トップチームとレディースチームのフクダ電子アリーナでの初となるダブル開催となった、6月10日(土)のなでしこリーグカップ1部Aグループ第3節AC長野パルセイロレディースとの一戦は、ジェフユナイテッド市原・千葉レディースが2対1で勝利を飾った。
この試合では、なでしこジャパン(日本女子代表)に招集された山根恵里奈に代わり、GKは根本望央が務め、DFに右から若林美里、櫻本尚子、西川彩華、上野紗稀、中盤の右ワイドには千野晶子、ボランチに鴨川実歩と瀬戸口梢、左ワイドには今シーズン公式戦初出場となる横山亜依、2トップには深澤里沙と成宮唯が入った。
試合の立ち上がりはジェフレディースがペースを握る。12分、サイドを変えた大きな展開から成宮がフィニッシュに持ちこむが、これは相手GKが収める。19分には、コーナーキックのチャンスで千野が頭で合わせたが惜しくもゴールを逸れていった。
AC長野パルセイロレディースはカウンターから縦に抜けゴールを狙ってくる。最初はこれを落ち着いて根本がセーブをしていたが、26分、裏に抜け出たボールを決められ失点。「失点はもったいなかった」(根本)と、口にした。
39分には右サイドのクロスに成宮が合わせるがキャッチされ、1点のビハインドを追いかけるも攻略への糸口は中々つかめない。
ボールを保持するがシュートを打ち切れないことで、セカンドボールを拾われることも多くなり、相手の攻撃に対し受け身になってしまったことがリズムを悪くさせた要因だった。
そこで三上尚子監督はハーフタイムに「ボールを持たされている状況だったので“しっかりと足を振って行こう”と。そして、セカンドボールを拾えるように“出足を良くすること”」の2点を指示し、後半の頭から横山に代えて佐藤瑞夏を投入した。
59分に同点弾が生まれた。ゴール前のこぼれ球を櫻本が気合いで押し込んだ。
櫻本は「上手く抜けてきてくれました。嗅覚です(笑)」と、得点シーンを振り返った。
ここで畳み掛けたいジェフレディースは61分に若林に代えて小澤寛を投入。10分後には成宮から安齋結花にスイッチをすると、72分にはロングボールに反応した安齋がゴール前に侵入し、右足アウトサイドで合わせて逆転に成功した。
「サイドからいいクロスが入って、ニアが空いていたので上手く走り込んで(そのクロスボールを)足にあててゴールを決めることが出来ました。今シーズンは1点も決めることが出来ていなかったので、とりあえずゴールを決める意気込みで試合に入りました」(安齋)。
これで勢いに乗ったジェフレディースは、攻守でリズムを作り試合を優位に運んで行った。
そして試合終了目前の90+1分に瀬戸口に代え、小林菜々子をピッチに送ると、全員が守備への意識を高め、勝利に向って最後まで走り抜き勝点3を手に入れた。
試合後、多くのサポーターが駆けつけてくれたことに「自分たちがやれること、ベストを尽くしたことを感じてもらえていたら嬉しいですし、技術的にはまだまだ甘いので日々、練習に励みたいです」(三上監督)と、語った。
まだまだ戦いは続く。ジェフレディースはリーグカップ1部Aグルーブの予選突破を目指し、チームは一丸となって闘って行く!