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2017 SEASON MATCHES試合日程・結果

5得点完勝!



まさに完勝だった。チームは“自分たちのサッカー”を存分に示し、最高の結果を手繰り寄せた。

V・ファーレン長崎を迎えた第13節のスタメンは4-3-3の布陣。GKは佐藤優也。4バックは右から山本真希、岡野洵、近藤直也、キム ボムヨンの4人。アンカーのポジションには出場停止の熊谷アンドリューに代わって佐藤勇人が入り、中盤のインテリオールにはアランダと髙橋壱晟が位置。前線は右サイドに船山貴之、左サイドに清武功暉、中央に指宿洋史が並んだ。

立ち上がりから、“気持ち”を感じる前半だった。大雨が降りしきるピッチコンディションは決して良くなかったが、まずは2分、船山から清武へとつなぐパスワークで流れを掴むと、4分にはキムのクロスからアランダがシュート。今シーズン初スタメンの岡野は果敢なタックルで相手からボールを奪い、立ち上がりから積極的な姿勢を見せたジェフが相手を押し込んだ。

先制点は6分。左サイドからのコーナーキックをキムが頭で折り返すと、ゴール前にいた船山がコースを変えてゴールへ。攻勢を強めた時間に先制点を奪えたことで、チームは勢いに乗り、その後も試合の主導権を握った。

中盤ではインテリオールのポジションに入ったアランダが持ち味とするプレスで何度もボールを奪い、サイドに展開して攻撃のリズムを作る。23分には最終ラインの近藤が長めの縦パスを入れ、清武がつないで指宿がシュート。直後の27分には船山、31分には指宿がドリブルからシュートを放つなど積極的な姿勢は途切れなかった。

ハーフタイム、フアン エスナイデル監督は髙橋に代えてMF町田也真人を投入。この交代はジェフの勢いをさらに加速させた。

後半開始直後の46分、右サイドバックの山本真希がグランダーのクロスを入れると、清武がうまく触って前へ。待ち構えた指宿がヘディングでつなぎ、走り込んだ清武がダイレクトで決めた。後半のゴールショーは、ここから始まった。

55分にはゴール正面、約25メートル地点でFKを獲得。清武のシュートは直接ゴール左隅に突き刺さり、ジェフのリードは3点に広がった。もちろんいくつかのピンチはあったが、最終ラインの近藤、GKの佐藤優也を中心とする守備は安定感抜群。65分には相手のミスを逃さなかったアランダがボールを奪い、素早く縦につないで指宿が独走。左サイドから走り込んだ清武にラストパスを送ると、清武は冷静にハットトリックとなる3点目を奪った。

79分には相手の横パスを奪った船山がドリブルで運び、そのままシュート。GKに弾かればボールはゴールに吸い込まれ、ジェフはチームとしての5点目を奪った。高い位置からプレスをかけ、相手のミスを誘い、それを着実にフィニッシュにつなげるサッカーで、まさに完勝と言える白星を手にした。

指揮官が言う。

「清武と船山はゴールが必要な選手なので、モチベーションアップにつながるカンフル剤になったと思います。ただ、彼らだけでなく、今日は私が指揮を執るようになって初めて岡野が出場しましたし、勇人もいいゲームをしました。アランダもいつもより前のポジションでしたが、私が要求したことはすべてこなしました。いろいろなことに満足しています。私たちが進むべき道は、まだ明るいと考えています」

5つのゴールを奪った2人のFWだけではなく、それを演出したチームメイトのパフォーマンスの充実ぶりも光った。インテリオールのポジションで存在感を際立たせたアランダは、努めて冷静に試合を振り返った。

「自分たちのスタイルである、前で奪って、そこから早く攻撃につなげるというサッカーができたゲームだったと思います。自分たちの戦い方を表現できたことが大きかったと思うし、ボールを奪ってからも軽率にボールを失ってしまうこともほとんどありませんでした。それによってエネルギーを消耗することもなく、とても効果的なサッカーができたと思います」

3連戦の次なる相手は東京ヴェルディ。5得点での勝利がもたらす手応えを持って、敵地に乗り込みたい。