2009年の現役引退後、斎藤大輔は“裏方”として
あらゆる角度からジェフを支えてきた。
2021年に託されたのは「アカデミーマネージャー」。
それは「ジェフの未来」を考える重要な仕事だ。

インタビュー・文=細江克弥

「育成」と「結果」

斎藤大輔アカデミーマネージャー

―― かなり責任重大で大変な仕事ですよね……。

はい、その通りです。今はとても充実しています。

昨年までも、U-18の試合はトップチームのホームゲームと被らなければ、全試合現地で観てきましたし、強化として、トップへ昇格させるかどうかの判断にも関わってきました。でも、ジュニアユース以下はなかなか観られなかった。今年は全カテゴリーをバランスよく観るようになって、アカデミーのジュニアからトップチームに送り出すまでの“過程”を広い視野で見られることはとても大きな意味があると感じた1年でした。

―― 具体的には、どういうメリットがあると?

「トップチームに送り出す選手を育成するために各年代において何が必要か」というテーマについて、アカデミーとして持つべき答えや目標を文章にして明文化した1年でもありました。

クラブのフットボールフィロソフィーに基づいたアカデミーのプレーモデル、そういうものをジュニアからU-18までしっかりと形にすることには大きな意味があると考えて、1年かけて取り組んできました。これはJリーグの各クラブに対する評価制度にも紐付いているのですが、その仕事には、かなりの充実感がありましたね。

―― 「育てる」ことに対するはっきりとした指針が持てていることは、とても重要なことだと思います。

そう思います。あとはやっぱり、今のアカデミーにとって重要なのは「育成」と「勝つ」ことを両立させることです。最終的な目標はトップチームに1人でも多くの選手を輩出することなので、その観点で言えば「育成>勝敗」となるのですが、全カテゴリーが千葉県リーグに所属していることを考えると、選手がより成長するためには1つでも上のカテゴリーを目指さなければなりません。だから、短期的な目標として「昇格」も視野に入れなければなりません。

―― 1つでも上のカテゴリーに所属することは“人材の確保”にもつながりますから、やはり両軸で進めなければならないと。

そうです。そういう意味で2021年の“結果”に目を向けると、U-18は県リーグ2位に終わってしまったのですが、U-15は4年ぶりに関東リーグ昇格を決めることができました。U-12は昨年に続きリーグ日程が変更(今季は後期リーグ中止)されてしまったので、U-12のチーム力を考えるととても残念でした。

―― ところで……大輔さんは、そうやって文章にする作業がもともと得意なんですか?

いいえ、ぜんぜんです……(笑)。アカデミーの指導者にはそういうことが得意なスタッフもいるので、みんなで力を合わせて作りました。これを作成したことで、スタッフが入れ替わっても、学年やカテゴリーが変わってもジェフのアカデミーとして取り組むべき指針がある。そのことが持つ意味は、とても大きいと思います。