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2011 NEWS & INFORMATIONレポートの新着情報

2011 February02

2011.2.5 UPDATE

第11回サポーターコミュニケーションデーのご報告

レポート

去る1月22日(土)に開催いたしました、サポーターコミュニケーションデーに、多くの皆さまにご参加いただきまして、誠にありがとうございました。サポーターコミュニケーションデーを、幅広くサポーターの皆さまにご報告をするため、内容を掲載いたします。

今回の掲載にあたりましては、ウェブ上での公開であることを鑑み、個人のプライバシーに関する部分、第3者との交渉に関する部分などについて、一部内容を割愛するとともに、活字にした際に誤解を生むような表現を修正してございます。また、登壇者の御氏名につきましては、それぞれの方をA、B、C、Dとさせていただいております。登壇者の一部の方から実名の掲載はご容赦願いたいとのご要望がございましたので、このような対応とさせていただきました。予めご了承ください。

なお、オフィシャルサイトが提供する情報、画像、音声等と同様、この転載及び引用も禁止させていただきます。転載、引用が確認された場合、掲載を中止させていただきますのでご理解とご協力をお願いします。


サポーターコミュニケーションデー


日 時

2011年1月22日(土) 18:40〜21:05

会 場

千葉市民会館 大ホール

登壇者

サポーター代表4名(事前募集応募者2名、サポーター連絡協議会2名)
ジェフユナイテッド株式会社 三木博計、神戸清雄

司 会

酒井道代

内 容

【1】「クラブ経営について」
ジェフユナイテッド株式会社 代表取締役社長 三木博計
1.クラブ理念とクラブフィロソフィ
2.経営数値

【2】ディスカッション
1.前半戦「2010シーズンについて」?なぜ、J1復帰できなかったのか
2.後半戦「2011シーズンについて」?J1に昇格するためには

【3】質疑応答


【1】クラブ経営について
三木博計(以下、三木):
本日はたくさんの皆さまにお集まりいただきまして誠にありがとうございます。昨年はJ1復帰という目標を達成できず、心よりお詫びを申し上げます。温かいご支援をいただきながら目標を達成できずに、大変申し訳なく思っております。
 今年は必ずJ1復帰を果たさなければならないと考えています。強化担当は、しっかりとした戦力を整えてくれたと考えております。私自身としては、J2に対する見方が甘かったと反省しております。今年こそは、昨年の反省のうえに、教訓を生かし、しっかりとした戦いをしたいと考えております。
 先日、2名のサポーターの方からお手紙をいただきました。まずお一人から、「毎年選手を放出して、J1昇格を目指す気持ちが感じられない」、「深夜の契約満了通告はなんだ」、「このままではサポーターのサポートを失う」という厳しいご意見をいただきました。もうひと方は、「クラブとサポーターとのコミュニケーション不足ではないか。サポーターはクラブと一緒に、ジェフを盛り上げていくプロジェクトのメンバーであり、社長がそのリーダーなのです。しっかりと足並みをそろえることができるように頑張ってもらいたい。」というご意見です。そして、「今のジェフには結果よりプロセスが大切。プロセスを共有することで、見えることがたくさんある。」、「今日は、言葉を尽くして、話し合ってもらいたい。」とありました。お二人のどちらの意見も正しいと思いますし、尊重してまいりたいと思います。

1.クラブ理念とクラブフィロソフィ
クラブ経営について、基本的な考え方をお話しさせていただきます。我々が目指すのは「ジェフユナイテッドライフの実現」です。2003年より2010年までの中期計画として、「魅力あるクラブ」、「地域とともに歩むクラブ」、「自主自立経営のクラブ」の3本柱で進んで参りましたが、この3本柱をとりまとめる理念として「ジェフユナイテッドライフの実現」を掲げ、しっかりとビジョンを見据えていきたいと考えています。
 次に今年よりクラブフィロソフィ「WIN BY ALL!」。これは10年前に立ち上げたスローガンですが、我々はこれをクラブフィロソフィといたしました。全員の力で勝つというコンセプト。ホームタウンである市原市、千葉市、ジェフを愛するすべての方々とともに、フェアプレーに徹し、勝利にこだわり、結束することを象徴するキーワードです。この言葉とともに皆さまと今シーズン戦ってまいります。
2011年の活動方針は、2010年の経験を無駄にすることなく、今年J1復帰を果たすということです。プロサッカークラブである以上、勝利は何物にも代えがたいものです。そのための周到な準備をしました。さらに練習を重ねて、シーズン最後まで全力で戦っていきたい。クラブフィロソフィ「WIN BY ALL!」の下、監督、コーチ、スタッフが今一度、心を一つにして、クラブを愛する皆さまとともに、J1復帰へ向けて進んでいきたいと思います。そして、J1での安定的なポジションを確かなものとしていきたいと思います。

