連敗脱出をかけた第7節アルビレックス新潟レディース戦。最後まで高い集中力を見せたジェフユナイテッド市原・千葉レディースが1対0で勝利し3試合ぶりとなる勝点3を手に入れた。
先発には、GKに山根恵里奈、DFは右から若林美里、櫻本尚子、西川彩華、上野紗稀、ボランチには安齋結花と磯金みどり、中盤の右には成宮唯、左には深澤里沙、前線には小林菜々子、小澤寛が並び、4-4-2の布陣でスタートした。
序盤はアルビレックス新潟レディースにペースを握られ受け手に回り押し込まれる展開が続く。パスミスも多く、ルーズボールやセカンドボールを拾えないことが苦戦の要因だった。
その中、14分にコーナーキックのチャンスを獲得するが櫻本のヘディングは惜しくも逸れる。30分には、右サイドを攻略し押し込んでいくがゴールを決めることはできなかった。
ジェフレディースは、運動量を上げプレスを強めることで傾いた流れを取り戻そうとするが、相手のパス回しに後手を踏む。強烈なミドルシュートを打たれるが“最後の砦”であるゴールキーパー山根がファインセーブを見せるなど粘り強くプレーを進めた。
この状況を打開すべく三上尚子監督は、後半の頭から小澤に代え鴨川実歩を投入。49分には敵陣の深い位置で小林が体を張りボールをキープし、成宮が飛び出してシュートを放つが相手ゴールキーパーの正面となった。
徐々にではあるが押し返すプレーが増えて行くと55分にコーナーキックのこぼれ球を代わって入ったばかりの鴨川が押し込み先制する。
「自分の所に上手くこぼれてきたので決め切ることが出来て良かったです」(鴨川)
勢いに乗ったチームは67分に相手の反則によるペナルティーキックを獲得したのだが、成宮のキックは無情にもポストにあたり追加点とはならなかった。
ここで指揮官は2枚目のカードとして小林に代え佐藤瑞夏を72分に投入。81分にはカウンターを発動させ角度のない位置から安齋が狙っていくが僅かに逸れた。
ジェフレディースは、虎の子の1点を守るべく全員が体を投げ出し跳ね返し続ける。第4審判が2分のアディショナルタイムを掲げると、90+2分に安齋に代え鶴見綾香を入れ、さらに守備を固めると、最後まで最少リードを守り切り3試合ぶりの白星をモノした。
山根は言う。
「(前半に)我慢できたことが後半につながりました」
また、三上監督はこの日の勝利について「集中したこと、クロスの対応など、しっかりと対応できたことは良かった」と話すと「みんなが最後まで集中してくれたと思います」と続けた。
これでチームは今季のリーグ戦初完封勝利を飾ったのだが、試合は続いていく。
次節は、14日(日)に大和なでしこスタジアム(大和市)でリーグ首位の日テレ・ベレーザと対戦する。ジェフレディースは我慢強さと気迫を全面に押し出すことで勝利を目指したい。