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2011 December12

2011.12.20 UPDATE

2011シーズン報告会レポート

レポート

12月18日(日)10時より千葉市蘇我勤労市民プラザにてシーズン報告会を行いました。これは約2,300名の皆さまからの「サポーターコミュニケーションデー」開催要望の署名をいただきましたので、そのことを重く受け止め、皆さまの声に答えたいという思いから、シーズン報告会という形で、ファン・サポーターの皆さまへ、今シーズンの総括と来シーズンに向けたクラブの方針について、ご説明させていただきました。
内容の要旨は下記のとおりです。



【代表取締役社長 島田亮からの総括】

ご挨拶
まず初めに、今シーズン応援していただいたことへのお礼とJ1に復帰できなかったことへのお詫び、そして本日の報告会にお集まりいただいたことへのお礼を申し上げます。
12月4日に約2,300名の方からサポーターコミュニケーションデー開催要望の署名をいただきました。その数を重く受け止め、合わせて自分が社長に就任して、島田の考え方を聞きたいという方もいらっしゃり、また自分からも自分の考えを皆さまに知っていただきたいと思いましたので、報告会という形で皆さまにご説明する場を作らせていただきました。
今はチーム編成中で具体的には話せないことも多々あり、抽象的な部分もあると思いますが、新体制が整ったら、またその時点で皆さまにお話しをさせていただきます。

1,今シーズンの反省
2007年のシーズンオフに複数の主力選手がジェフを離れて戦力がダウンした。2008年はJ1に残留できたものの、一年間というスパンで考えると、厳しいと言わざるを得ない戦いだった。
2009年にJ2に降格し、2010・2011年をJ2で戦ったが、J2を甘く見ていたことは事実。補強は十分だったのか、練習内容は、戦術バリエーションは、補強の費用を補うための営業活動は十分だったか…。その時々は十分だと思ってやっていたが、どこか妥協してしまったことがあったのではないかと考えている。
またここ数年、ジェフとしてどういうサッカーを見せようとし、そのための監督を選び、そのために必要な選手を補強していたかどうか、それを突き詰め切れていなかったのではないかと反省している。チーム内での競争、年齢構成、選手層、勝利への執念の欠如、クラブの甘さも大きな反省点であった。他のJ2クラブを見て、ジェフは必死さがまだまだ不足していると感じている。

2,来期に向けての強化の体制について
神戸(かんべ)は強化部でまた仕事をしてもらう。2012シーズンも神戸を中心にチーム編成等行っていく。しかしこの2年間の反省を踏まえ、取締役・強化部門・アカデミー部門、そしてジェフOBも視野に入れて、ジェフの持っている全ての人脈を活用し、結集して、総力戦でチーム編成を行う。議論に議論を尽くして、あらゆる角度から検討して、チームの編成を妥協なく行っていく。

3,今後のクラブについて
ビジョンが見えないと時々言われることがあるが、クラブがどういう方向に進もうとしているかがわからないということであろう。ジェフではクラブビジョンとして「魅力あるクラブ」「ホームタウンとともに歩むクラブ」「自主自立経営のクラブ」を掲げている。
では魅力あるクラブとは何なのか。ジェフの歴史の中で一番支持され、人気が出て、一番チームが輝いていたのはオシム監督時代の「人もボールも動くサッカー」であり、それがジェフの一つの形ではないかと思っている。ゆえに、それを志向しながら、さらにステップアップさせたサッカーを目指していく。そしてそれを達成できる監督、選手を獲得していかなければならない。そこはぶれてはいけないところである。
同時にチームの数値目標も持たなければならないと考えている。具体的には、J1昇格、そしてJ2優勝。ただしこれはJ2に所属する全てのクラブが当然考えることではあるし、今の状況、近年のJ2の状況から判断すると決して簡単なことではないが、当然目指さなければならないことである。
また中長期的には、やはりJ1で常に優勝争いができるようなクラブを構築しなければならない。

4,新監督について
ジェフの目指すサッカーが「人もボールも動くサッカー」であるから、それを具現化できる人ということで木山氏を新監督に選んだ。クラブの考え方、若手の育成、目指すサッカー、練習量などについても意見が合致したので、木山氏を招聘した。

5,クラブビジョン
「ホームタウンとともに歩むクラブ」というビジョンを掲げている。選手も日々、もっと地域に出て行き、もっと地域の皆さんに近づいていきたいと話している。今回2011年のシーズンシートをご購入いただいたお客さまにお礼のお電話をさせていただいている。選手も何名かが自ら一緒にやりたいと話しを持ちかけてきたので、一緒におこなった。
来年は、改革元年として「ジェフが変わった」と思っていただけるようなクラブにしていきたい。
また経営面では、今シーズンも厳しい状況ではあったが、赤字にならずに踏みとどまることができる見込みとなり、経営も改善できた。もちろん来シーズンもJ2なので入場者数等も影響あり、厳しい状況であることは間違いない。しかし厳しい時こそ支援しようとおっしゃっていただいているスポンサーさまもいらっしゃるので、経営が厳しいから選手が補強できないということがないようにしたい。そして来年、よいスタートが切れるようにしたい。


