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試合日程・結果

2017 SEASON MATCHES試合日程・結果

「落ち着き」がもたらした3得点快勝。



勝因は「決定力」だった。フアン エスナイデル監督はそう振り返った。

「今日のゲームについては、いつもできなかった決定力の高さを示すことができました。この試合と1週間前の試合を比較すれば、もしかしたら内容は先週のほうが良かったと判断するかもしれません。ただ、今日の試合は決定力が高く、それが勝利につながった」

スタメンは4-2-3-1の布陣。GKは佐藤優也。最終ラインは右から山本真希、近藤直也、キム ボムヨン、乾貴哉の4人。ダブルボランチに佐藤勇人と矢田旭が入り、2列目は右に船山貴之、左に為田大貴、トップ下に清武功暉が位置。1トップにはラリベイが入った。

試合の立ち上がり、前線から激しいプレッシャーをかけてくる岡山に対し、ジェフは“受け”に回った。ジェフは両サイドを起点とする攻撃を仕掛けて応戦したものの、ラストパスの精度を欠いて決定機を作り出せない。セカンドボール争いで劣勢に回ると、迎えた21分、先制点は岡山に生まれた。後方からのフィードをジェフの左サイドに展開され、MF塚川孝輝がクロス。ニアサイドに飛び込んだ赤嶺真吾に押し込まれた。

佐藤優也が振り返る。

「前半の立ち上がりは少し相手のプレスを受けた形になってしまい、少し自分たちのペースをつかむのに時間がかかってしまいました。個人的には、失点してしまった後も焦りはなく、落ち着いてプレーすることができたと思います。急いでプレーしようとか、そういう感情はありませんでした」

そうした“落ち着き”は確かにチーム全体にあった。相手のプレスをうまく外してボールをつなぎ始めると、セカンドボール争いでも優勢に立ち、ゲームの主導権を握り始める。34分には左サイドを突破した矢田のクロスからラリベイがヘディングシュート。勢いを取り戻したジェフは、39分、CKのこぼれ球をつなぎ、山本真希がクロス。これをキャプテンの近藤がヘディングシュートで合わせ、ゴール右隅に決めた。

近藤が言う。

「失点は自分がマークすべき相手にやられたものだったので、それを取り返したいという気持ちはありました。それを帳消しにできるゴールを取ることができて良かったと思うし、あれで流れを引き戻せたのだとすれば、意味のあるゴールだったのかなと思います」

1-1で迎えた後半、ジェフはさらに勢いを加速した。

後半立ち上がりの55分には逆転に成功。右CKにニアサイドで合わせたのは、試合を通じて好パフォーマンスを披露した乾だった。ゴールを決めた乾はベンチを向き、「試合前に約束していた」というギジェルモコーチの元に駆け寄った。

3つ目のゴールはその直後に生まれた。59分、中盤でパスを受けたラリベイが前を向いてボールを運び、ペナルティエリア手前から強烈なミドルシュート。アウト回転のかかったボールはGKの手をかすめてゴール右隅に決まり、ジェフがリードを2点に広げた。

試合終盤には岡山に押し込まれる時間帯もあったが、チーム一丸となってゴールを守り抜き、3-1のままタイムアップ。ジェフにとっては3試合ぶりの白星となったが、キャプテンの近藤はこう言って気を引き締めた。

「ひとつ勝てたことは大きいですが、これから先も「ひとつずつ」という意識で。まずは次の松本戦。調子に乗ることなく、ひとつずつ。もちろん悲壮感を漂わせる必要もないと思うので、いつもどおりの姿勢で戦いたいと思います」

次節の舞台もホーム・フクアリ。J1昇格争いを演じる松本山雅FCとの大一番が待っている。