父・浩平はアカデミー出身。次男・遙馬もアカデミー(U-13)に在籍。
ジェフにとって史上初となる“アカデミー出身親子”の誕生は、
創設30年の歴史を象徴する出来事の1つと言えるかもしれない。
2人にとっての「次の10年」は、ジェフにとっての「次の10年」でもある。

インタビュー・文=細江克弥

ジェフで終わってほしかった

―― じゃあ、ジェフでプレーするお父さんの姿をちゃんと観たのは、2018年に戻って来てからなんだ。

遙馬ジェフのトップチームでお父さんがプレーしているのが不思議だったけど、試合の途中でお父さんが交代させられた時は「なんで交代するんだよ!」と思ってました。試合に出られなかった時も。友だちにお父さんのことを「すげー!」と言われるのは嬉しいし、プレーを観ていて楽しいというか。お父さんはいろんなところが見えているから、観ていても楽しかったです。

浩平そうなんだ(笑)

―― ジェフを離れる時はどんな話を?

浩平まだもう少しプレーしたいから、お父さんだけ栃木に行ってくるねと伝えました。

―― 遙馬くんはどう思いましたか?

遙馬そっちに行くくらいなら、ジェフで引退して、ジェフの仕事をして、一緒にいてほしいと思いました。

浩平やっぱり、ジェフに戻ってきた時に思っていたのは、ジェフをJ1に昇格させて、ジェフで引退したいということだったんでんですよね。でも、昇格することができなくて、契約も切れてしまって、それでもサッカーを続けたいという気持ちが残っていて。ジェフに対する申しわけなさと悔しさと……。戻ってきた時に「家に帰ってきた」という感覚だったから、もう1回出て行くことはすごくイヤだったんですよ。でも、サッカーをしたいと思う気持ち、プレーすることが楽しいという気持ちが勝ってしまったので、ああいう形で離れることになってしまったんですけど。

[STAFF](佐藤)寿人の最後の試合を一緒に観て、「お父さんもこういうふうに引退すれば良かったのに」と思ったんだよね?

遙馬はい。小さい頃からずっとジェフでやってきたんだから、そのままジェフで終わってほしかったなって。

浩平ごめん(笑)

遙馬サッカーを続けていることは嬉しいんですけど、友だちからは、“ウイイレ”ってサッカーゲームからお父さんの名前が消えちゃって、「なんでいなくなったの?」って結構イジられるんです。

工藤親子

―― その話の流れで、お父さんの近況についてお聞きしますね。昨シーズン限りでジェフを退団して、関東サッカーリーグ1部に所属する栃木シティFCに加入しました。この1年間、どうでした?

浩平やっぱり、初めての経験ばかりで戸惑ったこともたくさんありました。ウチのホームは天然芝なんですけれど、アウェーに行けば人工芝のグラウンドも少なくなかったし、着替えるところがなかったりして。もちろんサッカーもぜんぜん違うので、本当にいい勉強になったと思うことばかりでした。

―― 来年については?

浩平まだ何も決まっていません。

―― 遙馬くんは栃木に行ってからのお父さんのプレーは観ましたか?

遙馬試合を観に行くことはできなかったんですけど、おじいちゃんがお父さんの試合を観るのがすごく好きで、家で一緒にYouTubeで観たりしまいた。やっぱり、一人だけぜんぜんレベルが違ってうまいなと思いました。

浩平ありがとう。

―― ちなみに、ナビスコカップ(現ルヴァンカップ)で優勝した2005年や2006年の映像をDVDとかで観ることは?

遙馬京都にいた時、夏休みとかでたまに千葉に帰ってきた時におじいちゃんに見せられた記憶が……。

―― おじいちゃん大活躍。

浩平そうなんですよ。

遙馬でもYouTubeでプレー集を観たりします。