4連勝でターゲットとする6位を猛追するジェフだが、残り3試合は、可能性の消滅と背中合わせのゲームが続く。

もっとも、今シーズン初の4連勝でその望みをつないだこと、しかもアビスパ福岡、大分トリニータと昇格の可能性を持つライバルとのアウェイの連戦で連勝を飾ったことは、大きなプラス材料としてチームのモチベーションを高めている。

前節の大分戦は、後半開始と同時にピッチに立った為田大貴が試合の流れを変えた。53分に左サイドの突破からクロス。GKが弾いたボールをラリベイが押し込んで先制すると、68分には再び為田が得意のドリブルで左サイドを切り裂く。球足の早いグラウンダーのクロスに合わせたのは船山。見事なスライディングシュートで追加点を奪い、大分の反撃を1点に抑えて勝利を手にした。

殊勲の為田が振り返る。

「気持ち良くプレーができました。良い形でボールをもらえたので、ボールを運ぶことができた。中が切られていて縦しかないと思い、うまくタイミングを外しながら進めました。良いプレーができているので、これを継続したいと感じています」

福岡戦はPKストップなど獅子奮迅の活躍を見せたGK佐藤優也、大分戦は為田と2試合続けてヒーローが生まれたことは大きい。さらに、その他の選手もピッチに立てば与えられた仕事をこなし、積み上げてきた“自分たちのサッカー”を表現しようと力を尽くしている。その先に必ず勝利が待っていることも、確かな手応えとしてつかんでいる。チーム状態は今シーズン最高潮に達している。

フアン エスナイデル監督が言う。

「（FC町田ゼルビア戦は）もっとインテンシティー高く、アグレッシブに行くことです。もしかしたら町田は手の込んだことをしてくるチームではないかもしれません。ただかなり競う力があり、戦う力があるチームです。そういう意味ではそこに我々は注意しないといけないですし、インテンシティーやアグレッシブさに関しては、我々は相手に絶対負けてはいけない」

今節の相手は町田。ここ5試合は勝ち星がないが、4試合連続ドローと“負けない力”は持っているチームだ。その難敵を迎えるホームでの大一番をどう攻略するか。真価が問われる一戦となる。

矢田旭は「じれないこと」をポイントに挙げた。

「（町田は）［4-4］のブロックで、守備が堅いと思います。ボールを持つ時間は長くなるので、じれずにやりたい。攻撃をしているときもリスク管理を頭に入れて、勝負球も相手に取られないよう、時間を作って攻めたいです」

船山貴之は警戒心を強める。

「守備が堅く［4-4］でブロックを作ってのカウンターが武器だと思います。だからウチが攻撃をやり切ることが大事。そうすればカウンターを食らうことはありません。逆に4連勝をしていることで心に余裕が出てきてしまうと足をすくわれかねないので、注意して臨みたいと思います」

ラスト3試合。体力と集中力が問われるこの局面で、今シーズン開幕前から積み重ねてきた“改革”による力を示したい。


フアン エスナイデル監督
（町田戦について）そもそも相手は遊びにくるわけではないし、“勝ちにくるチーム”だということは理解しないといけません。そういう意味では入りが大事だと思います。ミスは絶対にしないこと。そしてそれ以上に大切なのは、この前の試合（大分戦）よりもっとインテンシティー高く、アグレッシブに行くことです。もしかしたら町田は手の込んだことをしてくるチームではないかもしれません。ただかなり競う力があり、戦う力があるチームです。そういう意味ではそこに我々は注意しないといけないですし、インテンシティーやアグレッシブさに関しては、我々は相手に絶対負けてはいけない。少なくとも相手と同じくらいでないといけないと思います。それ以上のことをどうするかは、選手が決めることです。そして、ゴールを決めることです。

佐藤 優也
（大分戦）失点の時間帯は、チームがバタバタとしてしまいました。うまく噛み合わなかったのは残念なことですが、最後までリードを守って勝てたことは本当に良かったと思います。今、この状況では内容よりも結果を優先したいですし、苦手なアウェイで勝って可能性をつなげられています。これを継続するだけです。ある意味、怖いものはないですね（笑）。連勝したことをプラスに捉えたいし、“一戦一戦”という気持ちで進んでいきたいと考えます。（大分戦の出場でJリーグ通算300試合出場を達成したことについては）重みのある数字です。いろんな人に支えられ、ここまでやってくることができました。必死に、ガムシャラにやってきた300試合です。これからもそれは変わりません。
（町田戦は）気負いなくやれれば良いゲームになる。自分たちのやってきたモノをしっかりと出せればいいと感じます。