2.経営数値
Jリーグから公表されている2009年の数字、まだ我々がJ1にいた時の話でありますが、お話しをさせていただきます。総事業費26億8300万、営業損益は3億5300万円の赤字です。最終的に6億3800万円が前年からの累積赤字です。2010年の決算が今月末にまとまります。この見込みも2009年より金額は減少しますが赤字になります。3年連続赤字です。今後はその返済をきっちりとしながら、歩みを進めたいと思います。2008年に私が着任したときに、3年で建て直したいと考えておりました。もう少し時間がかかりますが、一番大切なことは、このクラブをなくさないということでございます。皆さまの後押しをいただいて、このクラブをしっかりと守っていきたいと考えています。
 今年の補強に関しては、我々も過去の反省から勉強をし、資金の流出が少なくてすむような調査を進めました。おそらく、補強した選手は、しっかりとした活躍をしてもらえると確信しています。我々は皆さまとともにその次を目指さなければならないと考えております。どうぞよろしくお願いします。ありがとうございました。

【2】ディスカッション
1.前半戦
酒井道代(以下、酒井):
前半戦は2010シーズンについてです。なぜ、J1に復帰できなかったのか。

A:
最大の原因は目標設定の不徹底。目標が複数あり、現場が迷い、準備も不足していた。戦力バランスの悪さもありますし、外国籍選手が4名必要だったのではないか。また、中断時の補強。

B:
チーム全体の気の緩み。J2に対しての認識の甘さ。外国籍選手の稼働率の悪さ。新加入選手がどれだけ活躍できたのか。ケガ人の多さ。

C:
チーム組織が構築できなかったのと、監督の選定。

D:
前年までの反省、総括の不足。目標設定のあいまいさ。目標に向かって適時有効な手を打っていたのか。目標を絶対にやり遂げるという熱心さがクラブから感じられなかった。これが昇格を逃した大きな要因だったのではないか。

三木:
非常にいいご指摘をいただいたと思います。J2に対する見込みが甘く、戦い方を知らなすぎたと反省をしています。後半、特に、相手にかなり研究されたと感じた。ただ、戦力が劣るとは思っていませんでした。目標設定が曖昧だったというつもりもないです。監督、選手にも1年でJ1復帰を意思徹底しました。ただ我々は、J1に上がったその先を見据えたチーム作りも同時に行わなければなりません。

D:
一昨年のJ2降格と、昨年のJ1昇格失敗。社長は同じこと言われている。その過程で何をし、何ができなかったのか。そこが見えてこない。そこをもう少し真剣に総括していただきたい。

B:
 昨年の状況を踏まえてクラブにお願いしたいのは目標が何だったのか。そこを出発点に、今日の話を進めてもらいたい。

酒井:
外国籍選手の稼働率、ケガ人について。

神戸清雄(以下、神戸):
外国籍選手が、昨シーズン3人いました。アレックス選手は、さまざまなポジションで活躍してくれた。ネット選手はチームにフィットするまで時間がかかったが、得点をかなり取ってくれた。ミリガン選手については、ケガで長期離脱。これは、我々にとっても非常に痛手で計算外でした。ですから、全体的に稼働率が低いとは言えないと思います。
 ケガについては昨シーズン、開幕時の主力選手、渡邊圭二選手、ミリガン選手が長期離脱してしまった。一概に、ケガ人が多いとは言えないと思います。

酒井:
中断時の補強について。

神戸:
ある選手と交渉しましたが獲得には至りませんでした。予算に余裕がなかったのも正直なところです。

B:
ミリガン選手がケガで長期離脱。しかし、クラブからあまりにも情報がなく、いろいろな憶測、心配が出ていました。サポーターからすると、そういう情報があるのとないのとではだいぶ違うものです。

