています。次からリーグ戦が再開して、また同じJ2のチームを相手に戦っていくことになりますけれど、しっかりと良い準備をして、この勝ちを続けられるように頑張っていきたいと思います。

ここ数試合、攻撃や守備の組織的な動きに対する意識が、少しずつ合ってきている気がします。ただ、今日の試合に関しては、相手のボールを2トップが前から追って、それに周りが付いていけないという場面もいくつかありました。全体でそういうところを減らさなければいけないと思うし、逆に、もっと連動して動くことができればチャンスを作れる。そういう回数はちょっとずつ増えてきていると思うので、そこはポジティブに考えています。

内容的には、今日は満足できません。まずは、結果として勝てたことが大きい。内容的にはまだまだだと思いますけど、今はこの結果をポジティブにとらえて前に進むことが大事だと思います。

前半は少し苦しい時間帯もありましたけど、試合の中ではああいう時間帯もあるし、監督も普段からそれを伝えてくれています。焦れずに、我慢しながら流れが変わるまで我慢できていたと思うし、今日の試合に関してはあの時間帯に失点しなかったことが大きかったと思います。

サイドのポジションの場合、チームとしては左サイドからの攻撃が多いのでクロスも上がってくるし、そういうボールに対して、FWといい距離感でボールに関わりたい。個人的にパスを受けたいタイミングや場所はあるのですが、あまり引いてしまうと全体のバランスが崩れてしまうので、できるだけ下がり過ぎず、相手が嫌がるスペースを見つけてパスをもらいたい。ただ、最近は出場時間が増えてきて、試合勘だったり、コンディション的なもの、ゲーム体力がどんどん上がってきていると自分で感じています。