約1カ月半の離脱を経て、堀米勇輝がピッチに帰ってきた。
超過密日程によるシーズン序盤戦を終えた今、何を思うのか。
その視点から見たチーム、指揮官、自身のキャリアについて、
“よく整理された頭の中”から言葉を引っ張り出す。

インタビュー・文=細江克弥

ポジティブな「手こずり」

堀米勇輝

―― 第13節の長崎戦では約1カ月半ぶりにピッチに立ち、続く徳島戦ではスタメンに戻りました。ケガだったようですが、少し長引きましたね?

そうなんです。実は、再開後の初戦だった大宮戦の数日後、朝起きたらいきなり足首が腫れていて。それから数試合はピッチに立てたので、古巣の甲府戦は何としても出場したかったんですけど……。ケガを長引かせればチームに迷惑をかけてしまうと思ったので、治療のために離脱しました。いわゆる“フットボーラーズ・アンクル”と言われる症状で、サッカー選手によくあるケガなんです。でも、もう大丈夫。ちゃんと回復しました。

―― 結果は残念でしたが、特に徳島戦の堀米選手のパフォーマンスはとても良かったと感じました。身体が軽いというか、頭がすっきりしているというか。

負けてしまったことがすべてなので悔しい気持ちが強いんですけれど、確かに、自分の感覚としては“やらなければいけないこと”と“やりたいこと”のバランスを見つけつつあると感じたゲームでした。相手も“サッカー”をやってくれていたので、駆け引きを繰り返す感じもすごく刺激的だった。そういう意味では、久々にサッカーを楽しめた気がします。

―― 確かに、そういう意味でも徳島は素晴らしいチームでした。

ウチみたいな4-4-2のチームを相手にした時に突いてくるところはさすがだし、でもこっちはそれがイヤだから「じゃあここを締めます」となる。でも、こっちが締めても向こうは意地でもそこを通してくる、みたいな。ウチの2トップの追い出し(守備)から入ってくるビルドアップもすごくスムーズだったし、ワイドには個で仕掛けられる選手がいて、真ん中には何でもできる渡井理己選手がいて。対戦相手としてプレーしていても、「いいバランスでよくできている」と思っていました。

―― 特に前半は駆け引きと切り替えの連続が見ていて面白かったし、ああいう相手だからこそ、それまでのジェフにあまり見られなかったプレーも引き出されていましたよね。いい距離感からのダイレクトとか、サイドで仕掛けると見せかけてやめるとか。つまり頭がフル回転しているのが伝わってきた。

そういう感覚はあったと思います。だからこそいい時間帯を作れたので、きっちり仕留めたかった。結局、追加点を取れなかったことが痛かったし、自分にも決定的なチャンスがありました。セットプレーでも何本かありましたよね。あそこでちゃんと仕留めて、2-0からの5バックという流れだったら、また景色が違ったと思います。

―― 確かにそうですね。

あの試合の逆転負けは、「5枚にしたから」の結果じゃなくて。完全に「こっちが仕留められなかったから」の結果であって、だからこそめちゃくちゃ悔しい。

―― 試合後の会見、尹さんもめちゃくちゃ悔しそうでした。きっと、仕留められなかった選手たちの“ミス”をカバーする意味であのタイミングで5枚にしたのに、結果的には逆転されてしまった。それが悔しかったんでしょうね。だから、今日の長いミーティングにつながったんじゃないかと思うんですけれど。

そうかもしれません(笑)。

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『ただ、選手の気持ちに寄り添う。』

―― ジェフに来るまでは“めちゃくちゃ怖い監督”という印象しかなかったのに(笑)。

そうそう、そうなんですよ。僕も意外でした。でも、たぶん、そういう部分は最初からあるんだと思います。選手に寄り添って、とにかく愛がある監督。一生懸命にやってるヤツは絶対に見捨てないし、本当によく見ている。だから、選手も「尹さんのために頑張ろう」と思える。

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