FC岐阜とのアウェイ戦に臨んだジェフは、敵地で無失点、複数得点という理想的な結果で勝利。連勝を遂げて勝点3を積み上げた。試合後、長谷部茂利監督代行は次のように振り返った。

「立ち上がりからチャンスを作ることができて、『あとは決めるだけ』という展開で試合が進みました。2-0という結果には満足しています。もちろん、もっと多くの得点ができればさらに良かったのですが、失点を喫してもおかしくない場面もありました。それをゼロで抑えて複数得点することができたので良かったと思います」

スタメンは4-4-2の布陣。GKは佐藤優也。最終ラインは右から丹羽竜平、若狭大志、近藤直也、比嘉祐介の4人。長谷部監督代行はボランチ・長澤のパートナーとして8試合ぶりに戦線復帰した富澤清太郎を選択し、右に菅嶋弘希、左に町田也真人を配置。2トップには船山貴之とエウトンが並んだ。

立ち上がりからボールの主導権を握ったジェフは、自陣で構えて守る岐阜を押し込んだ。まずは5分、丹羽のロングフィードを船山のポストプレーでつなぎ、外に開いたエウトンがクロス。飛び込んだ町田がハンドのファウルを取られたものの、1本の縦パスから選手が流動的にポジションを変え、“3人目の動き”でフィニッシュまで持ち込む一連のプレーは非常に効果的だった。

このプレーで流れをつかんだジェフは、29分、左サイドのスローインから長澤がクロスを供給し、町田が落として菅嶋がボレーシュート。GKの好守に阻まれたものの、リスタートからもチャンスを作った。守備面では岐阜の快速FW田中達也のドリブル突破に手を焼いたものの、組織的な守備でピンチを回避。ゴールこそ奪えなかったものの、相手をシュート0本に抑えて0-0で前半を折り返した。

後半に入ると、ジェフの攻勢は一層強まった。

49分、前半から再三にわたってクロスを供給していた比嘉が左サイドからクロス。船山が胸で後方にすらしたボールをエウトンがボレーシュートで狙う。58分には高い位置で相手ボールを町田から、エウトンを経由して船山へ。相手最終ラインの背後に抜ける決定的な場面だったが、これも相手GKの好守に阻まれた。それでもジェフは攻撃の手を緩めず、長澤、町田、菅嶋、船山、エウトンを中心に好連係で相手ゴールに迫る。

待望の先制点が生まれたのは、76分。GK佐藤優也のロングキックをエウトンがポストプレーでつなぎ、長澤が敵陣中央をドリブル突破。相手3人をひきつけてラストパスを送ると、並走した町田が左足でシュート。これがゴール右隅に決まった。

さらに86分、カウンターから長澤がドリブルで仕掛け、縦パスを送る。途中出場のオナイウ阿道が粘って折り返すと、勢い良く走り込んだ長澤がシュート。これは惜しくもクロスバーに弾かれたが、こぼれ球を拾ったエウトンが鮮やかなシュートをゴール右隅に突き刺し、リードを2点に広げて勝負を決めた。

勝点3を積み上げたジェフだが、順位は依然として10位。しかし、7位の横浜FCとの勝点差は「1」と徐々にその差を縮めている。6位の京都サンガF.C.との勝点差は「8」だが、この劣勢を逆転するためには勝利という結果を積み重ねるより他ない。次節はホーム。8位に位置するレノファ山口FCを相手に勝利をつかみとり、この勢いを加速させたい。