TOP TEAM選手・試合情報

試合日程・結果

2017 SEASON MATCHES試合日程・結果

5連勝で「2差」に!



粘り強さを示した一戦だった。

この日のスタメンは4-2-3-1の布陣。GKは佐藤優也。最終ラインは右から溝渕雄志、近藤直也、キム ボムヨン、乾貴哉の4人。ダブルボランチに佐藤勇人と矢田旭が入り、2列目は右に町田也真人、トップ下に船山貴之、左に為田大貴が位置。1トップにはラリベイが入った。

立ち上がりからジェフのペースだった。

試合開始直後に鋭いカウンター攻撃からチャンスを作ると、迎えた10分に先制点を奪う。佐藤勇人のパスで右サイドを突破した町田が球足の早いクロス。飛び込んだラリベイを狙ったパスだったが、ファーサイドに抜けたボールを為田が押し込んで先制点を奪った。

起点となった佐藤勇人が振り返る。

「相手はすごくコンパクトで、中央を締めてくる感じでした。だから、試合前も試合中も也真人と『あそこを狙おう』という話をしていた。お互いのイメージが一致して良かったです」

さらに21分、最終ラインでパスを回す相手にプレッシャーをかけた船山が、GKからボールを奪って無人のゴールにシュート。これが決まってリードを広げたジェフは、29分には前線の守備から、32分には為田のクロスからチャンスを作り、主導権を握って試合を進めた。

しかし、迎えた40分、相手選手との競り合いの中で足を痛めた乾が負傷交代。フアン エスナイデル監督は岡野洵を投入し、キムを左サイドに入れて4-3-3のシステムに変更する。その理由については、指揮官はこう説明した。

「相手のサイドにスペースがたくさんあったので、短いパスをつないだ後に、逆サイドに持っていく。それがうまくできていないと感じていたので、旭と也真人を勇人の少し前に置き、その3人で逆サイドにボールを運びたいと考えていました。ただ、あまり納得できるものではなかったので、元の形に戻したということです」

後半は劣勢が続いた。

62分に失点して1点差に詰め寄られると、その後も押し込まれる時間が続く。失点後に4-2-3-1システムに戻した指揮官は、矢田に代えて熊谷アンドリューを投入。74分には町田に代えて清武を投入し、チームは徐々に安定したが、1点を追いかける町田の勢いを止めるのは簡単ではなかった。それでも、溝渕は「何とか守れると思っていた」と自信をうかがわせた。

「押し込まれている時間帯については『ヤバい』という感覚はそれほどありませんでした。緊張感を切らさないように心がけていたし、みんなで声を掛け合っていたので。ここ2試合の自信もあるし、後ろには存在感の大きな優也さんがいるので。最後のところで何とか守れると思っていました」

スリリングな5分間のアディショナルタイムを経て、2-1のままタイムアップ。ジェフは5連勝を成し遂げ、また勝点3を積み上げることに成功した。第40節終了時点の順位は9位。6位・徳島ヴォルティスとの勝点差は「2」と肉薄している。いよいよ、その“ライン”が明確に見えてきた。