2019プレナスなでしこリーグ第9節 INAC神戸レオネッサ戦は0-0のスコアレスドローで試合を終えた。
フクアリダブルヘッダーとなった、この試合の先発にはGKに船田麻友、DFに右から若林美里、千野晶子、市瀬千里、上野紗稀、中盤には鴨川実歩、曽根七海、瀬戸口梢、山崎円美が入り、前線には小澤寛と大滝麻未が構え、4-4-2の布陣でスタートした。
リーグ戦5試合負けなしが続くジェフLは、前節の勝利を弾みに立ち上がりからプレッシャーをかけていく。
ボールをつなぐ両チーム。スペースと間を見つけてはボールを前に運ぶ。
14分、この試合のファーストシュートはI神戸。船田が落ち着いてこれを処理する。ジェフLの攻撃は26分、セットプレーのこぼれ球を小澤が果敢にシュートに持ち込んだが相手キーパーにファインセーブされた。34分には右サイド深くでインターセプト。畳みかけてシュートにまで持ち込むも最後を崩せない。
ただI神戸も黙ってはいない。中盤の選手が両サイドに振り分け徹底的なクロス攻撃でジェフLのゴールをこじ開けにくると、40分にはペナルティーエリア正面で強烈なシュートを打たれるが、船田が右手1本でセーブをした。
藤井奈々監督は、ハーフタイムに「ディフェンスの行き方、一人で守れる守備範囲の広さの一歩、二歩を工夫すること」を選手に伝え、ピッチに送り出した。
日本女子代表を擁するI神戸は、後半にギアを上げジェフLに襲いかかってくる。配給ミスもあり、ボールロストが増える。「ボールを持つ時間が短すぎたこと、ボールを回されて消耗し追い込まれてしまいました」(瀬戸口)。
その中、63分のピンチにも船田が左手を伸ばし窮地を救う。
押し込まれ苦しい時間帯になっても整理された4-4のブロックで粘り強く対応。一歩を踏み込み、体を投げ出してゴールを守り抜く。指揮官は90+1分、小澤から成宮唯をピッチに送った。
両チームの闘争心は最後までヒートアップ。I神戸に押されたが泥臭く闘い抜き、貴重な1ポイントを積み上げた。
スーパーセーブを連発した船田は「フクアリの雰囲気のおかげです。ゴール裏には大勢の黄色いサポーターがいてくれましたし、楽しかったです。フクアリの雰囲気が後押ししてくれました」
これでジェフLは6試合負けなしで、前半戦を4勝3分2敗で5位とし、首位とは『3』差に迫った。
瀬戸口は言う。
「これで良かったと思ったら私たちは成長しません。勝点3を取る力を付けなければ一生、中位のままです。チームの誰も勝点1では満足していません。勝点3を取る実力をつけたいと思っています」
リーグ戦は一時中断となるが、チームとして力を付けて「時代を変えるチャレンジ」(藤井監督)に挑み頂上を目指す。