三木:
リリースについて、戦力にかかわる情報は難しいのです。そこはご理解いただきたいというのが我々の要望です。昨年末にサポーター連絡協議会の皆さまからリリースの仕方についてご指摘をいただいて、再考しようと思っております。リリースを出す、出さない、クラブとその本人との話し合いで決めます。どの場合でも、一方的にクラブの都合でリリースするということはありません。我々のクラブでは、正確な情報が固まるまでリリースはしません。そうしないと関係する皆さまにご迷惑をお掛けしてしまうので、皆さまには遅いというご指摘をいただいておりますが、ご理解していただきたいと思います。

D:
監督の続投と候補の選定。だれが候補を決めて、どのように選定しているのか。

神戸:
監督の決定は、私が多くの候補の中から選定、推薦し、クラブで最終決定を行います。2009年に降格したとき、いろいろな選択肢の中から、そのまま継続してチームを強化した方がいいと判断しました。選択肢がないというわけではなく期待値を込めて生え抜きの監督にお願いしたということです。

D:
期待値を込めてとありましたが、J1昇格というこの目標をやり切るというのであれば、そういう選択にならなかったのではないか。目標設定が曖昧ということにつながります。

三木:
我々はJ1に昇格するという戦力を整えたと自負をしています。目標設定が甘いとは必ずしも言えないと我々は考えております。

D:
サッカーは選手だけでやるのではなく、監督、コーチ、スタッフがいて、サポーターがいてサッカーが成り立っているのです。代表クラスの選手を集めたから、クラブが勝てるというわけではありません。

A:
昨年の戦力を見ていても4人目の外国籍選手や、経験不足を補う補強をすべきだったと思います。金銭面、契約選手枠の問題があったとしても、それを行うのが強化の役目だと思うのですが。

神戸:
これにつきましては、監督とも話をし、戦力を揃えました。現場に責任を押し付けるつもりはありません。我々もいろいろなサポートをしましたし、補強にも動きました。現場とともに、我々も一緒に戦っています。

酒井:
今シーズンの目標が何なのか。テーマは前半が2010年、後半が2011年と分けているのですが、まずこの目標を三木社長、そして神戸さんお二人からうかがいたいですね。現段階のお考えで構わないのでお願いします。

三木:
J1復帰です。その為の選手獲得については、相手クラブの要望に応え、高い移籍金を払えば、獲得できるかもしれませんが、我々も経営的に高額な支出は難しいということもあります。期限付き移籍については、期限が来ればお返しするという契約で、あらためてその選手を獲得するには移籍金が必要となります。昨年は、神戸をはじめとする強化スタッフが国内外いろいろなところに足を運んでいます。アジアでストライカーを探しましたし、ヨーロッパでもスカウトを行いました。これらのことはその時に公表できないのですが、やるべきことはやってきたと思っています。

神戸:
我々は現場の状況を踏まえて補強をしており、チームにフィットするかどうかなどいろいろと精査しており、安易に決めているわけではありません。皆さまになかなか伝えられないことは、我々としてももどかしい部分がありますが、決してそこは怠っていたわけではありません。

B:
我々に見える部分で、結果を出してほしいと思います。強化担当の責任者として、サポーターにとってもわかりやすい形で、外国籍選手の枠はきちっと揃えて、キャンプに間に合う形でシーズンを迎えてほしいと思います。仕事は結果です。きちんと反省して総括し、目標を決めて、それを一つひとつきちんとやっていくということをしてほしいのです。

C:
チームとしてのまとまった守備ができていないように見えました。

神戸:
それについては監督、コーチ、選手にいろいろと話を聞きました。結果が伴わなくなってから、戦い方を修正していくなかで、選手に戸惑いがあったという声がありました。そういった意味で戦術的な徹底ができなかったというのが一つあると思います。

A:
監督の交代は、いつごろで、具体的にどのように動かれたのですか。

神戸:
シーズンが終わってから監督を決めるのでは遅いので、私が候補の用意はしていました。お話したような反省も踏まえて候補を選定しました。

酒井:
2010年について総括をお願いします。

三木:
甘かったという反省はしっかりとしなければいけない。補強ができればよかったのですが、経営的にぎりぎりのところでした。2011年については、収支に大きな影響を与える補強についてきちんと調査して進めております。スポンサードも富士電機様には引き続き契約していただける事になりました。JR東日本様、古河電工様にも、引き続きしっかりとサポートをしていただけるようになりました。我々は、今、ご指摘いただいたことをしっかりと踏まえ、この1年でJ1昇格しなければならない。この甘さを払拭して、新たなシーズンに挑みたいと考えています。

