天皇杯3回戦の相手は、J1屈指の強豪であるガンバ大阪。まさに“格上”の相手だが、公式戦4連勝中と好調のジェフにとっては、その勢いを加速させる大きなチャンスだ。ホームで戦える地の利を活かし、トーナメントを勝ち上がりたい。

フアン エスナイデル監督が言う。

「今季（ジェフが対戦した中で）一番強い相手と戦うことになるとは思います。そういう意味でもリスペクトはありますし、どういう相手と戦うかは熟知しているつもりです。ただ個人的にはいつもと同じ1試合として、準備をするだけです」

過去に4度天皇杯を掲げているG大阪は、AFCチャンピオンズリーグ出場権の懸かったこの大会を本気で狙いに来るだろう。J1リーグは第18節終了時点で6位。最近は鹿島アントラーズと清水エスパルスに連敗を喫し、リーグ戦最近5試合では2勝1分2敗とやや低調だが、J1リーグは中断期間に入っているため主力を温存する必要がない。

倉田秋や井手口陽介、三浦弦太や東口順昭ら日本代表組に加え、遠藤保仁や今野泰幸らベテラン勢も健在。どのようなメンバー構成でも、“個の能力”においては国内屈指のレベルにあることは間違いない。フアン エスナイデル監督の下で作り上げてきた“自分たちのサッカー”、その攻撃力がどこまで通じるかが勝敗を分けるポイントとなりそうだ。

チーム内得点王の清武功暉が言う。

「メンバーもどうなるか分かりませんが、準備はしています。誰が出場してもやることは変わりません。G大阪を相手にどれだけやり切れるかが大事になると思うので、チームとしてやることを変えずにやっていきたいです。手強い相手だと認識していますが、僕らは本拠地のフクアリで戦えるので、選手全員が自信を持って臨めると感じます。僕自身としても、楽しみです」

当然ながら、守備面においてはより一層の完成度が求められるだろう。リーグ戦では過去3試合で8失点を喫しており、いずれも勝利しているとはいえその多さは気になるところ。まずは個の勝負で負けないこと。そして、ジェフの持ち味であるハイプレス＆ハイラインを駆使しながら、アグレッシブかつ組織的な守備で対抗すること。この2点が重要だ。

出場機会をうかがう岡野洵が意気込む。

「（G大阪戦は）プレーヤーである限りピッチに立ちたいですし、それを思ってトレーニングにも挑んでいます。J1の強力な選手がいるチームとの対戦は、今の状況にいる限り経験はなかなかできません。チャンスでもあるし、ここでアピールができればリーグ戦に出場することにもつながります。レベルの高い相手に対しての物差しにもなるので、意識をしてやり切りたいと思います」

誰よりも“ジェフらしさ”を知る佐藤勇人のコメントは至ってポジティブだ。

「ウチはJ1クラブとは昔から良いサッカーができるので、（相手がJ1クラブであることは）あまり気にしていないですね。G大阪はメンバーを入れ替えるかもしれないけれど、自分たちはやるサッカーを変えないので、今の流れを継続する結果にしたいです」

公式戦5連勝に向けて、チームの士気は高い。


フアン エスナイデル監督
僕はいつも言いますが、次に戦う直近の試合が大事です。それはこのG大阪戦も同じです。もちろん相手の戦績や、上のカテゴリーであることを考えると、今季（ジェフが対戦した中で）一番強い相手と戦うことになるとは思います。そういう意味でもリスペクトはありますし、どういう相手と戦うかは熟知しているつもりです。ただ個人的にはいつもと同じ1試合として、準備をするだけです。
上のカテゴリーのチームに勝つことそのものが大切だとは思いませんが、自信にはなるでしょう。2回戦・東京Ｖ戦のときはチームがあまり良くない状況だっただけに、勝ったことで自信がついたのは確かです。今回は、良い状態を続けるために勝ちたい。見ている人にとっても、上のカテゴリーのチームに勝つ展開を見るのは良いことだと思います。個人的には、自分たちのレベルを上げていきたいという意味で、良い試合をしたいと思っています。

岡野 洵
（G大阪戦は）プレーヤーである限りピッチに立ちたいですし、それを思ってトレーニングにも挑んでいます。（試合に）出ているときも出ていないときも、大きく変わることはありません。自分が成長するためにやっているつもりなので、そこは変えずにいきたいです。試合に出場したときは、自分にしかできないようなプレーをして、どんどんアピールをしていきたいと思っています。J1の強力な選手がいるチームとの対戦は、今の状況にいる限り経験はなかなかできません。チャンスでもあるし、ここでアピールができればリーグ戦に出場することにもつながります。レベルの高い相手に対しての物差しにもなるので、意識をしてやり切りたいと思います。“良い目立ち”が自分の出ている試合は少ないので、もっと自分の特長を出せるようなシチュエーションを作りたい。余裕を持ってボールを取り切るシーンが自分には足りていません。守備で会場を沸かせたいです。

