WEリーグ初年度におけるジェフレディースの得点源だ。
第6節の長野戦で2得点を挙げると、続く浦和戦でもゴールを奪って
勝利に貢献。3連勝を成し遂げたチームを最前線で牽引している。
アカデミーで育った新エースにWEリーグ1年目の覚悟を聞いた。
※取材=2021年10月13日(第5節終了時点/ジェフは4試合消化時点)

インタビュー・文=細江克弥

自分にとっては大きなチャンス

大澤春花

―― WEリーグ、ここまでいかがですか? 4試合戦って2分2敗と、少し厳しいスタートになってしまいました。

うーん……そうですね。なかなか結果を出せなくて本当に悔しいです。フクアリでの開幕戦にはたくさんのお客さんが入ってくださって、昨年までよりも多くの人に注目していただいていることを実感しました。そういう試合だからこそ“結果”が必要だったと思うし、結果を出すことで「面白い」と思ってもらえると思うので、やっぱり残念でした。

―― ただ、WEリーグの開幕戦のピッチに、しかもスタメンで立てたことは嬉しかったのでは?

はい。でも本当に、特に試合の最初はすっごく緊張してしまいました。珍しくというか、自分、試合でほとんど緊張しないタイプなんですけれど。

―― うん、しなさそうに見えます(笑)。

ですよね(笑)。試合が始まれば慣れるかなと思っていたんですけど、試合が始まってもぜんぜん慣れなくて。シュートも力んじゃうし。実はあんなにたくさんのお客さんの前でプレーしたことがなかったので、本当に、すっごく緊張しちゃいました。

―― 実は、地に足がつかない感覚のままプレーしていた?

そうです。結構長い時間でした。後半は少しマシだったけれど、前半はほとんどダメだった気がします。プレーが全部ダメだったわけではなかったけれど、やっぱり、良くはなかったなって。

―― でも、よく考えたら仕方ないところもありますよね。昨シーズンまで1トップのポジションは大滝麻未さんが絶対的なレギュラーで、大澤さんは途中から2トップの一角として出場したり、2列目のどこかで出たりという感じでした。ちなみに、出産を控えた麻未さんがチームから離れることがわかった時は「ということは自分かも?」と思いました?

思いました。正直に言うと「自分にとってはチャンスだな」って。昨シーズンから絶対的な1トップだった麻未さんが抜けるということはそのポジションが空くということだから、練習からどんどんアピールしなきゃいけないと思いました。頑張れば自分が1番手になれる可能性があるかもしれないって。でも、(広瀬)桜さんだってすごい選手だし、他にも1トップのポジションでプレーできる選手はいるので「自分次第!」と言い聞かせながら頑張ってきたつもりです。

―― 開幕戦が近づくにつれて、気持ちの変化はありました?

前のポジションをやっているからには得点を期待されるのが当たり前だと思うんですけれど、1トップのポジションでプレーしたことがほとんどなかったので、やっぱり難しいなと思うことが多かったです。どうしたらいいんだろうって。でも、WEリーグが開幕して、ここまで4試合やって、自分としては“1番ハマるポジション”になってきている気もしているんです。

―― それはすごい前進。セカンドトップみたいなポジションを本職とする大澤さんにとって、1トップでプレーすることの難しさはどんなところにありますか?

自分の場合は、攻撃でも守備でも下がりすぎてしまうことです。1トップでそれをやってしまうと相手の守備も前がかりになってスペースがなくなってしまうんですけれど、それが癖になっていて、意識して我慢するのが簡単ではなくて。そこにかなり苦戦しました。どうしても下がってしまって。

―― そういうところを少しずつ修正していったんですね。

はい。だからこそ、次はちゃんと決めるべきタイミングで決められる選手にならなきゃいけないなって。WEリーグは守備の選手もGKもレベルが高くて、ただシュートを打つだけじゃ入らないなと感じています。シュートのバリエーションをもっと増やさなきゃいけないし、ダイレクトで決めるようなシーンも増やさなきゃいけないと思います。