その経験値は、誰よりもバラエティに富んでいる。
ガンバ大阪では数多くのタイトルを勝ち取り、オランダでのプレーも、
オリンピック出場も日本代表も経験。多くのクラブを渡り歩き、
ジェフにたどり着いた。安田理大のその力を、活かさない手はない。

インタビュー・文=細江克弥

「やりたい」と感じるチーム。

安田理大

―― さて、まずは……。

安田まずは、UNITED ONLINEの有料会員の皆さん、ありがとうございます。わざわざお金を払っていただいて、僕のインタビューを読んでいただいて。

―― そこから(笑)。

安田月額分くらいの価値は、僕一人で出しますわ。

―― お願いします(笑)。いきなりですけど、ミチ選手に関しては2007年のゼロックス・スーパーカップの印象がめちゃくちゃ強くて。

安田おー。

―― よく考えるとあれから12年もの時間が流れたわけで、ミチ選手もなかなかのキャリアになってきたなと。

安田ホントにそうすね。キャリア的には。でもまあ、正直、あの時期のことはなんも覚えてないんですよ。プロになって2年目の開幕前にあの試合に出て、そのままACL(AFCチャンピオンズリーグ)、リーグ戦、ナビスコカップ(現ルヴァンカップ)、天皇杯とガンバではほとんどの試合に出て、しかも、U-20代表も行って、オリンピックも行って、そのままA代表も行ってという流れでしたから。目まぐるしく時が流れていったから、ホンマに、あんま覚えてないんですよね。忙しすぎて。

―― キツかった?

安田いや、それは全然。あの2年目にはもう子どもも生まれてたし、そんなこんなで全然覚えてないですね。ただ、楽しかったですよ。めちゃくちゃ充実してた。その感覚しかない。もうちょっとちゃんとやっとけばなー(笑)。

―― そういうスタートを切ったキャリアの“今”にジェフがあることが、ちょっと不思議に感じるんです。

安田ああ、なるほどね。改めて流れを説明すると、去年はアルビレックス新潟でプレーして、やっぱ、年齢的にもキャリアの終わりが見えてくる中で、自分が「やりたい」と感じるチーム、ちゃんと気持ちが入るチームでやりたいと思ってたんですよね。だから、“それ以外”のチームから話をもらっても、自分の中でもイメージがわかなくて。

ただ、ジェフだったら昔J1にいたチームだし、いい施設を持っていることを知っていたし、監督もGMもよく知っている、選手も結構知ってると考えた時に、パッとイメージがわいたんです。

―― ただ、加入が発表されたのは4月でした。つまり開幕時は無所属だったわけですが、引退も頭をよぎったのでは?

安田ぶっちゃけ、俺的には、サッカーやめてもいいなと思ってたんです。うん。サッカー選手になりたいと初めて思った小学校低学年の時に抱いた夢は、ほとんど叶ったので。ワールドカップには出られなかったけど、オランダでプレーしたい、Jリーグで優勝したい、ACLで優勝したい、日本代表になりたい、オリンピックに出たい、そういうのが全部実現したので……。だから、自分の中で「もう辞める」という気持ちになるまでのこの時間は、本当にやり甲斐を感じるチームでしかやりたくなかった。てゆーか、そうじゃないとできないと思ってましたから。

ただ、これってやってみないとわからないもんですよね。実際にジェフに来てみて、続けられて良かったと思うし、サッカー楽しいなと思う。だから、やめるのは今じゃないんですよね。今だって常に自分が一番うまいと思ってプレーできているから、たぶんそう思えなくなった時ですね。サッカーをやめるのは。

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『寿人さんがいること。』

―― チームとして活かさなければならない、今のチームにあるポジティブな要素は?

それは間違いなく、(佐藤)寿人さんがいること。JリーグでMVP獲ってるし、日本人であれだけゴール取ってきた選手は他に(大久保)嘉人さんしかいないわけやし、J1優勝を何度も経験してきたわけやから。その経歴を持っているだけで、チームにとって圧倒的なプラス要素ですよね。そういう選手の言葉には絶対的な説得力がある。

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