神戸:
J2を戦い、1点の重みで泣いた試合が多々ありました。選手にはその重み、悔しさ、そういったものを改めてしっかりと伝えなくてはいけないと感じています。また、チームとしての統一感、調和。選手がしっかりと理解をして、同じ絵を描いて、ピッチで表現をする。そしてサポーターの皆さまと一緒に戦う、後押しをもらって戦うということが大事だと思います。

酒井:
ありがとうございました。ここで前半戦が終了となります。

2.後半戦
酒井:
それでは後半のキックオフです。後半戦は2011シーズンについて。J1に昇格するためには。

D:
社長から出た「甘かった」これは確かです。ただ、総括というのは、これはできた、できなかったということをきちんと切り分け、何をしなければいけないのか、ということです。それに基づいて、J1昇格する為に、経営資源、人的資源をどこまでそこに集中させるのかと、J1に上がるという熱意、気持ちです。それがどれだけクラブから感じ取れるか。そこが一番求められているのではないかと思います。

C:
J2に居続けると経営が縮小路線になっていくと思います。そのときに、きちんとした継続性が必要です。一番重要なのは監督選びだと思いますが、どういう基準で選んだのか。

B:
アウェイで勝つ。昨シーズン、私は1年だけのJ2と思ってアウェイに頑張って行きました。しかし、結果は毎回、毎回、肩を落として帰るということでした。それと今年は、ジェフのサッカーをするのか、それとも、昇格するためのサッカーをするのか。昨年の問題点を踏まえて、より具体的に改善策をとらないと、同じことの繰り返しになってしまうのではないかと思います。

A:
目標を一つにしていただきたい。それに向かってたゆまず走り続けること。これが他チームを上回る上積みを作ることだと思います。そのために昨年、何が悪かったのか。我々はもっと具体的に求めています。今年、これまでに行われている戦力補強、チーム編成が、どのような意図で行われているのか。監督がどういったものを志向しているのか。それをぜひ、神戸TDからご説明をいただきたい。

神戸:
監督には、J1昇格が第一の目標である。それなくして、あなたを呼んだ意味がないと伝えてあります。ジェフは伝統的に組織的なサッカーをするチームで、だれか一人に頼ってサッカーをするようなチームではない。監督も当然、組織的なサッカーを求めています。それは、守備だったら統一性を持って、どこで守り、どこでボールを取るのかということ。昇格するためには、負けないサッカー、守備の構築をしなければいけないと思っています。それをすでに練習で取り組んでおります。守備というのはディフェンスライン、GKだけで行うものではありません。中盤、前線を含めチームとして行うものですから、組織を構築することが大前提だと思います。
攻撃については得点が昨シーズン58点。今シーズンは試合数も増えるので、70点近い得点を挙げなければいけない。そのためにオーロイ選手を獲得しました。オーロイ選手は長身を活かした空中戦だけではなく、足元も上手ですし、そこに絡んでいく選手、周りをサポートする選手、中盤の攻撃的なMF、あるいはオーロイ選手にボールを供給するアウトサイドの選手、そういった選手が我々のチームにはいると思っています。昨シーズン、アタッキングサードにボールを運んでも、そこから打開できずに行き詰まるということが多々あったと思います。それはオーロイ選手だけで解決する問題ではなく、周りの選手を含めて解決するものだと思っています。さっそく監督も含めて話をしています。監督も十分に分析してやっています。

A:
まずは、J1昇格を目指すためのサッカーに徹するということでしょうか。

神戸:
内容というのは、勝っていれば当然ついてくるものだと思うのです。昨年、アウェイで多くの勝ち点を落としたので、それを勝ちに結びつける。最悪でも引き分けに持ち込むような戦いをしなければいけない。負けないサッカーが大事だと思います。

