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2016 July07

2016.7.28 UPDATE

長谷部茂利監督代行および高橋悠太GM囲み取材レポート ※動画追記

レポート

7月27日(水)のトレーニングより新たにチームの指揮を執ることとなった長谷部茂利監督代行と高橋悠太GMの囲み取材が、本日ユナイテッドパークにて行われました。この模様をレポートでお伝えいたします。


【長谷部茂利監督代行囲み取材】





―― 監督交代が発表になったばかりですが、引き受けた率直なお気持ちからお聞かせください。

まず関塚隆元監督の下で成績を残すということができず、そこで力になれなかった責任を感じています。しかし、状況が変わり、監督代行という形ですが私が職を受けましたので、ここから右上がりのチームとして巻き返していきたいという気持ちです。

―― 今日は選手たちにはどんな言葉をかけたのですか?

毎日会うので、これから時間をかけてそれぞれに声をかけていこうと思っています。一昨日(25日)の段階ではそういう話をしていません。今日(27日)から始まったという形です。

―― 現在第25節時点でチームは、プレーオフ圏内の6位と勝点8差です。この状況を打破するために、どこをどのように変えていきたいですか?

まず、チームの一体感をさらに高めたい。それはゲームの中でもそうですし、ピッチを離れたときもジェフという我々の“グループ”、そういう意識をもっと強く持ってもらいたいなと思っています。それがプレーのいろんなところで出てくると思いますので、つながりを持って、つまり“連動”して、躍進をしていきたいと思っています。

―― 守備面で、失点の多さが目立っていますが、そのあたりのテコ入れは?

これまでチームとしてやっていたことが間違っていたわけではなくて、少し足りなかったというか、ツメの甘さがあったと思います。そこを修正し、連動する意識だけではなく、ボールを奪うこと。守備というのはボールを奪って、そこからボールをつなげるところまでが守備であると思っています。ただゴールを守っているだけであったり、自陣で守備をしているだけではなく、“奪う”ところまでやっていきたいと思っています。

―― チームの目標設定は?

まずはプレーオフ進出です。そこから勝ち上がって、J1昇格。そこが私の目標です。

―― まず一番最初に変えたいところを、具体的に教えてください。

守備で一番大事なボールへのプレッシャーに対する意識と質。そこが変わることでいろんなことが変わって、ボールを奪えるようになると思います。我々が足りなかったのは、そこです。





―― 長谷部監督代行のプランとしては、まずは守備のところから改善していくということでよろしいでしょうか?

そうですね。あまりプランは明かしたくありませんが(笑)、そのように捉えてもらって結構です。このあいだのゲーム(清水戦)もそうですし、これまでのゲームも失点をして負けてしまっている。それも2点、3点と(複数失点が)ありました。0-1で負ける試合よりも、複数点を取られたことが頭に残っていますので、そこを無失点に抑えることを、プランの最初に持ってきました。

―― 現役時代キャプテンを務めたときに、チーム状況が良くないところから立て直した経験がありますが、苦しい状況のときに順位を上げていくために必要なこととは?

感じているのは、心が司るということ。気持ち次第でいろんなことが動いてくると思います。どこかに曲がった気持ちがあると、いろんなことがうまくいかなくなる。僕自身もそうですし、周りの人間も気持ちを込めてやっていくこと。「頑張れ」とか、「気合い!」とか、そういうことではなくて、自分の全てを懸けていくことが人をひきつけ、勝負どころの際々のところで勝っていくことに変わっていくのではないかと思います。そうすれば、いろんな人が味方をしてくれて、サポートしてくれます。そのようになっていけばいいと思っています。

―― そうするための、具体的なアプローチは?

まずは選手に対して、嘘偽りなく自分の本音でぶつかっていく。「思っているのは、こういうことだよ」ということをぶつけていくことです。逆に選手からもそういう話をもらいたい。(試合を)やるのは選手たちです。試合をするのは私ではなく彼らですから、彼らに良い状態で試合に入ってほしいし、サッカーを楽しんでもらいたい。それが全てだと思いますし、それが恐らく私やクラブ、サポーターに幸せを運んでくるというか、笑顔になれる要素になるかなと思っています。

―― 今日のトレーニング中のパス&ムーブのメニューの中で、味方のパスに対して「パスミスにさせないように」というサポートを意識する指示の声が聞かれましたが、そのあたりはこれまでのジェフの試合を見て、足りなかった部分だと感じたのでしょうか?

それは、これまでも足りないところだし、これからもやっていかなければいけないことです。特別そこにフォーカスしていたわけではないですが、それも(課題の)一つだと思います。ミスをカバーするというのは、サッカーでは起こりうることですし、当然のことです。

―― 戦い方、戦術としては、これまでをベースによりステップアップしていきたいというお考えでしょうか?

