2019プレナスなでしこリーグ第4節マイナビベガルタ仙台レディース戦は、Jヴィレッジ駅開業記念「JR東日本マッチデー」として、20日(土)にJヴィレッジスタジアム(福島県楢葉町)で行われた。
試合開始前には、Jヴィレッジの復興に尽力された関係者の方々に両チーム選手より花束が贈呈されると、観覧席からは大きな拍手が贈られていた。
この試合の先発にはGKに船田麻友、DFに右から若林美里、千野晶子、田中真理子、上野紗稀、中盤には鴨川実歩、西川彩華、瀬戸口梢、山崎円美が入り、前線には小澤寛と大滝麻未が構え、4-4-2の布陣でスタートした。
立ち上がりから強度の高いプレスをかけ、アグレッシブな姿勢をみせるジェフLは、サイドを使った攻撃でマイナビ陣内に押し入る。13分にはコーナーキックでチャンスを作り、21分には大滝のミドルシュート、27分、小澤のシュートもネットを揺らせずに終わるが、藤井奈々監督の「ゴールを意識して!」という指示を確実に表現していた。
一方のマイナビは、サイズのある前線の選手にボールを集め、セカンドボールを拾いペナルティーエリア前で迫力ある攻撃で立ち向かってくるが、ファーストディフェンスを怠らず、きっちりとセカンドボールを回収することで流れを渡さない。
ハーフタイムに指揮官は「先手を取って裏を使うことを意識しました。前だけでなく横も使って大きく展開しよう。」と指示を与えると、チームは攻勢に試合を進めた。
ジェフLの両サイドが躍動。55分、鴨川のシュート性のクロスは相手キーパーの前で阻まれたが、その4分後に左サイドを攻略。大滝のフリックを上野がシュートを打つが、これは相手キーパーの正面となった。その後も連続コーナーキックで好機を作るが、あとひと押しが足りない。
だが、69分にジェフLが均衡を打ち破った。右サイドの深い位置から鴨川が約35メートルのロングシュートを沈めてみせた。
「ボールを奪い取った瞬間に打つことを決めました。気づいたら足を振り抜いていました(笑)。あの距離は自信があります」(鴨川)。
そして若林は、こう続けた。
「後半になって風上に立ち、遠目でもシュートを狙ったら入ると(鴨川と)話をしていました」
勢いのあるジェフLは、73分に西川のパスを受けて、マイナビの裏を取った小澤がシュートを放っていくが決め切ることが出来ず。
ここで指揮官は81分に小澤に代え、大澤春花を投入。84分にはカウンターを発動させ大滝がシュートを狙うがクロスバーに嫌われた。
泥臭くセカンドボールを拾い、そして戦いは終盤戦を迎える。
1点を守り切るジュフL。攻め込むマイナビ。「1」をかけた熱い攻防が続き、“ひた向きに最後まで諦めないプレー”が展開される中、この「1」をジェフLが守り切った。
そして試合後に若林は言った。
「福島に足を運んでもらい、大きな声援を送ってくれました。それが後押しにもつながりました。感謝の思いを結果につなげたかったのですが、(結果として)皆さんと勝利を掴むことが出来ました。ありがとうございました」
チームは連勝を目指し、新たな目標へと歩き出す。