A:
今回、獲得した選手それぞれに期待すること。また、どういう意図を持って獲得されたのか。

神戸:
竹内選手は、右サイド、センターバックの選手で、ヘディングが強い。サイドバックが必要だと感じ、そこを埋められる選手だと思っています。左サイドには、藤本修司選手が入りました。渡邊圭二選手の早期復帰を望んでおりますが、ルーキーにこの代わりを全て託すわけにはいきません。藤田選手と、サンダー・ファン・ゲッセル選手。若い選手は経験が足りない。厳しい戦いの中で戸惑うことも多い。彼ら二人のサポート、経験も踏まえて選手を支えてくれる事を期待しています。我々には山口慶選手、佐藤勇人選手という中盤の選手がいます。伊藤大介選手も昨シーズン途中から試合に出場しています。今回、補強の最大ポイントはストライカーでした。そこでオーロイ選手を真っ先に獲得しました。昨シーズン最終節に出場した久保裕一選手も、大学リーグではトップクラスのストライカーです。彼にも期待をしています。GKは、岡本昌弘選手、櫛野亮選手とJ1で戦えるGKがいます。今回獲得した大久保選手はオリンピック代表候補の一人にも選ばれている将来有望な選手です。この二人を脅かす存在だと思い獲得しました。

A:
サンダー・ファン・ゲッセル選手について、もう少し詳しくご説明ください。

神戸:
サンダー・ファン・ゲッセル選手は中盤を落ち着かせることができる選手です。中盤のつなぎ役となれる、左利きのボランチを任せられる選手。ドワイト監督とも仕事をしたことがあり、中盤の高さを補い、セットプレーではオーロイ選手とともに相手の脅威となれる事が重要なポイントです。

酒井:
ドワイト監督について。

神戸:
経験のある監督です。日本でも名古屋グランパスで2年間コーチの経験があり、日本の文化やサッカー事情をよく理解しています。選手とのコミュニケーション能力に長けています。組織的なサッカーを構築しながらもチームを戦う集団とすることができると思います。

B:
勝ったときにみんなで勝利の喜びを分かち合いたいと思っていますが、監督はどのような人柄なのか。

神戸:
気さくでサポーターを大事にする監督。サポーターなくしてはプロサッカークラブが成り立たないということを理解しています。シーズン中にも、学校、ホームタウン活動などを行いたいと言っています。

D:
オーロイ選手は身長が2m4cm。オンリーワンな選手だと思いますが、ケガや出場停止があった場合、バックアップはどうするのか。どのような対策を考えているのでしょうか。

神戸:
久保選手に期待しています。彼には1日も早くポジションを勝ち取ってもらいたい。絶対的なストライカーになれる力を持っていると思います。また、林丈統選手、戸島章選手との2トップも考えられます。戸島選手は監督から非常にいい評価です。この1年で大きく成長していると思っています。

C:
 ドワイト監督を選定した理由は、経験と組織を構築できるということでしょうか。

神戸:
 サッカーは11人でやるスポーツですから、チームとして力を発揮しなければならない。どんな選手を集めても、力が一つの方向に向かなければチーム力は上がりません。
 前半戦はどこのチームもチーム力が整わず苦労するが、後半戦になるとどのチームも戦い方が明確になってくる。個々の選手ではなく、チームとしてどう機能するか。相手がある中で、いろいろな修正、アレンジができることが重要であるという基準で私は見ています。

酒井:
三木社長におうかがいしたいのですが、先ほどありました、熱意、資源を集中してと。

三木:
私もまったく同じ気持ちです。今年は結果だと思っています。「熱意と資源を集中せよ」という、非常にいい言葉をいただきました。また、縮小路線になるのではないかというご指摘いただきました。選手を獲得するにはお金がかかります。このお金をどうするのか。この部分こそ私のやるべき仕事です。我々はこの1年、J2シフトにしません。選手に必要な報酬は払うから、サッカーに集中して頑張って欲しい。それだけに、1年で上がらないと、万が一の場合、来年以降はJ2シフトになる可能性が出てきます。

D:
アウェイで、なぜ勝てないのか。

神戸:
アウェイに行くとフクアリやJ1クラブのスタジアムに比べて、簡素なところがたくさんあります。選手はその中で集中して戦っています。しかし、どの対戦相手もジェフに対し大きなモチベーション、闘志で挑んできます。それに負けない、打ち勝つ精神力が我々には必要だと思います。

B:
フクアリで勝てるのにアウェイで勝てない。J1で経験のある選手だからというおごり、たかぶりがあるのではないか。そこを変えていかないといけない。具体的にどう変えていくのか。

神戸:
アウェイでは相手より、我々のサポーターの皆さまが多く来て選手をサポートしてくれている。選手には、だからこそ悔しがる前にピッチでしっかりと示せというほかない。

