2017プレナスなでしこリーグの折り返しとなる第9節・ノジマステラ神奈川相模原戦は、1対0でジェフユナイテッド市原・千葉レディースが勝利を飾った。
先発には、GKに山根恵里奈、DFは右から若林美里、櫻本尚子、西川彩華、上野紗稀、ボランチには鴨川実歩と磯金みどり、右ワイドには千野晶子、左ワイドには深澤里沙、そして2トップに安齋結花と成宮唯が位置し、4-4-2の布陣でスタートした。
対するノジマステラ神奈川相模原は3-4-3の布陣。システム上、噛み合わないことで、どうハメて行くか、そのズレをどう生かして行くかがポイントになっていた。
序盤から両者はボールを持つと縦への速い展開を目指す。8分、ノジマステラ神奈川相模原にミドルシュートを打たれるがボールはクロスバーを超えていった。
ジェフレディースは、真夏のような暑さの中でも、前線からプレッシャーをかけ、こぼれたボールに対し、球際で負けない力強さを見せていくと20分、絶妙なパスワークから安齋がシュートを打つがゴールキーパーの正面となる。3分後には深澤がクロスに飛び込むが惜しくも届かない。ただ、リズムを掴んだことで着実にゴールへと近づいていた。
守備陣も踏ん張り、スライドを怠らず裏への対応で隙を見せない。「ピッチを広く使われましたが、フォワードの選手に最後の仕事をさせないこと」(西川)を徹底した。
38分には、山根のフィードに反応した安齋が相手ゴールキーパーと1対1のビッグチャンスを作るが、惜しくも仕留められず、前半をスコアレスで終えた。
ハーフタイムを挟み、50分、ジェフレディースはカウンターでチャンスを掴む。成宮がドリブルで持ち込みシュートを放つが惜しくもゴールを逸れた。
ここで三上尚子監督は動き、69分、安齋に代え林香奈絵を投入すると、そのままトップの位置で起用した。
試合が動いたのは72分のことだった。相手の左サイドを崩すと逆サイドから走り込んできた千野が冷静にゴールを射抜いた。
「深澤選手と林選手が走ってくれてつないでくれた得点でした。こぼれてきたボールを落ち着いて決めただけでした。みんなが走ってくれた成果です。ふかさないことだけ意識をしました」(千野)
喉から手が出るほど欲しかった1点を手に入れたが、ジェフレディースは攻撃の手を緩めることなく追加点を狙う。最終ラインのサイドのスペースを攻めるが、ノジマステラ神奈川相模原も黙ってはいない。人数をかけながら縦への速い展開と推進力でジェフレディースの守備陣に迫る。
しかし、勝ち星を目指すチームは、最後まで足を止めず、体を張り、粘り強い守備を見せてボールを弾き返すと、90+2分に林に代え、小澤寛を投入しゲームを締めた。
三上監督は言う。
「我慢しながら1対0で勝つことが出来たことは良かったと思っています」
これでチームはリーグ前半戦を6位(4勝5敗)で折り返した。目標とする二桁勝利まであと“6勝”だ。とりこぼしをしないこと、上位陣に食らい付き、勝ち切る試合を増やすことで、チームとしの目標を達成したい。
そして、その先にタイトルが見えてくる。