北爪 健吾
（讃岐戦は）タフなゲームになることは予想していましたが、誰も（勝利を）諦めていませんでした。サポーターの皆さんの“逆転するぞ”という気持ちに押され、その気持ちに応えようと思ってプレーをしました。一緒に戦ってくれたサポーターの皆さんがいたからこそ、勝てたと思います。感謝の気持ちでいっぱいです。（リーグ3連勝という）結果がついてきているからこそ、自分たちのサッカーに自信が持てます。雰囲気も良く、ホームで負ける気はしません。
タイトなスケジュールの中でサッカーができるのは幸せなことです。（G大阪戦は）時間がない中でも最大限の準備をしたいです。相手はうまくて強いチーム。一丸となって戦い、結果を出したいと思います。（元ジェフでG大阪所属の井出遥也選手に対しては）楽しみ。成長した姿を見せ付けられないように、自分たちがやってきたことを見せていきたいと思います。

高橋 壱晟
（チームの攻撃面については）取るべき選手が取っている。前線の選手の調子がいいので（リーグ）3連勝ができています。（Ｇ大阪戦に向けては）J1の相手を“食ってやろう”という気持ちがあります。誰が出場するか分かりませんが、試合に向けて良いコンディションで準備したいです。（相手は攻撃力のイメージがあるが）失点をしなければ負けません。ウチはチームとして高いレベルのサッカーに挑んでいますが、失点をせずに得点を取り、1-0で試合を終えられるようにしたいです。（天皇杯2回戦・東京V戦の勝利はチームを勢いづけたが）今の勢いを持ったまま、G大阪に向かっていきたい。J1の中でも上位のクラブと、どれだけやれるか（みんなで）頑張るだけです。そして個人としても結果を出し続け、結果を求めていきたいと思います。

熊谷 アンドリュー
岐阜、大分と2試合、相手がボールをつなぐチームだったので自分たちもやりやすかったのですが、讃岐のように蹴ってこられると、自分たちのやりたいサッカーがなかなかできなくなって、自分たちのウィークポイントを狙われ続けて崩れるシーンが出てきてしまいました。そこは修正していかないといけないなと思います。でもこの3連勝は大きいですね。しかもああいうゲームを勝ち切ったというのはチーム力として上がってきていると感じるし、運もついてきていると思うので、この勢いを落とさずやっていきたいと思います。
（天皇杯・G大阪戦に向けては）天皇杯しかJ1クラブと対戦できる機会がない。今は自分たちもいい流れだし、自分たちにどれだけの力があるのかを試せるいい機会だと思っています。みんなでトライして勝ちにいければいいと思います。

清武 功暉
得点が入っているということは動けているということだし、感覚がいいということだと思います。（複数得点の要因は）一人ひとりがプレーを簡単にやり切れていて、良い場面でシュートを打てています。ただ失点は減らさないといけません。
（G大阪戦の）メンバーもどうなるか分かりませんが、準備はしています。誰が出場してもやることは変わりません。G大阪を相手にどれだけやり切れるかが大事になると思うので、チームとしてやることを変えずにやっていきたいです。（印象は）J1で常に上位にいるクラブですし、三冠を獲った時期もあります。手強い相手だと認識していますが、僕らは本拠地のフクアリで戦えるので、選手全員が自信を持って臨めると感じます。僕自身としても、楽しみです。

佐藤 勇人
讃岐戦は、いつものホームゲームらしさは最初なかったですね。讃岐もかなり気持ちを持って試合に入ってきたので、最初ちょっと受けてしまったのかなと思いましたし、リスクを冒すことをちょっとためらったことにより、最初のほうはリズムを持てなかったのかなと思います。ただ、（2、3失点目のあとのように）失点しても決してズルズルいかずにしっかりと取り返せるのは自信にもなってきていると思うし、そこはすごくチームとして成長してきているのかなと思いますね。このサッカーは連勝することによって自信になるので、この流れをなるべく長く続けたいと思います。
（天皇杯・G大阪戦を控えて）ウチはJ1クラブとは昔から良いサッカーができるので、（相手がJ1クラブであることは）あまり気にしていないですね。G大阪はメンバーを入れ替えるかもしれないけれど、自分たちはやるサッカーを変えないので、今の流れを継続する結果にしたいです。


［前節の結果／G大阪］
清水 2-0 G大阪


［前節の布陣／G大阪］



［前節の布陣／ジェフ］



［最近の戦績／G大阪］
06/21　G大阪 3-0 ヴェルスパ大分（天皇杯2回戦）
06/25　G大阪 1-1 川崎
07/01　仙台 2-3 G大阪
07/05　G大阪 0-1 鹿島
07/08　清水 2-0 G大阪


［過去の対戦成績］
08/07/20　千葉 0-1 G大阪
09/03/07　千葉 0-3 G大阪
09/12/05　G大阪 2-0 千葉
13/03/24　G大阪 1-1 千葉
13/07/07　千葉 3-0 G大阪