2009年の現役引退後、斎藤大輔は“裏方”として
あらゆる角度からジェフを支えてきた。
2021年に託されたのは「アカデミーマネージャー」。
それは「ジェフの未来」を考える重要な仕事だ。

インタビュー・文=細江克弥

今のモチベーション

斎藤大輔アカデミーマネージャー

―― 大輔さんは2002年にジェフに来て8年間プレーして、引退してそのままフロントに入ってもう10年以上が経過しました。クラブの30周年という節目を考えると、そのうち20年以上も関わっていることになりますね。

いやあ……ホントに……早いですね(笑)。

―― 改めて、ご自身のキャリアについてどんなことを感じていますか?

自分はジェフに選手として大きく成長させてもらいました。それだけではなく、人としても本当に成長させてもらいました。僕はプロになってからガンバ大阪で3年、セレッソ大阪で2年半プレーしましたが、1度もタイトルを取ったことがなかったんです。だから、選手としてタイトルを取れたということが、個人的には本当に大きな出来事でした。

ただ、引退する年にJ2に降格してしまったことが今でも心残りというか、悔しく思うところがあって。選手として引退すること、プレーヤーではなくなることに対しては何の未練もありませんでした。でも、チームをJ2に降格させてしまって、そのまま自分が引退してしまったことには大きな後悔があって。だから、引退後のキャリアは指導者からスタートしたのですが、本当にずっと、「このクラブに対してできることはないか」と真剣に考え続けた十数年だった気がします。結果的には、指導者としても、強化スタッフとしても僕のチャレンジに対して背中を押してもらうことばかりだったので、本当にありがたいですね。

J1に昇格できていない現状を考えると、僕自身がどれだけクラブに貢献できているのかは疑問なんですけれど、まずは今、自分がいるところで責任と情熱を持って真剣に仕事と向き合わなければならないと思っています。

―― タイトルを取ったイビチャ オシム監督の時代からずっと、クラブの中にいてそれを体感してきた人は限られています。だからこそ、「なんとかしなければ」という使命感みたいなものも感じるのではないかと思うのですが。

やっぱり、それはありますね。OBの先輩に会うたびに「何やってるんだよ」と言われるので(笑)、今もクラブにいる自分が何とかしなきゃいけない。今もそれができていない自分に対してイラ立ちも覚えます。でも、だからこそ感じるやり甲斐も大きいですよね。自分にとっては、それが大きなモチベーションになっています。

―― 大輔さんとともにクラブの歴史を見てきた佐藤勇人もフロント入りしました。

本当に頑張ってくれています。今はアカデミーにとってとても重要な役割をこなしてくれていますし、実際に練習に参加して声をかけてもくれる。クラブを良くしよう、アカデミーを良くしようと本気で考えているOBや指導者を増やすことが大事であることは、勇人の姿を見ると間違いないと感じます。