2018プレナスなでしこリーグ第6節ジェフユナイテッド市原・千葉レディース(以下:ジェフL)対日テレ・ベレーザ(以下:日テレ)の一戦は1対1という結果になった。
「いつもよりポジショニングを変えて試合に入りました。練習の中でイメージをすることは出来ていて、あとは探りながら「どれだけ自分たちで思い通りのポジションを取りながらボールを奪って攻撃できるかをチャレンジしましょう」とチャレンジさせました」と藤井奈々監督は口にした。
ジェフLの先発には、GKに船田麻友、DFに右から若林美里、櫻本尚子、千野晶子、上野紗稀、中盤は人数を増やし、瀬戸口梢、安齋結花、鴨川実歩、成宮唯、深澤里沙が入り、1トップには山崎円美が構えた。
試合の立ち上がりは日テレのペースとなる。開始1分にシュートシーンを作られると、13分には一瞬の隙から裏にパスを通されるもわずかに逸れて行く。
ジェフLは積極的にプレスをかけて行く。
中盤の人数を増やしたことでテクニカルな日テレのパスワークを遮断。前線の山崎からしっかりとボールを追うことで、全体をコンパクトにしながら対抗する。
成宮は「監督から「とにかく食らいつけ」と言われ、目の前の相手に負けないこと、食らいつく気持ちでプレーをしました」とその狙いを話す。
反撃に出るチームは、右サイドの安齋が敵陣を切り裂くと中央にパス。二次攻撃へとつなげたが惜しくも相手キーパーにブロックされると、24分には鴨川がシュートを放った。
ただ、守備で上手く行かない時間も多く奪ってから攻撃に繋げられずハーフタイムを迎えた。
後半の入りは良く、プレッシングとポジショニング、そして切り替えを徹底することで流れを日テレに渡さない。58分には安齋がミドルシュートを狙ったが相手GKがスーパーセーブ。日テレの個の力は強烈だが、ジェフLは11人のチームワークで対抗する。
徐々にギアを上げてくる日テレに対し、粘り強いディフェンスを表現しゴールを死守。泥臭くひた向きなプレーを続けていたが、78分、コーナーキックからカウンターを受けて失点すると、直後に鴨川に代え大澤春花を投入し追撃態勢を敷いた。
そして87分、ジェフLがコーナーキックを獲得すると“キッカー上野”の左足から放たれたボールは鋭いカーブを描くと、ゴール左隅に吸い込まれて行った。
「ファーで櫻本選手だったり、山崎選手だったりが勝負できた方が、確率が高いと感じたので思い切り蹴ってみました。狙った形ではありませんが、そのまま得点に結びついて良かったです」(上野)。
アディショナルタイム3分が表示される中、90+2分に深澤がシュート。その後も猛攻を仕掛けるが、逆点弾は遠かった。
“強敵・日テレ”を相手に土壇場で追い付いたことはプラス材料だ。チームはこの勢いを加速させて上位進出を狙って行く。