そうです。今までやってきたことは間違っていなくて、積み上がってきている。ただそこのツメの甘さ(を直し)、さらに積んでいくこと。ゲームの中で“勝つ”ということに関して、どこかにポイントがあると思っています。そのポイントを押さえていくことが私の仕事かもしれないし、変えるとしたらそういうところにあるのかなと思っています。

―― ヘッドコーチになった菅原大介コーチや、新しくトップチームに加わった櫛野亮GKコーチに求めることは?

2人は私自身のことをよく知ってくれていますが、選手は私のことをまだあまり知らないので、そういう意味で私のできないことはたくさんあります。そのできないところを全部やってもらうという考えです。自分の得意なところはいくつかありますが、それ以外のところはサポートしてもらわないと回らないので、逆に頼り切りにならないように気を付けたいと思います。

(得意なところは?)
サッカーを見れること。ゲーム展開も見れますし、どこで何が起こっているかを見ることができます。そこは自分の良いところだと思っています。

―― これまでの分析コーチという立場として全クラブをごらんになったことはプラスになっていますか?

それはこれから、結果と内容でどう(プラス面で)出るかです。今、頭の中では自分の良い材料になるのではないかと思っています。





―― コーチとして帰って来た元所属チームの監督を務めるということについて、思うことはありますか?

もともとジェフに帰って来たのは、「微力でもいいから、何でもいいから力になりたい」。そういうつもりで帰って来ました。この大役が来るとは考えていなかったので、まずそこはビックリしました。(コーチとして)力になれなかったのは悔しかったのですが、(現役で)来た2001年にキャプテンをやったという縁もありますし、私が現役引退したあとにチームが良くなったりして(笑)。そういうのも前向きに捉えると、キッカケを作るタイミングではあるので、そのときと同じようにここが良いタイミングになればと思うし、良いタイミングにしたいなと思っています。


【無料】長谷部茂利監督代行メッセージこちら




【有料】囲み取材全編動画(全3回)こちら
#1
#2
#3

※フィーチャーフォンサイトをご覧の場合は、トップページの「ジェフTOPIC」からご視聴いただけます
(有料会員向け)。


【髙橋悠太ゼネラルマネージャー囲み取材】





――改めて関塚監督解任の理由を教えてください。

現状の結果と今年の昇格の可能性をクラブで総合的に判断して監督交代という決断をさせていただきました。

――前節の清水エスパルス戦の後に監督解任の話があがったのか。

正式に関塚元監督に対して前田英之社長から解任の話をしたのは、清水の試合の後になります。ただし、もともと勝点のポイントとチームの状況は強化としてもクラブとしても定期的にチェックをしていて、その中でクラブとして目標を達成するために、このタイミングがギリギリだという判断をさせていただきました。前節が逆転(3●4)でああいう負け方をしたから突発的に(監督解任)ということではなくて、それまでのチームの状況や目標とする勝点の差分というのは定期的に意識をして追っていたので、決断を出したのが清水戦の後だったということです。

――「監督交代」という形で長谷部茂利さんになりましたがその人選については。

もともと、私自身、彼が神戸で指導をしているところを見ています。今回監督を交代する上でポイントは3つあります。1つは、今から選手の目線を下げずにもう一度しっかり昇格に向けて(引っ張れる)パーソナリティがあるか。2つめは、選手に対する言葉の影響力があるか。3つめは監督自身が最後までチームを信じて昇格に向けて強い意志を持ってやれるかどうか。その3つも含めて総合的に判断して長谷部茂利さんにお願いすることになりました。

――勝点は現時点で当初の想定より少ないと思う。新たな目標設定はどう考えているか。

具体的なところでいうと、「プレーオフ進出」が目標。監督を長谷部茂利さんにお願いするという話の中で、長谷部監督代行にもそれは伝えています。選手に対しての今日のミーティングでも長谷部監督代行の口からこの目標を選手にも伝えました。現実的には、いま「プレーオフ進出」というのが今のチームの状況下での目標になってくる。そして、プレーオフ進出を目指す中で、順位を6位から5位、5位から4位、3位といかにいい状態でプレーオフに進出するかが次の「昇格」に大きく影響が出てくると思います。

――最低限の目標はあるのか?

クラブとして最低限の目標ということではなくて、今シーズン長谷部監督代行に指揮をお願いするということで話をしているのですが、ジェフとしては今年だけでなく来年再来年とチームを継続的に強化させていかないといけない。そう考えると、プレーオフ進出というのは、残りの試合でだいたい1試合1.5~1.6くらいのポイント(勝点)を重ねていかないと「60(昨年の6位のポイント)」には届かないというのが現実的な話。残り17試合と考えると、それで計算すると「27ポイント」。27ポイントというのが、ある意味長谷部監督代行の評価ですが、クラブの中での最低の基準になると思いますし、そこから30ポイントにするのか33ポイントにしていくのかというのは、逆にいうとチャレンジングな目標になってくると思っています。

