ホーム開幕戦となったノジマステラ神奈川相模原戦(以下:ノジマ)は、1―0で、ジェフユナイテッド市原・千葉レディース(以下:ジェフL)が、今シーズン初勝利を収めた。
先発にはGKに船田麻友、DFに右から若林美里、千野晶子、田中真理子、上野紗稀、中盤には藤代真帆、西川彩華、瀬戸口梢、大澤春花が入り、前線には鴨川実歩と大滝麻未が構え、4-4-2の布陣でスタートした。
開始直後から前線が献身的にボールを追ってコースを限定。センターバックがロングボールに競り勝つと、ボランチがセカンドボールを回収する。初先発の藤代もサイドで臆することなく球際で体をぶつけていく。全員が激しい闘争心でボールを追いかけた。
その中、待望の先制点は17分だった。西川のゴール前へのクロスを鴨川が頭で合わせる。
「西川選手がダイレクトで良いボールを送ってくれました。入って良かったと思います。今シーズン、10番をもらったので、2試合目で得点ができたことは嬉しいです」(鴨川)。
また、前線のターゲットとなる大滝が加入したことで高さと深みが出ていることで攻撃の幅が広がっていた。
その後は、相手の攻撃を受けながらもカウンターからチャンスを掴み27分、28分には大滝がヘディングシュートを打つ。
そして、36分にはコーナーキックから三度、大滝がゴールを狙ったが相手キーパーのファインセーブにあった。40分には鴨川がミドルシュートを放つが僅かに枠を捉えきれずにいたが、前半はジェフLがゲームのペースを握っていた。
しかし、後半は状況が一転する。ノジマが立ち上がりから前への圧力をかけてくることで防戦一方となる展開を強いられる。
クリアをしてもセカンドボールを拾われ押し込まれ続けた。
ただ、チームの根幹の部分である“泥臭さや粘り強さ”をピッチで表現する。黄色の壁を作り、ノジマの厚みのある攻撃を跳ね返し続けると、ジェフLは63分に大澤に代え、大熊環をピッチに送る。
苦しい時間帯でも、シュートブロックに向かい、倒れても直ぐに立ち上がりゴールを死守した。「絶対に勝つ」。その強い気持ちが足を前に運ばせていた。
試合後、藤井奈々監督は「苦しい時間もありましたが、泥臭い守備はジェフLの魂であって、粘り強く連動したことはポジティブだと考えます」と話すと「最下位からスタートをして、まず順位を中位に持っていく上で、この勝利は「絶対に必要だ」と伝えました。次節も勝点3を取れば上位が見えてきます」と続けた。
チーム一丸となって全身全霊で掴んだ勝点3。
次節もジェフLらしく粘り強く闘い、上位進出を狙う。