悔しいドロー、ここからのし上がる。

ジェフユナイテッド市原・千葉レディース（以下：ジェフL）は、2018プレナスなでしこリーグカップ1部第4節で浦和レッドダイヤモンズレディース（以下：浦和）と対戦し、2対2のドローで試合を終えた。

先発は、前節と変わらずGKに根本望央、DFに右から若林美里、櫻本尚子、千野晶子、上野紗稀、中盤には安齋結花、西川彩華、瀬戸口梢、深澤里沙が入り、FWには山崎円美と大澤春花が構えた。

試合は5分に動いた。大澤がドリブルで右サイドを突くと、そこで得たコーナーキックのチャンスをファーで待ち構えていた櫻本が押し込み貴重な先制点をもぎ取る。
「ファーに来る形が多く、それを信じてファーに入りました」（櫻本）。

その5分後にはペナルティーキックを獲得。しかし、キッカー山崎のシュートは惜しくもゴールポストに嫌われた。だが序盤の流れは黄色が握った。

球際で勝ち、ボールへの判断も良く中盤でセカンドボールを拾うとピッチの幅を大きく使ってゲームを展開。追加点を求め、“前へ前へ”と勢いを加速させていた。

すると43分には上野のクロスを西川がバックヘッドで流し込み2点目を手にした。
「上野選手と目が合い、相手のストーンに入っていた選手も私の位置が見えていなかったので、当てるだけでした。ふかさないことだけを考えて打ちました」（西川）。

藤井奈々監督はハーフタイムに「前半より良いサッカーをしよう」と選手を送り出す。

後半、浦和はジェフLのラインを下げようとロングボールを最終ラインの裏に放ってくるも、根本を中心とした守備陣はこれを落ち着いて処理をする。

54分にはショートカウンターを発動させ深澤の折り返しを大澤がシュートを狙うが、惜しくもゴールマウスを捉えきれない。

しかし、後手を踏み中盤でセカンドボールを拾えずにいると、ジワリジワリと浦和Lがチャンスを作り出し、74分にペナルティーキックを決められ1点差に迫られた。
櫻本は「勝っていたのに焦っている状況となっていました」と振り返った。

守備での強度が落ちてくると85分にジェフLは大澤から成宮唯、深澤から鴨川実歩の2枚替えで対抗するが、終盤に浦和の怒涛の反撃を受けると、90＋3分にコーナーキックから失点。掴みかけていた勝利がこぼれ落ちて行った。
「後半、攻め込まれることが多かったのでもっと攻め続けられる体力だったり、ボールを持つ体力を高めたいと考えます」（安齋）。

勝点3は取れなかったが、この日はベストゲームが出来ていた。例え1人がミスをしても、それを全員がカバーする。チーム一丸となったサッカーが表現されていたことは大きなプラスだ。
藤井監督は言う。
「トレーニングの中でしっかりと頭の整理をさせ、その状況の中で最善のプレーができるように、それを引き続きやって行きます。ここを通過点として上にのし上がって行きたいと思います」

悔しい引き分けとなったが、次の試合では勝点3を目指しチームは前に進んで行く。