D:
スカウティングが足らないのではないのではないのかと思うことが度々あります。どうなのですか。

神戸:
スカウティングについては十分行っております。スタッフは何度も何度も分析を重ねて、それを選手に伝えたことは事実です。ドワイト監督もそういうことを綿密に行う監督です。相手をくまなく分析し、その情報を精査し、選手にポイントを伝える。その情報が不足してもいけないし、過多になってもいけない。チーム状況によりそのバランスが必要だと考えています。

A:
J2に残留してしまったとはいえ、昨年、貴重な経験をしたコーチングスタッフがいなくなってしまった。今年、同じことを繰り返してしまうのではないだろうか。

神戸:
スカウティングを担当していた志垣がコーチとしてスタッフに入ります。彼はJ2での戦い方を熟知しています。分析はドワイト監督、ハンスコーチも得意としていますから問題ないと思います。スタッフの人選については監督の要望もありました。

A:
我々は一緒に戦っているにもかかわらず、クラブからの情報発信が非常に少ない、タイミングがおかしいと思うことがあります。選手のケガ、監督の交代、それ以外の大きな方針の変更などは、三木社長、神戸TDの考え、判断をしっかり伝えるべきだと思います。

三木:
今後の課題として受け止めさせていただきたいと思います。ただ、できること、できないことがあり、できることはやりたいと思います。大きな考え方等の変更というのは出すべきと考えています。単なる製造者、サプライヤー、供給者と需要者の関係ではなく、クラブとサポーターの関係を鑑み、今後はリリースのあり方を考えていきたいと思います。

A:
神戸TDに何勝何敗を目指していると数字をおうかがいしたいと思います。

神戸:
今年はポイントで言いたいと思います。昨シーズンの優勝チームが勝ち点80。2位70、3位69。今年から20チームになり試合数は38試合になります。昇格には、75ポイントが必要だと思います。

B:
このような会を開催していただいてありがたいと思っています。できましたら、シーズンの間に何回か、このような多くのサポーターの方と、顔と顔を合わせてコミュニケーションを取れる場を、開いていただきたいと思っております。ぜひとも、ご検討とご理解のほどをよろしくお願いします。

【3】質疑応答
酒井:
それでは、会場の皆さまより質問をいただきたいと思います。

男性:
 倉田選手の移籍について、先日ガンバ大阪のサポーターカンファレンスの中で、ガンバからもう1年レンタル延長の話をしたが、ジェフが断ったという説明がありました。ガンバ側の都合で返したような話がありましたが、実際にはどうだったのでしょうか。

神戸:
 まず期限付き移籍とは、その期限がきたらお返しすることが大前提です。私の判断としては人数を絞ってチームを再構築すること。その上で、監督も含めチームの編成を考えました。倉田選手本人は、ジェフでのプレーを楽しめたし、良い経験もできた、プレーしたいという希望もありました。しかし、チームを編成する上で、私が判断をいたしました。

女性:
お聞きするのではなくて。選手のコメントや、先ほども、アウェイまで多くのサポーターが応援にかけつけてくれると言っていました。みんながみんな余裕を持ってアウェイやフクアリの年間チケットを買っているわけではないということ、一生懸命お金を貯めて買っている人がいるということを、知っていただきたいと思い、言わせていただきました。ありがとうございました。

三木:
皆さまの大変な思いのなかでアウェイに参加されているということ、大変、感謝をしております。我々も変わろうという努力を始めました。初めての試みで、餅つきを行い皆さまにお配りする。ドワイト監督は、シーズンのはじめにサポーターの皆さまとミニゲームをやるという新たな試みもできるようになりました。J1復帰を絶対的な目標として頑張ります。そのために、変わる努力を我々も始めたということを理解していただければと思います。本日は、長時間にわたりまして、大変ありがとうございました。

神戸:
皆さまに支えられて、J2で昨年1年戦いましたが、あれだけ多くの皆さまが、フクアリに、アウェイに毎回来てくれる。こんなチームは他にはありません。皆さまの期待に応えてJ1に復帰する。そのためにドワイトを迎え、新たな選手を獲得しました。我々はジェフで戦う選手、スタッフと皆さまとともに、J1復帰に向けて頑張ります。どうぞよろしくお願いいたします。