【取締役 小林寛からの総括】

ご挨拶
この数年間のジェフを見ていてモヤモヤ感があるから、そして監督が代わり、強化担当者が代わって、ジェフはどう考えているのか、そういう思いがあるから今日お集まりいただいたのでしょう。そのモヤモヤ感を少しでも解消できるようお話しできればと思います。

1,今シーズンの反省
クラブでは今年5試合で勝ち点10をあげることを目標としていた。今シーズンの19節岐阜戦で2-0で勝ち、19節終了時点では勝ち点38で目標は達成できていたが、後半ガタガタと落ちてしまった。なぜそうなったのか。大きく4つの事柄があげられる。
1つは、戦術のバリエーションのなさ。守備は組織的に守ろうとしていた。しかし攻撃面で、誰もかなわないような大型選手を獲得し、それが武器にもなったが、相手にとっては研究すれば守りやすかった。さらにその武器となる選手が怪我をしてしまった時に代役がいなかった。
2つめは、補強の問題。年齢の高い選手が多く、夏頃から選手の疲れが取れなくなっていた。
3つめは、ベテラン選手が試合に出てしまうので、若手が育たなかったということ。若い選手は試合に出ないと伸びない。
4つめは、メンタルの弱さ。ただし反省は誰でもできるので、これを来年にどう生かすのかということが大事なことである。

2,チームビジョン
そのような反省などは多々あるが、そもそもジェフとしてどういうサッカーを目指していくのかというチームビジョンをしっかり確立しなければならない。それは「人もボールも動くサッカー」。様々な状況に柔軟に対応していく。選手が連動して動いていく。前から組織的に守備をしてボールを奪い、それを攻撃につなげていく。そういうサッカーをしよう。まずはここからスタートしなければならない。
これは私の意見ではなく、今回強化部門を初め、みんなで議論して出した結論である。このサッカーをするためにどういう強化のリーダーが必要なのか、そしてどういう監督を選ぶべきなのか、さらに強化のリーダーがこの考え方を理解していなければならない。そしてそういう選手をそろえなければならない。今回招聘した木山監督は、若いがサッカー理論にたけており、ジェフの目指すサッカーに合致した監督であると判断した。だから木山監督を応援して欲しい。
またジェフの目指すサッカーができる選手を補強していく。その結果は一月中旬にはお知らせできると思う。

3,強化部門について
強化責任者一人に頼るとうまくいく時は良いが、うまくいかなくなると良い結果は出なくなる。だから来シーズンについては一人の考え方だけではなくて、将来的には外部からも人を呼んだ方が良いかも知れないが、まずクラブ内でできること、強化部門の斎藤、アカデミーマネージャーの朴、私などが一緒に力を合わせ、協議をし、チーム編成を考えて行く。良いサッカーができればJ1に昇格することもできるはず。あとは楽しみにしていただきたい。

質問に対して
Q:M氏  壇上に掲げられているフラッグにしわがある。これはクラブの顔。これこそがクラブの甘さなのではないか。質問ではなくお願いとして申し上げたい。
A:ご指摘ありがとうございます。

Q:Y氏  J1に昇格できないと感じたのはいつか?自分は6月19日のアウェイ横浜FC戦なのだが。
A:小林 ドワイト監督を変えることになった10月19日の水戸戦。何かを変えなければならないと思った。監督を変える場合、よくなる時もあるし悪くなる時もあり、リスクがある。それでも変えなければならなかったという状況だった。それまでは下降しつつも何とか勝ち点を拾っていた。J1に復帰できるという可能性を考えることができていた。

Q:M氏  前線の選手がなかなかシュートを打たないように感じるがなぜか。
A:小林 選手の育ってきた環境も大きいと思う。ジェフに限らず日本人選手は総じてそういう傾向がある。ミスをしたがらない。これは小さい時からそういう指導をしなければならないだろう。シュートが正確かということよりもシュートを打つことが重要である。ミスを恐れずシュートを打つ積極性を期待していることを、皆さんからも選手に伝えれば良いのではないか。

Q:O氏  ジェフらしいサッカーができたというのは近年含めて具体的にどの試合か?
A:小林 具体的にどの試合と言うと難しいが、ゴールが入った時というのは、ボールも人も動いている。それを一試合通してやり続けなければならない。

Q:T氏  強化策において抽象的な内容が多いが、具体的なことを話して欲しい。
A:小林 今お話しできることは、アカデミーともっと連携を取っていくこと。アカデミーの選手、トップの若い選手を育てることをさらに高めていくこと。練習試合にもどんどん参加させるようなことをチャレンジしていかなければならない。

Q:N氏  木山さんの志向するサッカーとは? 人もボールも動くサッカーができるのか。
A:小林 木山監督は、しっかりつないで攻めるサッカーを、筑波大学サッカー部監督の時も、水戸ホーリーホックの監督の時もやろうとしていた。私たちの考えるサッカーをすごく理解している指導者である。できると考えている。