2017年、「育成のジェフ」の再構築を託されて来日。
U-12の創設をはじめ過去3年間でアグレッシブな改革に乗り出し、
昨年はU-15が6年ぶりの全国大会出場を成し遂げるなど結果も出始めた。
アカデミーダイレクターとして、ホセが描く理想像とは。

インタビュー・文=細江克弥

積極的な海外遠征で得られる評価。

―― ジェフの公式SNSを見ていると、アカデミーはとても頻繁に海外遠征に出向くようになったという印象を受けます。それについては、どのような戦略で取り組んでいますか?

海外遠征の目的は“ただ海外に出て経験を積む”ことではありません。海外に出て、ヨーロッパでもトップレベルの大会に出場し、トップレベルのチームと対戦すること。その経験を得ることを狙いとしています。そしてもう1つは、ジェフ千葉というクラブをプロモーションすること。私の知っている限り、少なくともスペインにおいてはジェフの知名度がどんどん上がっていますし、さまざまな効果をもたらしていると感じています。

また、積極的に海外遠征を実施することで、実際にジェフの選手に目をつけて追いかけているトップクラブもあります。それはジェフの指導者にとってとてもいいニュースであり、選手たちにとっては素晴らしい刺激になると思います。

―― 確かに、ジェフのアカデミーが海外遠征で出場している大会は、世界のビッグクラブのアカデミーが出場する大会ばかりです。子どもたちにとっては、ものすごく強い刺激になりますよね。

私のこだわりは、他の日本のクラブがなかなか出場できないような世界でもトップレベルの大会に、私がこれまで作り上げてきたコネクションを最大限に活用して出場することです。それによって、まだジェフのアカデミーに在籍していない選手たちへのアピール、つまりスカウティングの強みとなりますし、実際に経験した選手や指導者にとっては忘れられない思い出となるでしょう。そういった環境を身近に感じさせることは、長いスパンで考えた場合にも大きな効果を期待できると信じています。

また、選手たちに「日本を代表して」という思いが芽生えることも事実だと思います。それと同時に、ジェフに対する愛情も強くなっていくと感じるのが面白いところです。試合前の入場の際にジェフの応援歌を流すことがあるのですが、現地でそれを聞くと、クラブの一員であることの意味や価値のようなものを実感するのかもしれません。

ホセ マヌエル ララ

―― そうしたトップレベルの大会に出場することで、現地の関係者からはどのような評価を受けているのでしょう。

始めて参加した年は、まだ誰もジェフのことを知らなかったのでポジティブな驚きを与えることができました。出場を重ねるうちにその驚きが評価に変わり、今では、選手だけでなく指導者に対する評価も高まっています。

今年2月には新中学1年生がドバイで行われた大会に参加したのですが、スペインのレアル・マドリード、イタリアのインテル、ドイツのバイエルンなどが出場した文字どおりトップレベルの大会で、主催者の1人である元スペイン代表DFのミチェル・サルガドは「最もポジティブな印象を残したチーム」としてジェフの名前を挙げました。このことからも、ジェフが非常に高い評価を得ていることがわかると思います。