――長谷部監督代行がやりたいサッカーとクラブのビジョンとしてやりたいサッカーがあると思いますがその点については。

サッカーのスタイルの部分とメンタリティの部分と2つあると思う。ひとつは、90分間見て応援してくださる方に最後まで戦っている姿を見せられるチームにしなければいけない。チームのスタイルで言うと、連動性を持ったスタイルにもっとしていきたい。例えば攻撃であれば、攻撃に絡む人数。守備であれば、守備に関わる複数の選手が連動した形で攻撃と守備に関してプレーしていくというところがすごく重要なポイントだと思うので、その観点からも今回の長谷部茂利監督代行は、変えてくれるだろうとクラブとしては考えています。

――「監督代行」という名称だが、次の監督はいま探しているのか。

長谷部監督代行に対しても伝えていますが、長谷部さんが良いかどうかというのもクラブとしてももう1回しっかり判断しなければいけないと思っています。今年に関して、結果次第では来期もお願いする可能性もあります。そうでない場合は、新しい監督をリストアップして交代するということは、この時点で本人に伝えています。いま現状こちらで考えている中では、ベストの選択をしたと思っています。しかし来年、再来年、もっというとジェフが今よりももっとクォリティが上がっていき、もっといいクラブになるために長谷部さんで良いのかどうかというところは、今シーズン自分も含めてコミュニケーションを取りながら判断していきたいというのがクラブの意向です。





――今季残りのシーズン中は、「代行」は取れないのか。監督として契約するかの判断は今季が終了してからなのか。

そのつもりです。長谷部さん自身は、トップチームの監督は初めての経験ですし、このタイミングで別の新しい監督を、代行ではなく「監督」という形で招聘することももちろんありうるケースですが、今のジェフに対するいろいろな方の期待や、今の現状を踏まえると長谷部茂利監督代行に対してもシビアに見ていくことが必要。今シーズンに関しては「代行」を取ることは今のところ考えていません。

――最近、失点数も増えているが長谷部監督代行に期待したいことは。

やはり失点が多いというのは大きな課題です。だからこそ、先ほど話したようにチームの連動性が大事になってくると思っています。失点シーンとかも含めると、例えばお互いのコンビネーションのマークの受け渡しとかディフェンスラインにギャップが出来てしまった失点というのは、チーム戦術、チームのコミュニケーションや連動性からきているというのはクラブとして認識していますし、長谷部監督代行にも伝えています。まずは、守備の連動性のところと、守備に移った時に、切り替えの球際の寄せとか、ファーストディフェンダーのスピードとか、具体的に長谷部監督代行も理解して、ミーティングでも(選手に)伝えていました。そういう部分では、ある程度こちらが改善してほしいことは伝えています。

――サポーターに対してメッセージなどは。

クラブとしてもこの決断をした以上、最後まで昇格という目標に対して諦めない強い意志で残り17試合を戦い、それをフクアリやスタジアムで表現するのがジェフというクラブだと思うので、(サポーターも含めたみんなで)一致団結してやっていきたいと思っています。

――GKコーチに櫛野さんを選んだ理由は。

1番の理由は、長谷部茂利監督代行と話をして、その中でこちらが持っている候補の中から選びました。実は、今回監督を交代するというタイミングになった時に、ユースは韓国に遠征に行っていたのですが、U-18監督の江尻さんに連絡をして、櫛野さんを日本に帰国をさせて話をしたいと伝えたところ、今のチーム状況を見て「櫛野で助けられるんだったら」と言ってくださいましたし、彼も契約を改めて締結するタイミングでは、契約書を見ずに「やります」ということを伝えてくれたので、ジェフの今の状況を考えると、強い意思を持った集団というかスタッフで固めていくというのは大事だと思います。本当に、それが生え抜きの力なのかなと思いました。チームの強化だけではなく、クラブ全体として諦めない姿勢を持っていくことが大事。そういう意味でも、強いメンタリティやジェフに対する思いも含めて表現してくれると思ったので櫛野さんにお願いしました。





――U-18のGKコーチは?

現時点では未定ですが、早めに解決させたいと思います。

――フィジカルコーチがいないがどうするのか。

現状まずは、今日が練習のスタートだったというのもありますし、今回ヘッドコーチに昇格した菅原大介コーチは、いろいろな経験があるので、役割を分担しながらやっていくことを考えている。新しいフィジカルコーチの部分は、検討はしています。今のチーム状況を見て、いま以上によくするのが強化の仕事なので引き続きリサーチしながら適任の方がいれば契約も考えています。

――いままで、アウェイのスカウティングは長谷部さんがしていたがそこの補充に関しては。

そこに関しては、逆に言うと彼はJ2の試合を全部観ているので、あまりそこは心配していないです。全部現地のスタジアムで、アウェイの試合を観ていますし、これまでスカウティングのミーティングは、長谷部さんのプレゼンで行っていましたから。