クラブとして過去最低の順位に終わった2018シーズン。
それでも、クラブはフアン エスナイデル体制の継続を決意した。
高橋悠太GMに、その背景とシーズン総括を聞く。

インタビュー・文=細江克弥

ハッキリしている ~来シーズンの補強~

―― 準備不足。そしてそれが招いた問題点の修正に時間を要したのですね? しかも、ひとつひとつの修正も簡単ではなかった?

高橋そうですね。昨シーズン、1年かけてチームに浸透したことが、戦力を多少入れ替えてもしっかりとワークするという考えも甘かったです。ボムヨン(金範容)や高木利弥の抜けた穴は想像以上に大きかったし、ヤマト(町田也真人)の戦線離脱も予想外に状況を難しくしました。そういう意味で「個」に依存していた部分が、実は大きかったことも再認識させられました。それは、ピッチの中でも外でもです。

「個」の重要性を再認識しつつも、サッカーはチームスポーツということも忘れてはならないなと、「組織」のあり方も考えさせられたシーズンでした。ほんの少しバランスが崩れたり、意思統一にズレがあったりするだけで、チームは崩れてしまいます。
わかりやすい戦術を採っているチームほどその傾向は、顕著に表れます。崩れかけたとき、修正しないとならないときに、監督やコーチングスタッフからのアプローチ、あるいは選手間のコミュニケーションで、時間をかけずに解決できるようになると、チームとして1段階上のステージにいけると僕は思っています。
今シーズンの最後の最後に修正することができて、ようやくそのステージが見えてきました。その実感が、いまはあります。

高橋GM

―― その実感は、来シーズンのチーム作りにつながるのでしょうか?GMの頭の中には、来シーズンのチームが具体的にイメージできているんですね?

高橋少なくとも、補強に関しては、ハッキリしています。単純にピッチで結果を出すという意味だけの戦力補強ではなく、総合的なチーム力をあげる補強をしたいと思っています。ピッチの上の補強だけでなく、長いシーズン中に選手間の意思統一を図る上での補強ですよね。ピッチに立つ11人だけではなく、全体として、その選手個々人のチームに対する関わり方がとても大切な要素になると思っています。

例えば、昨シーズンまでチームの引き締め役としても気配りしてくれていた羽生直剛や大久保裕樹が引退して、ムードメーカーだったボムヨンと比嘉祐介が、今シーズンはチームを去りました。オフ・ザ・ピッチでもポジティブな存在感を出してくれていた彼らがいなくなった影響は、少なからずあったと考えています。ピッチ上の補強に終始するばかりで、シーズンを通した総合的なチーム力を強化することができませんでした。結果が出ないことが続いたために、今シーズン浮き彫りになった問題点でした。来シーズンに向けて、その部分の補強を間違いなく行うつもりです。