町田 也真人
（大分戦、右サイドで出場して）監督が求めているようなサイドのプレーヤーではないかもしれませんが、その中でも自分ができることをやろうと思っていて、攻撃の組み立てを右でやって左で仕掛けてもらえればというようなところをイメージしていました。後半に自分も惜しいチャンスがありましたが、あそこで決めないといけなかったし、ああいうシュートチャンスのようなシーンが1試合を通してあまりないので、中からもいけるというところを出していきたいです。
（町田戦は開幕戦で対戦し、今季チーム初ゴールを決めたが）ああいうゴールを今シーズンは決めていきたいと思っていたのですが、そこからあまり得点が取れていないので、町田戦はチームとしても個人としても成長しているところを見せたい試合です。絶対勝たないといけないので、出場したら大分戦の反省点（を修正すること）プラス、チームの良いところを出せるようにしたいです。

為田 大貴
（大分戦は）気持ち良くプレーができました。良い形でボールをもらえたので、ボールを運ぶことができた。中が切られていて縦しかないと思い、うまくタイミングを外しながら進めました。（2点目のアシストは）形的にはファーサイドに（クロスを）上げるのは難しい体勢だったのですが、かわして抜き切る前に上げることをやってきているので、得点につながったと思っています。良いプレーができているので、これを継続したいと感じています。
（町田戦は）ホームなのでしっかり勝たないといけません。自分たちのサッカーをやり切ること、ピッチを広く使って、中でのスイッチを入れることを明確にしていきたいです。5連勝できるように頑張ります。

熊谷 アンドリュー
（前節・大分戦は）久しぶりの試合だったので少し緊張しました。自分が入って失点したのは反省点ですが、チームとして勝てたことは良かったです。（大分の）前の選手たちの推進力があったので、自分が入ってどうにか食い止めようとしたのですがなかなか難しくて、ちょっと後手に回ってしまった感じがありました。そこは修正していきたいと思います。（自身として）もう少しできた感じはありました。もっともっと自分の良さを出せるようにしていかないと、なかなかポジションも奪えないと思うので、次に出してもらったときにはもっとアピールしないとダメだなと思いました。
本当に負けられない試合が続きますが、ここのところ勝てて4連勝できているのは、チームの勢いがある証拠だと思います。ホーム・アウェイ関係なく、次の町田戦も絶対勝てるように、みんなで闘っていきたいと思います。

矢田 旭
（4連勝は）良い内容で結果も出ているし、みんなの感触も良いです。ただ4連勝をしているからといって、おごらずにプレーをしたいと考えます。どんな相手も、勝つためにやってくる。油断があると隙が生じ、リズムを持っていかれてしまいます。“気持ちを出して闘う”ことが大前提で、こだわってやっていきたいです。ジェフらしいサッカーができているので、受け身にならずチャレンジャーの気持ちで。僕たちは勝ち続けていくしかないので、気持ちを出したいと思います。
（町田は）［4-4］のブロックで、守備が堅いと思います。ボールを持つ時間は長くなるので、じれずにやりたい。攻撃をしているときもリスク管理を頭に入れて、勝負球も相手に取られないよう、時間を作って攻めたいです。

船山 貴之
（大分戦の）自分のプレーには満足はしていません。良くない時間帯のときこそ、もっと質の高いプレーを見せないといけない。ただ、チームが勝ち切れているのは大きい部分です。相手のリズムになったときこそ、しっかりとしたプレーが大事になると思います。（自身のゴールシーンを振り返ると）為田選手にはずっと要求をしていました。ジャストタイミングで（ボールが）来て、足裏で押し込みました。
（町田は）守備が堅く［4-4］でブロックを作ってのカウンターが武器だと思います。だからウチが攻撃をやり切ることが大事。そうすればカウンターを食らうことはありません。逆に4連勝をしていることで心に余裕が出てきてしまうと足をすくわれかねないので、注意して臨みたいと思います。


［前節の結果／町田］
町田 1-1 讃岐


［前節の布陣／町田］



［前節の布陣／ジェフ］



［最近の戦績／町田］
10/01　東京V 3-1 町田
10/07　町田 1-1 長崎
10/15　町田 1-1 金沢
10/20　横浜FC 2-2 町田
10/29　町田 1-1 讃岐


［過去の対戦成績］
12/05/13　町田 1-6 千葉
12/08/12　千葉 0-1 町田
16/04/17　千葉 1-1 町田
16/07/16　町田 2-3 千葉
17/02/26　町田 0-1 千葉