前節のセレッソ大阪堺レディースとの一戦を1対0で勝ち、アウェイ2戦を1勝1敗で終えたジェフユナイテッド市原・千葉レディース（以下：ジェフＬ）。ただ前節は勝ったものの相手の4倍となる12本のシュートを打ち、終始、押し込んでいたが決めきることが出来ずに82分に櫻本尚子がコーナーキックから決勝点を奪った。
「攻撃陣が粘り強くコーナーキックを取ってくれたので、今日のゴールはみんなで取ったゴールだと思います」（櫻本）。

個の力の強化を目標に掲げているチームにとっては、到底、喜べる試合ではなかったことは事実だ。

船田麻友は「内容的には負けに等しい内容で、勝ちもギリギリでした。チームのメンバーは誰も満足などしていません」と悔しさを噛み締めた。

今節、対戦をするＡＣ長野パルセイロ・レディース（以下：長野）は、リーグ戦でジェフＬよりも勝点を1つだけ多く積み上げ5位に位置しており、この直接対決を制することで追い抜くことが出来る。

これまで、ジェフＬは長野との相性が非常に良くリーグ公式戦での対戦では負け知らずの4戦4勝なのだ。

しかし慢心は危険だ。前節、長野はリーグ首位を走る“強豪”ＩＮＡＣ神戸レオネッサと1対1のドローを演じている。
中野真奈美、鈴木陽、西川明花や齊藤あかねなど個の力のある多彩な攻撃陣が迫力を出しながらゴールに迫ってくる。

船田は言う。
「相手の勢いを受け止めるのではなく、跳ね返すことを大事にし、ディフェンスの意識を高くもって臨みたいです」

昨シーズン、リーグ戦8試合終了時点で13失点だったが、今シーズンはここまで5失点と藤井奈々監督が就任した当初から厳しく求めている球際の勝負や攻守の切り替えなどが、徐々に浸透している証拠でもある。

そして攻撃面での課題であるチャンスメークからフィニッシュの精度を高めことで勝点3をきっちり奪いたい。

成宮唯は「フクアリでホーム戦です。2連勝はもちろんですが、観ている方を一人でも多く魅了できるよう全力で闘います」と意気込みを口にする。

難しい戦いになることは百も承知だが、チームは、今シーズン、2度目となる2連勝を目指し長野戦に挑む。