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2017 SEASON MATCHES試合日程・結果

届かない「あと1点」



前半と後半で別の顔を見せたチームは、V・ファーレン長崎を圧倒した後半、そのアディショナルタイムに決勝ゴールを献上して黒星を喫した。後半については「やりたいサッカー」を表現し、同点ゴールをという結果を残して手応えを得た。しかし、それも勝利にはつながらなかった。

スタメンは4-3-3の布陣。GKはルイス オヘーダ。最終ラインは右から溝渕雄志、近藤直也、キム ボムヨン、乾 貴哉の4人。アンカーのポジションに熊谷アンドリューが入り、中盤には町田也真人と矢田旭が位置。前線は右に清武功暉、左に為田大貴、中央にラリベイが並んだ。

フアン エスナイデル監督が「良くなかった。我々らしくないサッカーだった」と振り返ったとおり、前半のジェフは相手の組織的な守備に苦しみ、ミスを誘発されてボールを失ってはカウンターを招く展開に苦しんだ。

失点は開始直後の6分。長崎のMF島田譲が蹴ったCKは最も警戒していたFWファンマの頭上を越えたが、その背後で待っていた澤田崇に技アリのヒールキックで合わされ、これがゴールに吸い込まれる。

以降、ジェフは最終ラインではボールをキープするものの、相手のハイプレスに追い込まれ、攻撃を組み立てることができない。守備面では大きなピンチを招くことはなかったが、29分にはショートカウンターから、31分にはFKのこぼれ球を拾われて再び澤田にシュートを打たれ、43分にはサイド攻撃からMF翁長聖にシュートを打たれた。

前半はまさかのシュート「0」。終了間際にはキャプテンの近藤直也が負傷し、後半開始と同時にピッチには大久保裕樹が送り込まれた。

その後半、ジェフは立ち上がりから迫力ある攻撃を仕掛けた。

46分にはラリベイの守備からカウンター。51分には清武がチーム初となるシュートを放つ。56分には再び清武が得意の直接FKで長崎ゴールを強襲。後半の立ち上がりから圧倒的な攻撃姿勢を見せたジェフは、直後の57分、CKのチャンスを見事なサインプレーで得点につなげた。

キッカーの清武がグラウンダーのパスをニアサイドに転がすと、相手の背後から飛び出した為田がゴールに背を向けたままダイレクトでバックパス。そこに飛び込んだ矢田が左足を振り抜き、これがゴール右隅に決まって試合を振り出しに戻した。

その後もジェフは一方的に攻め続けた。

59分には溝渕に代えて山本真希を投入し、攻撃に厚みとバリエーションを加える。63分にはラリベイのヘディングシュートがゴールポストに阻まれ、その流れから町田が強烈なミドルシュートを放つがGKがセーブ。為田が放った73分のシュートは、わずかに相手に当たってゴールの枠を外れた。

そして迎えたアディショナルタイム。90+7分に長崎の決勝点が生まれた。相手のロングスローに対してジェフも懸命にクリアを試みたが、最後は攻撃参加していたDF乾大知にヘディングで押し込まれて失点。直後に試合終了の笛が鳴り、息詰まる熱戦は1-2の黒星で決着した。

町田也真人が言う。

「最後に失点した場面は、何とか耐えて、カウンターでと思っていました。勢いのあるチームと、勢いを手に入れられないチームの差だと思います。次もアウェイですが、とにかく勝つしかありません。チームのみんなで、この状況を何とか変えたいと思います」

次節の相手は京都サンガF.C.。町田の言うとおり、勝つしかない。