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2006 June06

2006.6.9 UPDATE

巻誠一郎、激白!Part 1

トップチーム

「僕がここまでこれたのもジェフというチームに育ててもらったから」

6月9日から「2006FIFAワールドカップ・ドイツ大会」が開催されるが、ご存知のとおりジェフユナイテッド市原・千葉から巻誠一郎が選ばれた。当日行われた会見には150名以上の記者が訪れ、さすがに緊張した面持ち。しかし、直後にジェフの媒体用インタビューに臨んだ巻は、だいぶリラックスして普段の表情に戻っていた。2005年7月に日本代表へ初選出されてから今までの思いを、本音で熱く語ってくれた。

――ワールドカップ選出、おめでとうございます。
 ありがとうございます。

――当日は14時発表でしたが、朝からの心境は。
 眠れないとか、そういったことは全然なかったですね。逆に、眠りすぎて起きたら13時だった。13時30分から取材が入っていたので、さすがに「まずい!」と思い、あわてて飛び起きました。それからシャワー浴びて……、10分ぐらい遅刻。テレビ局の皆さん、すいませんでした(笑)。

――14時から始まった会見ですが、名前が読み上げられるまで時間がありました。
 期待もしてなかったし、やることはやったかなと思っていたので、緊張はなかったですね。

――本当に悔いはなかった?
 いや、悔いがないといったらウソになるけれど、完璧な人間なんていないじゃないですか。自分らしくできたとは思っていましたから。正直なところ最後の2試合(ブルガリア戦、スコットランド戦)に関しては、少し悔いが残ったかなと思いますが、それでも精一杯やった結果。最後の最後まであきらめずにプレーできていたので、これで(日本代表入りが)ダメでも納得できるかなって感じでした。

――自分のプレーで、できた点とできなかった点を挙げると。
 流れの中でしっかりとチャンスを作れていた。そういった部分では自分らしいプレーができていたと思う半面、もっと得点につながるようなプレーをしたかった。

――ブルガリア戦の得点は。
 ドドドンっていきました(笑)。いや、きちんと当てにはいっていましたよ(笑)。とにかく、得点の形は気にしていません。それよりも、あそこのポジションにいたということが重要だし、あそこに来ると思ってポジションを取ったので、すごいゴールに値するぐらいの価値はあったと思います(笑)。結果がすべてですからね、こういう世界は。まあ、気持ちが空回りしていたように、足も空振りしたような感じだったけど、自分らしくてよかったかなと(笑)。

――もう一度、記者会見の話に戻ると、玉田選手(圭司、名古屋グランパスエイト)の名前が呼ばれたときに、巻選手は選ばれないかなと思った人も多かったようですよ。
 そうですね。ボクも玉田さんの名前が出た段階で「ないかな?」って思いましたから。ただ、本当のことを明かすと、誰が呼ばれて誰が呼ばれていないのか分からないほど、余裕がありませんでした(笑)。

――自分の名前が呼ばれた瞬間は。
 びっくりっす。本当にびっくりした。今まで応援してくれた人に失礼かもしれませんが、最後まであきらめずに頑張りはしたものの、やっぱり厳しいかなと思っていたので……。本当にびっくりです。取材を受けながらホテルでテレビを見ていたのですが、最後に名前が呼ばれた瞬間は「え? 僕の名前? 本当に?」って感じ。「僕っすか?」って聞いたぐらい。あの表情を見てもらえれば、僕がどれだけ驚いたかってことは分かってもらえると思う(笑)。

――あらためておうかがいしますが、メンバーに入るのは難しいと思っていた?
 思っていました。ジーコ監督の発言があったし、そのほかの部分でも厳しいと思っていた。もっとゴールという形を残したかったし。

――ジーコ監督の発言とは。
 実績で選ぶというコメントを聞いたときに、「あ、僕、実績ないな」と思いました。それを考えたら可能性はゼロじゃないですか。だって、重要な大会には出たことがないわけですから。けれど、それであきらめたら、たくさんの人が期待して、応援してくれたことを裏切ってしまう。だから、最後まで自分らしくプレーしようと思っていた。点を取るだけが僕らしさじゃないし、泥臭く、最後までプレーしました。

――周囲の反応は。
 電話はずっと鳴り続けていたけれど、両親の電話だけ出ました。普通、ワールドカップの代表発表といえば、両親もテレビの前でそろって待つじゃないですか。だけど、やっぱり僕は選ばれないと思っていたらしくて、二人とも仕事中だったみたい。「びっくりした」っていってました。

――弟さん(佑樹・駒大4年)も無理だろうっていっていたみたいですね。
 いってました(笑)。埼玉スタジアムで行われたスコットランド戦は見に来てくれたんですが、そのあと電話をしたら、「よかったよ、せいぜい頑張れ」みたいな感じでしたしね(笑)。