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2018 SEASON MATCHES試合日程・結果

SEASON

進化と成長の勝点1



2018プレナスなでしこリーグ第14節ジェフユナイテッド市原・千葉レディース(以下:ジェフL)は、INAC神戸レオネッサ(I神戸)と対戦。指揮官が「前半は最悪で、後半は最高の試合でした」と振り返った試合は1対1という結果で終わった。

先発にはGKに船田麻友、DFは若林美里、千野晶子、櫻本尚子、上野紗稀、MFに鴨川実歩、西川彩華、瀬戸口梢、深澤里沙、FWは小澤寛と山崎円美でスタートした。

今シーズン最高となる2,284人もの観客がフクダ電子アリーナに訪れての試合。メンバーは否が応でも気合が入っていた。

ラインを高く保ち全体をコンパクトにしながらボールホルダーに激しいプレスと厳しいチェックをかけ、I神戸のパスワークを封じる。

ジェフLのビッグチャンスは8分、FKのこぼれ球を山崎ら攻撃陣が詰めるも押し込むことができなかった。すると、16分に最終ラインの裏を突かれて失点。

追いかける立場となったジェフLはボールを動かしながら敵陣に迫って行く。ここで指揮官は右サイドハーフの鴨川とフォワードの小澤のポジションを入れ替える。

「ターンをして運べるだけ運ぶことと、ディフェンスラインを下げることを意識し、勝負をしました」(鴨川)

37分、ペナルティーエリア手前でFKのチャンスを得たが瀬戸口のキックは僅かに逸れる。その3分後には鴨川がミドルシュートを狙ったがゴールキーパー正面。そして43分、左サイドから深澤の鋭いシュート性のクロスを鴨川が頭で合わせて同点に持ち込んだ。

「深澤選手がサイドで受けて、右足に持ち変えた時に、ニアに入るか迷いましたが、トレーニングゲームでディフェンスを超えてクロスを上げたシーンがあったので、それを待った時に良いボールが来ました。かすったぐらいなので自分のゴールだと自信を持って言えませんが良かったです(笑)」(鴨川)

そして、1対1で迎えた後半、藤井奈々監督は小澤に代え大澤春花を投入した。
追加点を狙うジェフLは51分にも深澤のクロスから好機を作ったが、これは相手ゴールキーパーに処理をされてしまう。

ただ相手も強敵のI神戸。付け入る隙を見せれば容赦なくゴール前に侵入する。黄色の選手らは体を張りながらゴールを死守。反撃に合いながらも、押し込まれれば押し込まれるほど反発が強くなるバネのようにジェフLは立ち向かった。

69分には鴨川のパスを受けた西川がゴールを狙ったが相手キーパーにセーブされてしまった。

試合終盤は我慢比べとなった。I神戸の圧力に耐えるなか、87分にはカウンターから鴨川がシュートを放つが決め切れず。フクアリでの激戦は両者が勝点1ずつを分け合う形となった。

鴨川は「チームとしては勝つことを目指していました。1ポイントを取れたことは良かったのですが、攻撃陣としては決め切れないことは課題。ただI神戸に対しチャンスを作れたことをプラスに捉えて精度を上げていかなければいけません」と話すと、深澤は「次戦は勝利という結果を皆さんに届けられるようにチーム一丸となって闘うので、これからも応援よろしくお願いします」と力を込めた。

走り負けないチームから、個でも負けない集団へと進化し成長を続ける。
この勝点1が無駄ではないことをジェフLは次戦で証明する。